物語は王座の間から始まる。
王が主人公に言う。
「おお、主人公。勇者ロトの血をひきし者よ。そなたが来るのを待っておった。」
「その昔、伝説の勇者ロトは神から光の玉を授かり、この世界を覆っていた魔物たちを封じ込めたという。」
「しかし、いずこともなく現れた悪魔の化身、竜王がその玉を闇に閉ざしてしまったのじゃ。」
「このままでは世界は闇に飲み込まれ、やがて滅んでしまうことだろう。」
「勇者主人公よ。竜王を倒し、その手から光の玉を取り戻してくれ。」
「わしからの贈り物じゃ。そこにある宝箱を開けるがよい。そなたの役に立つ物が入っておるはずじゃ。」
「ではまた会おう、勇者主人公よ。」
主人公が宝箱を開けると、そこには120ゴールド、たいまつ、魔法の鍵が入っていた。
主人公は王の側にいた大臣に話しかけた。
「主人公殿はローラ姫の事をご存知か?ローラ姫は王様の大切な一人娘じゃ。」
「王妃様が亡くなられてからは、ローラ姫が王様の心の支えになっておられたのだが。」
「その姫様が魔物たちにさらわれて半年になる。」
「王様は何もおっしゃらないが、心の中ではどれほど苦しんでおられることか。」
「主人公殿、どうかローラ姫を助け出してくだされ。」
主人公がいるのはアレフガルドのラダトーム城下町。
ラダトームはかつて沢山の人々が集まる楽園だった。
しかし魔物たちが沢山押し寄せるようになってから、人々の苦しみは増すばかりだった。
預言者は言う。
「闇の竜、翼広げる時、ロトの血をひくもの来たりて闇を照らす光とならん。」
主人公はラダトームの町を出て北西の町ガライにやって来た。
町の人に話を聞く。
「ラダトームから来たのか?だったら途中に洞窟があっただろう?」
「あれが伝説の勇者ロトを祀ってあるという洞窟だ。」
主人公は勇者ロトを祀る洞窟へと向かった。
たいまつを使いながら洞窟の奥へと進んでいく主人公。
洞窟の最奥には石版が祀られていた。
石版を読む主人公。
「わたしの名はロト。わたしの血をひきし者よ。」
「ラダトームから見える魔の島に渡るには3つの物が必要だった。」
「わたしはそれらを集め、魔の島に渡り魔王を倒した。」
「そして今、その3つの神秘なる物を3人の賢者に託す。」
「彼らの子孫がそれらを守ってゆくだろう。」
「再び魔の島に悪が蘇った時、それらを集めて戦うがよい。」
「3人の賢者はこの地のどこかでそなたの来るのを待っていることだろう。」
「ゆけ!わたしの血を引きし者よ!」
ガライの町から東に向かって旅を続ける主人公。
途中、賢者の祠があり立ち寄った。
「そなたが主人公じゃな。竜王を倒すため旅に出たという話はわしも聞いておる。」
「しかし竜王はとてつもない魔物じゃ。倒されるのがわかっていて、みすみす行かせるわけにはいかん。」
「主人公よ。そなたのチカラを試させて欲しい。」
「この地の何処かに魔物たちを呼び寄せる銀の竪琴があると聞く。」
「それを持ち帰った時、そなたを勇者と認め、あまぐもの杖を授けよう。」
さらに東へと進むと、マイラという小さな村があった。
村を歩いていると、道端に妖精の笛が落ちていたので拾っておく。
村人に話を聞く主人公。
「ここから南の島へはもう行きましたか?南にはリムルダールという島があるそうですよ。」
預言者にも話を聞く。
「ロトの血をひく勇者、主人公よ。しかしその武器では竜王を倒せまいぞ。」
「この世の何処かにロトが残した剣があるはず。探すがよい。」
村の老人に話を聞く。
