ゲーム ネタバレストーリー まとめ

ゲームのストーリーを詳細にまとめています。続編をプレイする時などに役立てて下さい。このブログにはネタバレ要素が多く含まれています。

ドラゴンクエストⅣ | 導かれし者たち | 第五章 | 導かれし者たち

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エンドールからはるか東の山奥に名もない小さな村があった。
その村に住む人々は決して表には出ず、よそ者を寄せ付けず、ひっそりと暮らす毎日。
村人たち以外はそんな村があることさえ知らないはずだった。
しかし・・・


「さあ出来たわ。」
「主人公や。いい子だからこのお弁当を池で釣りをしているお父さんに持っていっておくれ。」
母親にそう言われた主人公はお弁当を持って父親の所へ向かった。


「おお、主人公。弁当を持ってきてくれたのか。」
「ところで主人公や。お前ももう17歳だ。そろそろ大人の仲間入りだな。」
「よいか、主人公。強く正しく生きるのだぞ。たとえ何が起こってもな。」


主人公が家に帰ると、近所の人が慌てた様子でやって来た。
「大変だ、大変だ!」
「ついにこの村が魔物たちに見つかったんです!やつらは村のすぐそばまで来てて!」


母親が主人公に言う。
「なんですって!主人公や。私のことはいいからすぐにお逃げ!さあ、急いで!」


主人公は近所の人と一緒に逃げ出した。
村人たちは皆で主人公のことを守っているようだ。
「魔物は俺たちで食い止める!主人公を早く安全な所へ!」


シンシアが駆け寄ってくる。
「主人公!あなたにもしもの事があったら、わたし・・・」
「とにかく隠れて!私もすぐに行くから!」


剣士が近づいてくる。
「くそー!魔物どもめ!ついに主人公の居場所を突き止めたか!」
「もう少し時間があれば、主人公を立派な勇者に育てられたものを!」
「ついてこい、主人公!」


剣士についていく主人公に父親が駆け寄ってきた。
「主人公や。ついに来るべき時が来たようだ。」
「今まで黙っていたが、私達夫婦はお前の本当の親ではなかったのだ。」
「詳しい話をしたいが今は時間がない。さあ、早く隠れるんだ!」


主人公は剣士と一緒に地下の稽古場に隠れた。
「いいか、よく聞け主人公。」
「魔物共の狙いはお前の生命。魔物共はお前が目障りなのだ。」
「お前には秘められたチカラがある。」
「いつの日か、どんな邪悪な者でも倒せるぐらい強くなるだろう。」
「しかし今のお前はまだ弱い。とにかく逃げて生きのびるのだ!」
「今は逃げて、そして強くなるのだ。主人公、わかったな!」


剣士は主人公を残して稽古場を飛び出していった。
シンシアがやってくる。
「主人公。今まであなたと一緒に遊べてとても楽しかったわ。」
「でも大丈夫。あなたを殺させはしないわ。」
シンシアはモシャスを唱え、主人公そっくりに姿を変えた。


「さようなら、主人公。」
主人公の姿をしたシンシアは稽古場を飛び出していった。


外から魔物たちの声が聞こえる。
「デスピサロ様!勇者主人公をしとめました!」


デスピサロが喜ぶ。
「おお、でかしたぞ。」
「よくぞ勇者をしとめた。貴様には後で褒美を取らせよう。」
「では皆の者、引き上げだ!」


主人公が稽古場を出ると、村は壊滅していた。
村人はすべて殺されてしまったようだ。


主人公は山奥の村を出て少し南へ進んだところにある木こりの家に入った。
木こりと話をする。
「なんだ、おめえ。旅のもんかい?ここは見ての通り木こりの家だ。」
「にしても湿気た面してんな。オレはよう、陰気臭えガキは大嫌いなんだよ。」
「てめえみてえなガキはさっさと山を降りやがれ!」
「東南に行けば城があっからよ!」


東南に進むとブランカの城があった。
城下町の人と話をする。
「トルネコという男が掘ってくれた洞窟のおかげで西のエンドールにも行けるようになりました。」


他の人とも話をする。
「この世はもうおしまいじゃ!」
「地獄の帝王を倒すはずだった勇者様が魔物達に殺されたそうじゃからな。」


ブランカ城の王様と話をする。
「よくぞ来た、勇者を目指す者よ!」
「そなたもまた世界を救うため旅をしているのであろう。」
「ほほう、主人公と申すか。よい名前じゃな。」
「ではそなたがするべき事を教えてしんぜよう。」
「地獄の帝王が蘇るのを何としてでも阻止するのだ!」
「そのためには世界中を旅して帝王についての言い伝えを集めなければならぬであろう。」
「そなたの活躍を期待しているぞ、主人公よ!」


城にいる女性に話を聞く。
「昔々、北の山奥に天女が舞い降りたそうです。」
「そして木こりの若者と恋に落ち、二人の間にはそれはそれは可愛い赤ちゃんが生まれたとか。」
「え?その赤ちゃん?うふふ、嫌ですわ。こんなのおとぎ話に決まっていますわ。」


城下町で装備を整え、ブランカから西へ進み、洞窟を通ってエンドールへ向かった。
エンドールのお城ではリック王子とモニカ姫の結婚式が行われているようだ。


エンドールの城下町を歩いていると、ミネアが占いをしていた。
「占いはいかがですか?10ゴールドであなたの未来を見て差し上げましょう。」
10ゴールドを払ってミネアに占ってもらう主人公。
「では占って差し上げましょう。」
「あなたの周りには7つの光が見えます。」
「まだ小さな光ですがやがて導かれ、大きな光となり・・・え!?」
「もしや、あなたは勇者様!あなたを探していました。」
「邪悪なる者を倒せるチカラを秘めたあなたを。」
「私と姉のマーニャはあなたと共に暗黒のチカラに対抗すべく運命付けられた者。」
「この世界には私たち姉妹と同じ運命を背負った者がいます。」
「まだ見ぬ彼らとチカラを合わせ、地獄の帝王の復活を阻止するのです。」
「勇者様、私たちを導いて下さい。」


ミネアが仲間に加わった。


「さあ、参りましょう。」
「姉のマーニャは今日も懲りずにカジノでスッてるはずです。」


カジノのスロット台で熱くなっているマーニャに話しかける。
「なに?邪魔しないでよ!」


ミネアが怒る。
「んもう!私が占いで稼いでも全部カジノにつぎこんで。私たちもう一文無しよ。」


マーニャが嘘泣きをする。
「えーん、ごめんなさーい。」
主人公に気づくマーニャ。
「ん?こちらの方は?」


ミネアが答える。
「私たちが探していた勇者様よ。」


マーニャが喜ぶ。
「わお!ちょうどいいじゃん。よーし。これから先は勇者様に養ってもらうことにしましょ。」


マーニャが仲間に加わった。
「さあ、行きましょ!」


ブランカの南東にある砂漠の宿屋にはホフマンという男性が住んでいた。
「世界を救う旅をしてるから馬車を譲ってくれだって?」
「はん、駄目だ駄目だ。ウソの匂いがする。信用できないな。」
「あんたには悪いが、オレは誰にも会いたくないんだ。さっさと帰ってくれ。」
「なんだ、まだ帰らないのか?」
「わからない人だな、あんた。そこまで食い下がるならオレの話を聞かせてやるよ。」
「これでもオレは昔、アンタみたいに旅をしていたのさ。」
「あるとき世界で一番大切な宝物が隠されているという洞窟の噂を聞いたんだ。」
「オレは友達と二人でその洞窟に入ったよ。」
「でも一番の友だちと思ってたのに、突然オレを裏切って・・畜生!」
「くそ、嫌なことを思い出したじゃないか。」
「もう誰も信じない。帰ってくれ。」


ホフマンの父親に話を聞く。
「馬車の持ち主に会いましたか?あいつは私の一人息子でして。」
「あいつは以前、仲間と一緒に東の洞窟へ行ったんです。」
「でも馬のパトリシアが血まみれのあいつを背中に乗せて戻ってきて。」
「それ以来、あいつは人を全く信じなくなってしまったのです。」
「洞窟で仲間と何があったのか、私にも話してくれんのです。父親である私にも。」


主人公は砂漠の宿屋から東へ進んで行き、洞窟に入った。
洞窟には相手を疑ってしまうような罠が沢山仕掛けられていた。
主人公たちは仲間を信じ、洞窟の最奥へと進む。
そこには宝箱があり、中には信じる心という宝石が入っていた。


主人公は信じる心を手に入れた。


砂漠の宿屋に戻り、再びホフマンに話しかけた。
「なんだよ。おや?なんだい、その宝石は。」
主人公は信じる心をホフマンに手渡した。
「ああ、何故だろう。この宝石を見ていると心が洗われていくようだ。信じる心か。」
「君たちはこの宝石を何処で手に入れたんだい?」
「なんだって、あの洞窟でか!」
「皮肉なものだな。オレが友に裏切られた場所に信じる心か。」
「いや、待てよ。もしオレがあの時、友を信じていたら今とは違った結果になっていたかもしれない。」
「あの洞窟は信じる心を試す試練の場だったんだ。」
「大切な宝とは信じ合う人の心だったのか!」
「オレが間違っていたよ。よし、まず君たちを信じることから始めてみよう。」
「ぜひオレを君たちの仲間にしてくれないか。もちろん、馬車も一緒さ。」


ホフマンが仲間に加わった。
「さあ、行こうか。」


馬車の前にやって来た。
「オレの馬のパトリシアだ。みんな可愛がってくれよな。」
「さあ、出発だ!」


馬車で砂漠を南へ進んで行くと、温泉町アネイルに着いた。
町人に話を聞く。
「戦士リバストは偉大な人でした。」
「何年も前この町が魔物たちに襲われた時、彼は町を守るため戦い、そして最後の魔物と相討ちして死にました。」
「この町が今こうしてあるのもリバスト様のおかげなのです。」


他の町人にも話を聞く。
「ここからずっと南に行けば港町コナンベリーがあるわ。」
「よその大陸に行くつもりならあそこから船に乗ることね。」


アネイルから南へ進んでいきコナンベリーの町へ着く。
「はるかブランカの北の山奥で魔物たちに滅ぼされた村が最近見つかったそうじゃ。」
「海の向こうのサントハイムではお城の人々が忽然と消えてしまったと言うし。」
「もしかしてこれは地獄の帝王が蘇るという噂と関係があるのかのう。」


他の町人にも話を聞く。
「少し前までは東の大灯台は聖なる炎を灯していたという。」
「だが今、あの灯台が灯すのは船を沈める邪悪な炎だ。」
「灯台が魔物たちに襲われたのはつい先日のことだ。」


旅人と話をする。
「海を越えた南のミントスには商売の神さまみたいな爺さんがいるんだってよ。」
「商売の神さまってんだからさぞお金儲けがうまいんだろうな。あやかりたいもんだぜ。」


港にいる船主に話を聞く。
「私の船は港を出てすぐに沈んでしまいました。」
「こんなことになったのも、すべては東の灯台に住み着いた魔物のせいです。」
「船が港を出ると灯台から邪悪な光が発せられ、船を沈めてしまうのです。」


コナンベリーから東へ進み、大灯台の中に入る。
1階でトルネコに出会った。
「おお、どなたかは知らないがちょうどよい所へ来てくれました。」
「この灯台に灯っている邪悪な炎を消すつもりでここまで来たのですが。」
「魔物たちが強くてこれ以上進めなかったのです。」
「お願いです。私に代わって邪悪な炎を消してきてくれませんか?」


主人公は頷いた。


「おお、ありがたい。この灯台には少し前まで聖なる炎が灯っていました。」
「そしてその炎の種火が今でもこの灯台のどこかにあるそうです。」
「聖なる種火を使えば邪悪な炎も消えるはず。」
「まず聖なる種火を探すことです。」
「では頼みましたよ。私は港町で待っています。」


主人公は魔物を倒しながら大灯台を登り、4階中央の宝箱で聖なる種火を手に入れ最上階にたどり着いた。
灯台に灯っている邪悪な炎の前に魔物がいた。
「ケケケ。燃えろ燃えろ。」
「邪悪な炎の光ですべての船を沈めてしまえ。ケケケ。」
「ん?誰だ?」
「ケケケ。ここまでやってくるとはバカな人間だ。」
「ちょうど良い。この炎の中に投げ込んで焚付にしてやるわ!」


主人公は襲いかかってくる魔物を倒した。


聖なる種火を炎の中に投げ入れる。
すると邪悪な炎が消え、聖なる炎が輝き出した。


コナンベリーの町に戻り、造船所の前で待っているトルネコに報告する。
「よくやってくれました!邪悪な炎も消えて、ほら、海もあんなに穏やかです。」
「そして嬉しいことに私の船も完成しました!」
「そこでお願いがあるのですが、実は私は魔物たちに恨まれているようなのです。」
「でもあなた方のような強い人達と一緒なら心強いでしょう。」
「私も仲間にして下さい。一緒に世界中を周ろうじゃありませんか!」