「リムルダールにおる、わしのせがれのロッコから妖精の笛について聞くといい。手に入れたらメルキドの町へ行ってみるがよいぞ。」
村人が旅のヒントを教えてくれた。
「ゴーレムという巨大な魔物は笛の音が苦手だと聞く。力任せに戦うだけでは倒せない魔物もいるのだ。戦う時には相手の弱点をよく考えることだな。」
マイラの村を出て南に進み、リムルダールへ着いた。
町人に話を聞く。
「古き言い伝えでは、ロトはこの地の西の外れに虹の橋をかけたそうじゃ。」
「そして魔王の部屋の隠されたる入り口より闇に入ったと聞く。」
「旅のおかたよ。もしそなたがロトの子孫に会うことがあったなら、今のわしの言葉を伝えてくだされ。きっと役に立つはずじゃ。」
予言所があったので立ち寄ってみる。
「ここは予言所。ほほう、おぬしはロトの子孫じゃな?何も言わなくともわしには分かるのじゃよ。」
「聖なる祠を訪ねてみたかね?南へ行ってみるがよい。」
リムルダールにはまほうのカギが売っている店があり、主人公はまほうのカギを購入した。
ロッコという町人に話を聞く。
「マイラの温泉から南に2つ歩いて調べてごらん。いい物が見つかるよ。」
これはすでに調べていて、妖精の笛を手に入れていた。
他の町人にも話を聞く。
「雨と太陽が合わさる時、虹の橋が出来る。これは、ここアレフガルドに古くからある言い伝えじゃよ。そしてわしが聞いた話では太陽の石という物がラダトーム城に眠るそうじゃ。」
「古い書物によると、妖精たちはゴーレムを眠らせたという。われわれには理解できない不思議なチカラが存在するものだな。」
一旦ラダトームに戻る主人公。
まほうのカギを使い、隠された階段を発見した。
地下にいた賢者に話を聞く。
「わしは分かっておった。いずれロトの血をひく若者がここをおとずれることを。」
「この宝箱には昔、勇者ロトから預かった太陽の石が入っておる。」
「そなたが竜王を倒すために必要なものじゃ。さあ、宝箱を開けるがよい。」
主人公は太陽の石を手に入れた。
「主人公よ。そなたがこの地に再び光をもたらすことをわしは信じておるぞ。」
「さて、長い間太陽の石を見守り続けて、わしも少しばかり疲れたわい。」
「そろそろ休ませてもらうことにしようかのう。」
「わしに太陽の石を預けに来た勇者ロトの姿は今でもはっきり覚えておる。」
「そなたには、たしかに勇者ロトの面影が。」
「この地に再び平和を。頼んだぞ、主人公よ。」
強力なバリアが張られた部屋の奥にいる兵士に話を聞く。
「よくここまで来たな。おぬしならガライの墓に集まる魔物たちをも倒せるかもしれん。」
「ガライの町へ行き、暗闇の壁を押すがいい。墓への道が開かれるだろう。」
ガライの町ヘ行き、暗闇の壁を押すと、部屋に入ることが出来た。
中に人がいる。
「あなた、ガライの墓へ行くつもりですか?竪琴の音色は魔物たちを呼び寄せるといいます。行くのはやめておいたほうがいいですよ。」
別の人物にも話を聞く。
「昔ははるか南の方のドムドーラという町まで旅をしたものだ。」
「宿屋のオヤジにもよく世話をかけたな。今も元気だろうか。」
さらに暗闇の壁を押し、奥へ進むと老人がいた。
「ガライの墓から生きて帰った者はおらぬ。死にたければ行くがよい。」
地下へ進み、ガライの墓の奥へと進む主人公。
最奥にある墓の手前に宝箱があり、開けると銀の竪琴が入っていた。
急いでガライの町の東にある賢者の祠に向かう主人公。
賢者に銀の竪琴を見せる。
「なんと、銀の竪琴を手に入れたと申すか。主人公よ、わしは長い間待っておった。そなたのような若者が現れることを。」