トルネコが仲間に加わった。


「では参りましょう。」
「え?馬車ですか?もちろん馬車も船に乗り込むことが出来ますよ。」
「さあ皆さん。まだ見ぬ大地を目指して早速出発しましょう!」


主人公たちを乗せた船が出航する。
「さあ、南に行きましょう!」
「南のミントスの町には海に詳しい老人がいてすごい地図を持っているって話です。」


ミントスの町に着いた途端ホフマンが驚く。
「ここはもしや!?やっぱりそうだ!」
「ミントスの町だ!あの商売の神様と呼ばれるヒルタン老人のミントスだ!」
「突然ですが皆さん!これまでずっと一緒に旅をしてくれたことを本当に感謝しています。」
「主人公さん。私もいずれは父の跡を継ぎ、立派な宿屋になるのが夢でした。」
「このミントスには商人たちに商売の神様と呼ばれるヒルタン老人がいます。」
「わたしはヒルタン老人のもとで修行を積んでみたい。」
「ですから勝手なお願いとは充分わかっていますがどうか主人公さん、ここで皆さんとお別れさせて下さい。お願いします!」


主人公は頷いた。


「ありがとうございます!」
「皆さんのことは一生忘れません。信じる心の大切さも。」
「元気でな、パトリシア。さようなら皆さん。」
「ご無事をお祈りしています!」


ホフマンは去っていった。


町人に話を聞く。
「宿に泊まっている旅の神官が重い病に倒れたそうだな。」
「伝説の薬草、パデキアさえあればきっと治るだろうに。」


ヒルタン老人に話を聞く。
「なに?海に詳しい老人とはわしのことかじゃと?」
「ほほう、よくわかったな。」
「わしは海だけじゃなく世界のことに詳しいのじゃ。」
「そなた、少しは骨がありそうじゃな。」
「どうじゃ?わしの試験を受けてみるか?」


主人公は頷いた。


「では問題じゃ。商売において一番大切なこととは何か?」


主人公は何も答えられなかった。


「むむ、あっぱれ!何も言わない。つまり、沈黙は金なり、じゃ。」
「よし、そなたにこの宝の地図をつかわそう。」
「わしが若い頃手に入れたが、ついに記された秘密を解き明かすことが出来なかった。」
「受け取るがよい!」


主人公は宝の地図を手に入れた。


「そなたならその地図の秘密を解き明かすことが出来るかもしれぬな。頑張るのじゃぞ。」


宿屋の2階にブライがいた。
ベッドで寝ているクリフトを看病している。
「共に旅する仲間が重い病にふせってしまったのです。」
「我らの主人、アリーナ姫がお一人で薬を取りに行かれたがもう心配で心配で。」
「見ず知らずのおぬし達に頼むのも厚かましいが、心あるお方とお見受けした。」
「どうかアリーナ姫を探し出し、姫様の手助けをしてやってはもらえぬか?」


主人公は頷いた。


「おお、ありがたい。ではこのブライもお供させていただきますぞ!」


ブライが仲間に加わった。


「ではわしは一足先に。宿の者にこのクリフトの事、くれぐれも頼んでおかなくては。」
「その後外で待っておりますからな。では後ほど。」


ミントスから東へ進んで行くと、ソレッタの城に着いた。
城下町の人に話を聞く。
「ここはソレッタの国。どんな病気でも治すパデキアの特産地だよ。」
「というのも昔の話だけどね。」


他の人にも話を聞く。
「誰かを探しているだか?そういえばこの前、アリーナっちゅう娘が来たなあ。」
「ひとりでかって?いや、ごついのやらキザったらしいのやら、3人ほど男を連れていただよ。」


ソレッタ城の王様と話をする。
「わしはこの国の王じゃ。」
「我が国のパデキアが全滅してからすでに久しい。」
「前の王がもしもの時にと南の洞窟にパデキアの種を保管しておいたそうだが。」
「いつの頃からか洞窟には魔物たちが住みつき、我が国の兵士では太刀打ち出来ぬ。」
「すまぬのう。パデキアの種さえあればそなたの望みも叶えられようが。」


パデキアの種があるという南の洞窟に向かった。
洞窟に入ると入り口ににアリーナ姫がいた。
「ここがパデキアの種があるっていう洞窟ね!」
「あら、この扉。鍵がかかってるわね。よし。」
「てやー!」
体当たりで扉を壊すアリーナ。
「さ、扉は開いたわ。行きましょう、みんな!」
アリーナ姫とその従者3人が洞窟の中へ入っていった。


洞窟の地下3階で、アリーナ姫より先にパデキアの種を手に入れる主人公。
ソレッタ城に戻り王様と話をする。
「おお、それこそはまさしくパデキアの種!ついに、ついに!」
「ささ、その種を早く村中の畑に!大丈夫。パデキアはすぐに育つのじゃ。」


主人公はパデキアの種を畑にまいた。
するとみるみるうちにパデキアが芽を出した。


「ありがとう。これでこの国は救われた!」
「ささ、そなたもパデキアの根っこを持ってゆくがよい。」


主人公はパデキアの根っこを手に入れた。


ミントスの町の宿屋に行くとアリーナ姫が戻っていた。
「まあ、あなた達がパデキアの根っこを?」
「行ってもなかったからもうだめだって戻ってきたのに、ほんと嬉しいわ。」
「さあ早く!そのパデキアをクリフトに!」


主人公はパデキアの根っこをすり潰し、クリフトに飲ませた。
みるみるうちにクリフトの顔色が良くなり、クリフトは回復した。
「うーん、は!姫様!」


アリーナ姫が喜ぶ。
「良かった!気がついたのね、クリフト!」


クリフトが答える。
「お恥ずかしい。姫様を守るべき私がこのようなご迷惑を。」


アリーナ姫が言う。
「いいのよ、クリフト。デスピサロを探す旅を続けましょう!」


アリーナ姫の言葉に主人公が驚く。
「どうかしたの?え?主人公もデスピサロを!?」


クリフトが言う。
「以前勇者の住む村がデスピサロに滅ぼされたそうです。」
「もしや主人公殿が。」


「まあ、そうだったの。じゃあ一緒に探しましょう。」
「旅は多いほうが楽しいしね。」


アリーナ姫達が仲間に加わった。
アリーナ達は一足先に外に出て馬車に乗り込んだ。


旅の吟遊詩人が主人公に話しかけてくる。
「お待ち下さい。悪いとは知りつつも立ち聞きしてしまいました。」
「主人公様が世界を救ってくれる勇者様だったとは!」
「以前この宿に泊まったライアンという戦士が勇者様を探していたのです。」
「確かライアン殿は遥か西の国キングレオに行くと申しておりました。」


エンドールから船で南西へ進むとハバリアの町へ着いた。
「ここは港町ハバリア。エンドール行きの船が出る町だ。」
「しかしこの前の船を最後に連絡船は出なくなったのだ。」
「踊り子の姉妹が船で逃げたため、王様の取りしまりがさらに厳しくなった。」
「もはやこの港から船が出てゆくことはあるまい。」


ハバリアから南に進み、キングレオ城に入る。
入り口にホイミンという旅人がいた。
「僕はホイミンという旅の者です。」
「どうかお城の中に連れてゆかれたライアン様をお助け下さい。」
「魔法の鍵があれば中に忍び込めるはずです。」


コーミズの村で情報を聞き、魔法の鍵を探すためコーミズ西の洞窟へ向かった。
洞窟の中に隠し部屋があり、そこで魔法の鍵を手に入れた主人公。
再びキングレオ城に行き、魔法の鍵を使って城の中に入った。


ライアンが兵士に連行されている。
「ええい、貴様らごときにこのライアンをおさえられるものか!」
ライアンは兵士を吹っ飛ばした。
主人公に気がつくライアン。
「む?その姿、その出で立ち、間違いない!お告げ所のお告げの通りだ!」
「ぬおお、このライアン、ついに探し求めた勇者殿にお会いすることが出来た!」
「勇者殿、あなた様を探して私はどれほど旅をしたことか。」
「と、今は苦労話をしている時ではなかった!」
「この部屋の中にいるのは世界を破滅せしめんとする邪悪の手の者と聞きます。」
「共に打倒し、その背後に潜む邪悪の根源を突き止めましょうぞ!」
「さあ、行きましょう!」


ライアンと共に隠し部屋に入る主人公。
玉座に座る人間の姿のキングレオと対峙する。
「私の名はキングレオ。デスピサロ様に代わりこの国を支配する者だ。」
「ん?そこの娘!お前は確かバルザックを仇とやって来た娘だったな。」
「あいにくだがバルザックはもうおらんぞ。残念だったな!」
「退屈しのぎにちょうどよいわ。人間どものチカラのなさを思い知らせてやる!」
キングレオの姿が魔物に変わった。
「お前たちをそのようなもろい生き物につくった神を恨むがよい!」


主人公は襲いかかってくるキングレオを返り討ちにした。
「こ、この私がやられるとは。お前たちは一体何者だ。」
「もしや地獄の帝王様を滅ぼすといわれる勇者・・」
「馬鹿な。勇者ならデスピサロ様がすでに殺したはず・・ぐふ!」


キングレオの姿が人間に戻る。
「は!ここはどこだ?私は今まで何をしていたのだ・・・」
「思い出せん・・・私は一体何を・・」


ライアンが主人公に言う。
「さすがは勇者殿!お見事でしたぞ!」
「しかし今の魔物さえ世界を破滅に導く悪のほんの一端に過ぎますまい。」
「勇者殿、これで戦いが終わったわけではござらぬ。」
「世界を破滅から救うため、このライアンめも勇者殿のお力になりますぞ!」


ライアンが仲間に加わった。
「では私は一足先に馬車の方でお待ちしています。」


キングレオ城の大臣と話をする。
「なんと、キングレオ様を倒した!?あわわ、お許し下さい。」
「私は脅されて大臣をやっていただけなのです。」
「ああ、私にもっと勇気があったらあなた様のお手伝いを出来たものを。」
「おお、そうじゃ。今からでも遅くない。」
「実は憎きバルザックはサントハイムのお城にいます。」
「どうです?役に立ったでしょ!」


サントハイムの玉座に行くとバルザックがいた。
「ふっふっふ。人間め。この城に何の用だ?」
「ほう?懐かしい顔が見えるな。やはり来たか、エドガンの娘よ。」
「再びこうしてあいまみえるとはな。」
バルザックは魔物に姿を変えた。
「どうだ、見違えたであろう。私がバルザックだ!」
「すでに私は究極の進化を極めた!この肉体は神に近い。」
「もはやデスピサロさま、いや、デスピサロのやつも私にはおよばないだろう。」
「エドガンの娘よ。さぞかし父が恋しかろう。すぐに父の元へ送ってやるぞ。」


主人公は襲いかかってくるバルザックを倒した。
「そ、そんな馬鹿な。完璧なはずの私の身体が打ちのめされるとは。」
「しかし進化の秘法がある限り私は滅びぬはず。今に、今に・・ぐふ!」
バルザックは消滅した。


突然ミニデーモンが現れた。
「実験は失敗だったようだな。デスピサロ様にご報告せねば。」
「進化の秘法を完成させるにはやはり黄金の腕輪が必要だのだ。」
「暗黒のチカラを増幅させるという黄金の腕輪!」
「黄金の腕輪を手に入れ、進化の秘法を完璧なものとしたとき、その時こそ我ら暗黒の種族の時代が来ようぞ!わっはっは!」


ミニデーモンは姿を消した。


マーニャが言う。
「やったわ。バルザックを倒した。お父さんの仇を。」
「やだ、涙が。ちょっと見ないでよ。泣き顔はブスなんだから!」


サントハイム城の宝物庫でマグマの杖とあやかしの笛を手に入れた主人公。


かつてサントハイムの城下町だったサランに立ち寄る。
「ここはサラン。かつてはサントハイムの城下町でした。」
「でもお城の人々が消えてしまって。」
「ああ、この国は一体どうなってしまうのかしら。」


旅の尼に話を聞く。
「私はブランカの国よりまいった旅の尼でございます。」
「かの地ブランカでは木こりの若者に恋をした天女がいたとか。」
「天女とは天空を住処とする女。」
「裏庭の立て札に書いてある話と何か関係があるのでしょうか。」


歴史の研究家に話を聞く。
「私は歴史の研究家です。」
「その昔、サントハイムの歴代の王様は未来を知る事が出来たとか。」
「だとすれば今の王様にもそういうチカラがあったのかも知れませぬな。」


以前王様の教育係だったという老人に話を聞く。
「おや?こちらの娘さんはどうも懐かしい顔に似ておるのう。」
「ワシは昔、サントハイムの王様の教育係だったんじゃ。」
「あれは何年前になるかのう。王様がまだ子供の頃じゃ。」
「夜中うなされて起きたと思ったら、王様がワシにせがむんじゃよ。」
「僕の娘が困っているから教会の裏に立て札をたてておくれよってな。」
「王様はその事をすぐに忘れたようじゃった。」


教会の裏庭にある立て札を読んで見る。
「未来の僕の娘へ」
「今君はきっと困ってるはずだからいいことを教えてあげるね。」
「お空のずっと上には天空のお城があって、竜の神様が住んでるんだって。」
「竜の神様はとても強くて、大昔、地獄の帝王を闇に封じ込めたくらいなんだ。」
「天空のお城のことは、北の海のスランシアラの人々が詳しいと思うよ。」
「サントハイムの王様より」