主人公は賢者からあまぐもの杖をもらった。
「このまま世界が闇に覆われていれば人々の心も荒んでしまうであろう。」
「それだけは食い止めねばならん。ゆけ、主人公よ!雨と太陽が合わさるその場所へ!」
マイラとリムルダールの中間に洞窟があり、そこの最深部にドラゴンが眠っていた。
ドラゴンに戦いを挑み、なんとかドラゴンを倒すことに成功した主人公。
その奥の部屋にはローラ姫が囚われていた。
「ああ、私を助け出してくださる方がいらっしゃるなんて。」
「私はラダトームの王女、ローラと申します。」
「もしあなたがおいでにならなければ、私はいずれ竜王の妻に・・・」
「ああ、考えただけでも恐ろしいですわ。」
「主人公様。私をお城まで連れて帰ってくださいますか。」
主人公はローラ姫を抱き上げた。
「まあ、主人公様。嬉しゅうございます。」
主人公はローラ姫をラダトーム城の王様の所まで連れ帰った。
王様が喜ぶ。
「おお、主人公よ。よくぞ姫を助け出してくれた。心から礼を言うぞ。」
「さあ、ローラ。わしの隣へ。」
ローラ姫が言う。
「待ってくださいませ。ローラは主人公様に贈り物をしとうございます。」
「主人公様を愛する私の心、どうぞ受け取ってくださいまし。」
「たとえ離れていても、私の心はいつもあなたと共にありますわ。」
「では、主人公様。」
「たとえ離れていてもローラはいつもあなたと共にあります。」
王が言う。
「主人公よ、よくぞわたしの気持ちを察して姫を助けてくれた。」
「今日という日をわしは一生忘れないであろう。本当に心から礼を言うぞ!」
ガライの町を南に進むと、ドムドーラの町があったが魔物に襲われ、すでに廃墟となっていた。
さらに南に進むとメルキドという町が見えてきた。
町に入ろうとすると、入り口の前に立ちふさがっていたゴーレムが襲いかかってきた。
主人公は妖精の笛を吹きゴーレムを眠らせ、眠っている隙に攻撃してゴーレムを倒した。
メルキドの町で町人に話を聞く。
「俺が聞いた話では、ロトの鎧は人から人へ。ゆきのふという男の手にわたったらしい。」
他の町人にも話を聞く。
「私の家は、代々ドムドーラで店を開いていたんですよ。」
「ところがゆきのふ爺さんの時、町が魔物に襲われて。やっとの思いでここまで逃れてきたそうです。」
「幸い店は儲かっていて蓄えもあったので私は楽な生活をしてますけどね。」
「え?その時の店の場所?たしか町の東の方だたっと思いますよ。」
他の町人にも話を聞く。
「昔うちのじいさんがよく言っていたんです。」
「友達のゆきのふさんが何かすごい宝を自分の店の裏の木に埋めたらしいと。」
「いったいそれが何だったのか、私も探したいんですが外は危ないしねえ。」
廃墟になったドムドーラの町に行き、東側の木の下を探索するとロトの鎧が埋まっていた。
主人公はロトの鎧を手に入れた。
再びメルキドの町に戻り、地下にいた兵士と話をする。
「かつてこの世界が闇に包まれた時、ひとりの男が空から落ちてきたそうだ。」
「その男こそが勇者ロト。」
「もしこの話が本当なら、ロトは神さまの申し子だったのかもしれんな。」
老婆が言う。
「そなたがしるしを求めるなら、この南の神殿に住む長老をたずねるがよい。」
長老に話を聞く。
「ロトのしるしはこの町の南東、毒の沼地に埋まっておる。」
ロトのしるしを探し出し、再び長老を訪ねた。
「おお、ロトのしるしを手に入れられましたな!」
「そのしるしこそがまことの勇者の証。」
「行きなされ、そして訪ねなされ。」
「リムルダールの南、聖なる祠に住む老人を!」