船で北西部にある水の都スタンシアラへ向かった。
旅人に話を聞く。
「わたしは天空の兜を探してここまで来たのだ。」
「噂ではここの王様が持っているらしいのだが。」


城に行き大臣と話をする。
「王様を笑わせる事が出来ればどんな褒美も思いのまま。頑張りたまえ。」


王様と話をする。
「よくぞ来た。ほほう、主人公と申すのか。わしのおふれは知っておろう。」
「さあ、早くわしを笑わせてくれい!」


主人公は思いつく限りのギャグを言った。
しかし王様にはうけなかった。


「つまらぬ。出直してまいれい!」


モンバーバラに行き、楽屋にいるパノンと話をする。
「え?この私についてきてもらえないかですって?」
「なるほど。あなた方の旅に必要な天空の兜をスタンラシア王が持っていると。」
「で、兜を手に入れるには私の芸が必要だと。」
「ということは、もしやあなた方は天空の城へ?」
「いや、おっしゃらなくても結構。」
「わかりました。お供いたしましょう。」


パノンが仲間に加わった。


スタンラシアに戻り、パノンが王様と話す。
「よくぞ来た!ほほう、パノンと申すのか。わしのおふれは知っておろう。」
「さあ、早くわしを笑わせてくれい!」


パノンが言う。
「お言葉ですが王様。」
「残念ながら私には王様を笑わせることなど出来ません。」
「ですが私を連れてきたこの者たちならきっと王様を笑わせることが出来るはず。」
「どうかこの者たちに天空の兜をお与え下さい。」
「この者たちなら世界を救い、人々が心から笑える日を取り戻してくれることでしょう。」


王様が答える。
「うーむ。」
「パノンとやら。よくぞわしの心を見抜いた!」
「わしがこのおふれを出したのも、この国を明るくせんがため。」
「おふれを出し、芸人たちを呼ぶことで少しでもこの国を明るくしようと思ったのだが。」
「希望を失った人々の明るさを取り戻すことは出来ぬ。」
「あいわかった。その希望をそなたたちに託そう!」
「さあ、この天空の兜を受け取るが良い!」


主人公は天空の兜を手に入れた。


パノンが言う。
「さて、私の役目も終わったようですね。」
「私は私で気ままな旅を続けることにいたしましょう。」
「さようなら主人公。あなた方の活躍を期待していますよ。では。」


パノンが仲間から去っていった。


城にいる学者と話をする。
「この国には古くから天空の城にまつわる言い伝えがござってな。」
「天空の鎧、兜、盾、そして天空の剣を得たものは天空にのぼれるという。」
「しかし残念ながら王家に代々伝わってきたのは天空の兜だけなのだよ。」


城にいる吟遊詩人に話を聞く。
「出来ることなら天空の城に行ってみたいものです。」
「しかし天空の武器防具のすべてを集めるなど私にはとても出来そうにもありません。」
「噂ではその昔、天空の盾がバトランドにあったそうですが。」


主人公はライアンの故郷であるバトランドへ向かった。
王様と話をする。
「おおライアン、よくぞ戻った。」
「そうか、勇者殿に会えたのだな。あっぱれ!」
「実は最近わかったことだが、この城にはかつて天空の盾があったそうじゃ。」
「しかしわしの爺様の時、ガーデンブルグの女王にあげてしまったらしい。」
「ガーデンブルグは東の山奥にそびえる女だけが住むお城。」
「全く爺様のスケベ心にはまいってしまうわい。」


大臣と話をする。
「ガーデンブルグのお城は岩山の上にあり、昔は細い山道が通じていたそうじゃ。」
「しかし少し前、火山の爆発でその山道も塞がってしまった。」
「マグマの杖でもあれば入り口を塞いでいる火山岩を溶かせるかも知れぬが。」


一旦イムルの村の宿屋に泊まる。
主人公は深い眠りについた。
どうやら夢を見始めたようだ。
どこかの高い塔の最上階に女性がいる。
男性がやってきて塔の入り口で笛を吹く。
床の石が下がっていき、男性は地下へと降りていった。
その様子を見ていた塔の最上階にいる女性。
名前はロザリーというようだ。
ロザリーがつぶやく。
「ピサロさま・・・。」


先程入り口で笛を吹いていた男性はピサロという名前のようだ。
ピサロがロザリーの前に現れる。
「いい子にしてたかい?ロザリー。」


ロザリーが答える。
「ええ、ピサロ様。」


ピサロが言う。
「聞いてくれ、ロザリー。」
「私は人間を皆、滅ぼすことにした。」
「私はそのために進化の秘法を使い、さらに巨大な存在になるつもりだ。」
「まもなく世界は裁きの炎に焼かれるであろう。」
「私の仕事が終わるまで、ロザリー、お前はここに隠れているのだよ。」


去っていくピサロに声を掛けるロザリー。
「お待ち下さい、ピサロ様!」
「誰か、誰か。ピサロ様を止めて・・・」
「このままでは世界は滅んでしまう・・」
「お願い、誰か受け止めて!私の願いを・・」
「届いて、わたしのこの想い・・」


主人公はそこで目が覚めた。


主人公はサントハイムで手に入れたマグマの杖を使い、ガーデンブルグへ続く道を塞いでいる火山岩を溶かした。
細い山道を通り、ガーデンブルグ城に入る。
城内東部の部屋にいた詩人と話をする。
「やあ、こんにちは。タンスの中を調べてごらんなさい。面白いものが入っていますよ。」


主人公がタンスの中を調べていると、女性が慌てた様子で入ってきた。
「あなた達!ここで何をしているの?」
「ま、まさか、私のブロンズの十字架を?」
「誰か!泥棒よ!誰か来て!」


城の女兵士が駆けつけてきた。
「お城の中で盗みを働くとは、不届きな!」
「もはや逃げられはせぬ!さあ、来るのだ!」


主人公は牢屋に入れられてしまった。
しばらくすると女兵士がやって来た。
「出なさい。女王様がお呼びです。」


女王と話をする。
「私はこの国の女王。罪を犯したものを裁かなくてはなりません。」
「申し立によれば、そなたたちがシスターのブロンズの十字架を盗み出したそうですね。」
「この申し立てに間違いはありませんか?」


首を横にふる主人公。


「だとするとブロンズの十字架を盗み出したのは誰なのでしょうか。」
「もしぬれぎぬであるならば、そなた達に本当の犯人を見つける機会を与えましょう。」
「ただし、それまで仲間の一人を預からせてもらいます。」
「兵士!この者たちの仲間の一人を牢へ閉じ込めるように。」
「さあ、お行きなさい。」


仲間の一人を人質とられてしまった主人公は、まず聞き込みをした。
「怪しい男を見なかったかって?」
「そういえば詩人風のキザなやつが南の方へ走っていったな。」


主人公は詩人風の男を追って南の洞窟にやって来た。
洞窟の一番奥に盗賊バコタがいた。
「くそー!かくなる上は腕ずくだ!」


主人公は襲いかかってきた盗賊バコタを倒した。
「私が悪うございました。どうかお許しください。」


ガーデンブルグの女兵士がやってきた。
「主人公殿、お見事!」
「女王様の命令であなた達をつけてきたのです。」
「女王様はおっしゃいました。もし困っているようならチカラになってあげなさいと。」
「ともかく、この者は私が一足先にお城に連れて帰ります。」
「主人公殿も早くお城にお戻り下さい。」


ガーデンブルグ城に戻り、女王と話をする。
「おお、主人公。本当の犯人を見つけましたね。」
「先程戻った兵士から話はすべて聞きました。」
「さあ、この鍵で仲間を牢屋から出してあげなさい。」


主人公は最後の鍵を手に入れた。


「そしてこの城の地下にある天空の盾も差し上げましょう。持ってゆくがいいでしょう。」
「あれから城の者に聞いたのですが、そなた達は地獄の帝王を倒すために旅をしているとか。」
「そういえばこの地より南、ロザリーヒルにはかつて魔族が住んでいたそうです。」
「何か分かるかもしれません。行ってみるとよいでしょう。」


主人公は最後の鍵を使い人質になっていた仲間を助け、地下にある宝物庫で天空の盾を手に入れた。


主人公はガーデンブルグの南にあるロザリーヒルへ向かう。
ロザリーヒルの住人と話をする。
「ここはロザリーヒル。わしらホビット族が住む村だよ。」
「この村にはロザリーというエルフが住んでおった。」
「エルフのロザリーは流す涙がルビーになってのう。」
「だから悪い人間たちに狙われ、いつもいじめられてルビーの涙を流しておったんじゃ。」


魔物が泣いている。
「うおーん、うおーん。かわいそうなロザリー。」
「もしピサロ様が助けなきゃ、きっとロザリー、人間たちにいじめ殺されてたよ。」


ホビットの子供が言う。
「うそじゃないよ、ほんとだよ。」
「夜になるとあの塔の窓からきれいなお姉ちゃんが顔を出すんだ。」
「でも僕の言うこと誰も信じてくれないんだよ。」


塔の中に入り、中にいたホビットに話を聞く。
「この塔はピサロ様が作ったものだ。」
「あの方は用心深い方で、戦に備えて塔の何処かに隠し部屋を作ったらしい。」
「そしてそこに大切なものを隠してるって噂だよ。」


主人公はサントハイムの宝物庫で手に入れたあやかしの笛を塔の前で吹いた。
すると、床の石が下がっていき、地下へ降りることが出来た。


地下から塔の最上階へ登れる階段があった。
最上階へ登って行くと部屋の前でピサロナイトが門番をしていた。
「ぬぬ、貴様人間だな。ここを通すわけにはいかぬ。成敗してくれるわ。」


主人公は襲いかかってくるピサロナイトを倒した。
「う、ぐぐぐ。何者もここを通すことは・・・ぐふ!」


部屋の入口で立ちふさがっていたピサロナイトは消滅した。
部屋の中に入るとロザリーがいた。
「まあ、あなた達は人間ですね!」
「けれど不思議。あなた達は他の人間と違って澄んだ目をしています。」
「あなた達を信じてみましょう。私の名はロザリー。」
「どうか話を聞いて下さい。」
「世界が魔物たちによって滅ぼされようとしているのです。」
「魔物たちを束ねる者の名はピサロ。」
「今はデスピサロと名乗り、進化の秘法でさらに恐ろしい存在になろうとしています。」
「お願いです。ピサロ様の、いいえ、デスピサロの野望を打ち砕いて下さい!」
「私はあの方にこれ以上罪を重ねさせたくないのです。」
「たとえそれがあの人の命を奪うことになろうとも・・うぅ・・」


ロザリーの瞳からルビーの涙がこぼれ落ちた。
主人公はルビーの涙を手に入れた。
しかしルビーの涙は主人公の手にのった途端に砕け散った。


ロザリーの側にスライムがいた。
「ぷるぷる!ロザリーちゃんをいじめたらしょうちしないよ!」
「え?いじめに来たんじゃないの?だったらいいこと教えてあげる。」
「エンドールの南西の岬の王家の墓には変化の杖があるらしいよ。」
「その杖を使えば魔物たちのお城にも入り込めるんじゃないかなあ。」


主人公はエンドールの南西の岬の王家の墓に向かった。
王家の墓の謎をときながら進んで行くと、最奥の宝箱に変化の杖が入っていた。
主人公は変化の杖を手に入れた。


船で探索中、海鳴りの祠があり立ち寄った。
謎をときながら祠の奥へ進むと宝箱があり、中に天空の鎧が入っていた。
主人公は天空の鎧を手に入れた。


南部の島の中にリバーサイドという町があり立ち寄ることにした。
「あたしゃ見てしまったんだよ。」
「この川を南に向かった所に大きな像がたってるんだけど、その像が歩くところを!」


研究者と話をする。
「ほほう、世界中を旅してると?」
「では私が作った空飛ぶ乗り物をお売りしましょうか?」
「と言いたいところなんですが、実はまだ研究段階で完成してないんです。」
「空気より軽いガスがあれば飛べるはずなのですが。」


川を南に下っていったところに巨大な魔神像があった。
入り口があり魔神像の中に入れるようになっている。
魔神像の中はダンジョンになっていた。
魔神像の最上階へ登ると謎のレバーがあった。
レバーを引いてみると、なんと魔神像が動き出した。
魔神像は川の反対側へ歩いていく。
動きが止まった後、主人公は魔神像から飛び降り、川の反対側へ渡った。
そこから東へ歩いていくと魔物が住む城デスパレスがあった。
変化の杖を使い魔物に姿を変えデスパレスの中に入る。
「ここはわれら魔物たちの城、デスパレスだ。」
「デスピサロさまは最近とても忙しげに世界中を飛び回っておられる。」
「人間どもを滅ぼし、われら魔族が世界を支配する日も近いであろう。」


城の最上階に行くと、魔物たちがなにやら話し合っていた。
「なんだと?ではエビルプリースト様は本当にデスピサロ様を?」
「げはげは。どうやら今度ばかりは本気のようだぞ。」
「デスピサロ様の一番大切なものを奪うために愚かな人間どもを利用するのだそうだ。げは。」
「うーむ。この勢いではエビルプリースト様がわれら魔族の王となる日もいよいよ・・」


別の魔物に話を聞く。
「大昔、我ら魔族の帝王、エスターク様は進化の究極を極めた。」
「しかしその存在に恐れをなした天空の神によって帝王様は地の底に封じ込められたのだ。」


会議室の椅子に座っていると壇上に魔物がやって来た。
「静粛に!まもなくデスピサロ様がいらっしゃる頃だぞ!」


デスピサロが会議室に現れた。
「聞いてくれ諸君!たった今、鉱山の町アッテムトで大変な事態が起こった!」
「地獄の帝王エスタークが人間どもの手によって蘇ったらしい!」
「どうやら人間どもは気付かぬうちに地獄の世界を掘り当ててしまったらしいのだ。」
「とにかくアッテムトだ!エスターク帝王を何としても我が城にお迎えするのだ!」
「さあ行くぞ!諸君も急いでくれ!」