主人公はリムルダールの南にある聖なる祠に向かった。
中に入り賢者と話をする。
「偉大なる勇者ロトの血を引く者よ。今こそ雨と太陽が合わさる時じゃ!」
「さあ、あまぐもの杖と太陽の石を!」
主人公は賢者にあまぐもの杖と太陽の石を手渡した。
「おお、神よ。この聖なる祭壇に雨と太陽を捧げます。」
祭壇に宝箱が現れた。
「さあ、祭壇に進み虹のしずくを持っていくがよい。」
主人公は宝箱を開けて虹のしずくを手に入れた。
「主人公よ。ここにはもう用はないはず。さあ、行くのじゃ。」
主人公はリムルダールの北西の岬で虹のしずくを天にかざした。
すると竜王の城がある島へ渡る事が出来る橋が出現した。
竜王の城に入り奥へと進む主人公。
途中でロトのつるぎを手に入れ、1階にある玉座の後ろを調べると地下へと降りる階段があった。
階段を降り、ついに竜王と対峙する。
「よく来た、主人公よ。わしが王のなかの王、竜王である。」
「わしは待っておった。そなたのような若者が現れることを。」
「もしわしの味方になれば世界の半分を主人公にやろう。」
「どうじゃ?わしの味方になるか?」
主人公は頷いた。
「よろしい!ではわしらの友情の証としてその剣をもらうぞ!」
主人公はロトの剣を竜王に差し出した。
「ほほう、すでにこの剣を手にしていたか。」
「しかしもはやどうでもよいことじゃ。」
「ではわしからの贈り物を受け取るがよい。」
「世界の半分、闇の世界をあたえよう!」
「わっはっは・・・」
目の前が暗くなり、主人公は宿屋で目を覚ました。
「おはようございます。昨夜はずいぶんとうなされていたようですが。」
「なにか悪い夢でも見ていたのでしょう。ではどうかお気をつけていってらっしゃいませ。」
主人公は再び竜王の城へ向かい、竜王と対峙した。
「よく来た、主人公よ。わしが王のなかの王、竜王である。」
「わしは待っておった。そなたのような若者が現れることを。」
「もしわしの味方になれば世界の半分を主人公にやろう。」
「どうじゃ?わしの味方になるか?」
主人公は首を振った。
「どうした?世界の半分を欲しくはないのか?悪い話ではあるまい。」
主人公は首を振った
「ではどうしてもこのわしを倒すと言うのだな!」
「愚か者め!思い知るがよい!」
主人公は襲いかかってくる竜王を倒した。
竜王の姿が次第に薄れてゆく。
なんと、竜王が正体を現した。
巨大な竜に姿を変えた竜王が主人公に襲いかかる。
主人公は真の姿の竜王を倒した。
主人公は光の玉を竜王の手から取り戻した。
光の玉をかざすと、まばゆいばかりの光があたりに溢れ出す。
世界に平和が戻ったのだ。
世界が平和になり、喜び合う人々。
主人公はラダトーム城下町に戻り、王様に会った。
「おお、主人公。すべては古い言い伝えのままであった。」
「すなわち、そなたこそは勇者ロトの血を引く者。」
「そなたこそ、この世界を治めるに相応しいお方なのじゃ。」
「どうじゃ?このわしにかわってこの国を治めてくれるな?」
主人公が答える。
「いいえ、もし私の治める国があるなら、それは私自身で探したいのです。」
王様が言う。
「そうか、そういうことならもう止めまい。」
「主人公よ。気をつけて旅立つのじゃぞ。」
ローラ姫が駆け寄ってきた。
「待ってくださいませ!」
「そのあなたの旅に、ローラもお供しとうございます。」
「このローラも連れて行って下さいますね?」
主人公は頷いた。
「うれしゅうございます。」
王様が言う。
「さあ、主人公の新しい旅立ちじゃ!」