デスピサロはアッテムト鉱山へ向かった。
魔物たちもデスピサロの後を追いかける。


主人公もキングレオ城の北西の岬にあるアッテムト鉱山へ向かった。
アッテムトの鉱山の奥へ進んでいくと最奥にエスタークと魔物たちがいた。
エスタークはまだ眠っているようだ。
「なんだお前たちは。誰か知らぬがとにかくこれ以上近寄ってはならぬ。」
「エスターク帝王が目覚めるまで今しばらくかかりそうなのだ。すぐさま立ち去れい!」


主人公は首を横に降った。


「ええい、わからぬやつめ!そんなに死にたいか!」
主人公は襲いかかってくる魔物たちを倒した。


この騒動でエスタークが目覚める。
「何奴だ。我が眠りを妨げる者は・・・」
エスタークはいきなり襲いかかってきた。が、なんとか倒すことが出来た。
エスタークは再び眠りについた。
そこにデスピサロがやってくる。
「何ということだ!このようなことが起きようとは!」
「我らが長きにわたりその復活を待ち望んだ魔の帝王がおぬら人間どもに敗れただと・・・」
「しかし予言では帝王を倒せるものは天空の血を引く勇者のみのはず。」
「お前たちはまさか・・」


魔物がデスピサロのもとにやってくる。
「大変です、デスピサロ様!」
「エルフのロザリー様が人間達の手に!」


デスピサロが動揺する。
「なに!?うぬぬぬ、皆の者、とにかく引き上げだ!」
デスピサロは引き上げていった。


エスタークの側に宝箱があり、中にはガスの壺が入っていた。
主人公はガスの壺を手に入れた。


リバーサイドの町の研究者にガスの壺を渡す。
「おや?あなたの持っているその奇妙な壺、少し見せてくれませんか?」
「うわわ!開けたら壺の中からガスが吹き出してきた!」
「もしかしてこれは・・」
「お願いです、この壺を譲ってくれませんか?」


主人公はガスの壺を研究者に譲った。


「ありがとうございます!お礼といってはなんですが、明日ウチまで来て下さい。」
「きっと素晴らしいものをプレゼント出来ると思いますよ!」


宿屋に泊まるり、翌日再び研究者を訪ねた。
「やあ来てくれましたね!ついに空飛ぶ気球が完成しましたよ!」
「第一号はあなた方に進呈します。外に出てみて下さい!」


主人公は空飛ぶ気球を手に入れた。


ヒルタン老人に貰った宝の地図には印がついていた。
その場所はソレッタの北にある。
気球に乗ってその場所へ行くと、そこには世界樹があった。
世界樹を登っていくと、途中で女性が倒れていた。
「ああ、お願い。誰か助けて!」
「私はルーシア。天空より世界樹の葉を摘みに舞い降りて来たのですが、魔物たちに襲われ翼を折られてしまいました。」
「私を天空のお城まで連れ戻してくれませんか?」


主人公は頷いた。


「まあ、連れて行って下さるのですね!」
「天空への塔に入るにはすべての天空の武器、防具を手に入れなければなりません。」
「私にはわかります。天空の剣はこの樹のどこか、すぐ近くに眠っているようです。」


ルーシアが仲間に加わった。


世界樹をさらに登っていくと幹に天空の剣が刺さっていた。
主人公は天空の剣を手に入れた。
ルーシアが喜ぶ。
「それはまさしく天空の剣!主人公さん、ありがとうございます。」
「これでわたしも天空のお城に帰れますわ。」


これですべての天空の武器、防具が揃った。


世界の中心部にある島へ気球で行くと、ゴットサイドという町があった。
「ここは天空に一番近い島。しかしまた闇の世界にも近いのです。」
「この島の北西には人を誰も寄せ付けぬ深き深き洞窟があります。」
「そしてその洞窟に入れるのは魔族と天空人のみ。言い伝えはそう語っています。」


シスターに話を聞く。
「深い嘆きはやがてその者の心を闇に染めます。」
「けれどこの世に生まれ落ちた時は誰もが光に包まれていたのです。」
「地獄から復活したエスタークは予言通り勇者によって倒されたそうです。」
「しかし今、まさに第二のエスタークが生まれようとしているのです。」


祭壇の前に人がいる。
「噂によればデスピサロは地の底深くに潜り、秘法を使い始めたと聞きます。」
「遠い昔に禁じられた進化の秘法を。」
「もし黄金の腕輪を使えば進化の秘法は昔のものよりさらに恐ろしいものになるのです。」


祭壇の中央にいる人に話を聞く。
「私は神の声を聞く者。」
「エスタークが蘇り、それを勇者が倒すという予言を聞いたのも私。」
「すべては神の予言通り。そう、そなたがこのゴットサイドへ来ることも。」
「しかしエスタークが倒された後のことは全く何も聞こえぬ。」
「おお、天空の神よ。一体どうしたと言うのですか?」


ゴットサイドから南へ進むと天空の塔があった。
天空の武器、防具を装備して扉に触れると、大きな音をたてながら扉が開いた。
エレベーターを使い塔を進んで行くと、最上階に祭壇があった。
祭壇に乗ると雲が迎えに来て天空城へと運ばれていく。
主人公が天空城の中に入ると、ルーシアが喜んだ。
「ああ、ここは天空城!おかげさまで戻って来ることが出来ました!」
「ありがとうございました。早速無事に帰ったことを皆に知らせなくては!」
「ではまた後ほど。」


ルーシアが仲間から抜けた。


天空城に住む天空人と話をする。
「その昔、地上に落ちて木こりの若者と恋をした娘がおりました。」
「しかし天空人と人間は夫婦になれぬのが定め。」
「木こりの若者は雷にうたれ、娘は悲しみにうちひしがれたままこの城に連れ戻されたのでした。」
「しかし娘はどんなときでも地上に残してきた子供の事を忘れたことはありません。」
「もし今の主人公を見ればきっと涙にくれるでしょう。」


他の天空人とも話をする。
「ここにある本を読みます。戦いの歴史・・」
「はるか昔、魔族の王エスタークは恐ろしいものを創り出した。」
「それは進化の秘法。」
「エスタークはそのチカラで自らを神をも越える究極の生物に進化させた。」
「しかし事態を知った天空人はマスタードラゴンと共にエスタークと戦った。」
「長い戦いの後、ついにエスタークは地の底に封じ込められた。」
「マスタードラゴンでさえもエスタークを封じ込めるだけで消滅させることまでは出来なかった。」
「エスタークを起こしてはならぬ。彼に近づいてはならぬ。」
「・・・本の内容はここまでです。」
「しかし後で分かったのですが、エスタークの進化の秘法はまだ不完全だったとか。」
「闇の力を増幅させる黄金の腕輪があの時はまだ使われていなかったのです。」


近くにいる天空人と話をする。
「本を読みます。進化の秘法について・・」
「進化の秘法とは本来の進化の筋道を歪めてしまう秘法なり。」
「この秘法を使えばこの世にあらざるべき生き物を生み出すことが出来るであろう。」
「進化の秘法はすべての災の元なり。」
「進化の秘法を後の世に伝えてはならぬ。」
「地底深くに封じ込めよ。」
「・・・と本に書かれています。」
「しかし永い年月の末、再び発見されてしまったのです。」
「進化の道筋からはずされた生き物たちの怨念がそうさせたのかも知れませんね。」


天空城の奥にいる巨大な銀色の竜と話をする。
「私はこの城を治めるマスタードラゴン。竜の神と呼ばれている者だ。」
「私はここにいて世界のすべてを知ることが出来る。」
「お前たちが何故私に会いに来たかもすでに分かっている。」
「しかしもはや私にもデスピサロという者の進化を封じることは出来ぬ。」
「お前たちが思っているほど、この私とて絶対の者ではないのだ。」


その時、大きな音をたて天空城にに巨大な闇の雷が落ちた。
天空人が大慌てでやってくる。
「ご報告します!たった今闇の世界の入り口から邪悪な波動が発せられ・・・」


マスタードラゴンが報告を遮る。
「言わずともよい。報告ご苦労、下がってよいぞ。」
「おのれデスピサロめ。」
「この程度のことで天空城を打ち落とせるとでも思ったのか。」
「それとも主人公が天空城に入ったことを知り、挑発してきたのか。」
「まあよい。ところで人間というのは実に不思議な生き物だな。」
「かよわき人間が時として思わぬチカラを発揮するときがある。」
「私はそれにかけてみよう。」
「天空人と人間の血を引きし勇者主人公よ。」
「そなたになら進化した邪悪なる者を倒せるやも知れぬ。」
「そなたに私の持てるチカラを与えようぞ。」


天空の剣が激しく輝きはじめた。
「さあ、主人公よ。行くがよい。」
「邪悪な波動が雲にあけた穴から闇の世界の入り口へ向かうのだ。」
「その天空の剣がきっと役に立つであろう。」


庭でペットの世話をしているルーシアと話をする。
「ああ、あなた方は!おかげでまたこうしてこの子達の世話を出来ますわ。」
「そうだわ。何かお礼をしなくては。」
「ドラン、こっちへいらっしゃい。」
茶色のドラゴンがやって来た。
「どうかこの子を連れて行って下さい。きっとお役に立てるでしょう。」


ドランが仲間に加わった。
「あなた達の活躍を期待していますわ。」


シスターに話を聞く。
「デスピサロは秘法を用いた進化の邪魔をされぬよう、地底に結界をはったそうです。」
「デスピサロの進化を止めるには、まずその結界を破らねばならないでしょう。」


雲の穴から下に落ちて闇の洞窟へと向かう。
闇の洞窟を進んで行くと溶岩のフロアがあり架け橋の塔に出た。
架け橋の塔を降りると魔界に着いた。
主人公はすぐ南にある希望の祠へ向かった。


希望の祠の奥にいる精霊と話す。
「ここは希望の祠。主人公よ。あなたが来るのをここで待っていました。」
「デスピサロは宮殿のまわりに結界を張り、そこで進化を続けています。」
「4つの結界を破らぬ限り不思議なチカラがあなた達の行く手を阻むことでしょう。」
「まず結界を破るのです。」
「主人公たちに神のご加護があらんことを。」


魔界には全部で4つの祠があり、それぞれ魔物に守られていた。
主人公は4つの祠を守っていた魔物をすべて倒した。
デスピサロがいるデスキャッスルに張られていた結界が消え、中に入れるようになった。


デスキャッスルの奥にあるデスマウンテンに入ると、一番奥でデスピサロが進化を続けていた。
その姿はエスタークのようになっている。
「ぐはあ・・!」
「何者だ、お前たちは。」
「私の名はデスピサロ。魔族の王として目覚めたばかりだ。」
「うぐおお・・!」
「私には何も分からぬ。何も思い出せぬ。」
「しかし何をやるべきか、それだけは分かっている。」
「ぐはあ!」
「お前たち人間どもを根絶やしにしてくれるわ!」


主人公は進化を続けながら襲いかかってくるデスピサロを倒した。
「ぐはあ・・!」
「身体が熱い。」
「私は敗れたのか。」
「私の身体が崩れてゆく。」
「うぐおお・・」


デスピサロは消滅した。
それと同時にデスキャッスルの崩壊が始まった。
そこへマスタードラゴンが助けに来る。
主人公たちを背に乗せたマスタードラゴンは天空城へと昇っていった。
「天空人と人間の血を引きし勇者主人公よ。」
「そなたらの働きで進化の秘法はデスピサロともども地の底深くに沈んでいった。」
「もはや人々が怯えることなく世界に平和が訪れたのだ。」
「8人の導かれし者たちよ。心から礼を言うぞ。」
「主人公よ、お前は見事やり遂げたのだ。もはや地上に戻ることもあるまい。」
「これからは私と共にこの天空城に天空人とし住むがよかろう。」
「ん?どうした、その顔は。」
「その者たちと共に地上に戻ると申すか?」
「わかった、もう止めはせぬ。」
「戦いの最中築き上げられたそなたらの友情はもはや何人もこわせまい。」
「主人公よ、くれぐれも気をつけてゆくのだぞ。」


主人公がゴッドサイドに行くと、祭壇に巨大な穴が開いていた。
「わたしは神の声を聞く者。」
「ある夜大地を揺るがす音とともにこの祭壇に道は開かれた。」
「しかしこの道が何処へ続くのか、天空の神は答えてはくださらぬ。」
「おお、天空の神よ。一体どうしたと言うのですか。」


主人公は大穴から地下へ向かった。
地下のダンジョンの最奥に旅の扉があり、入るとエッグラとチキーラが待ち構えていた。
主人公は襲いかかってくるエッグラとチキーラを倒した。
エッグラとチキーラが魔法をかける。
すると世界樹の頂上に花が咲いた。
主人公は世界樹の頂上で世界樹の花を手に入れた。


ロザリーヒルにあるロザリーの墓に世界樹の花をそっと供えた。
天から光が降り注ぐ。
なんとロザリーが生き返った。
「これは・・?」
「それは世界樹の花。ではあなた達が私の御霊を呼び戻して下さったのですね。」
「人間の手で再びこの世に生を与えられるとは思ってもみませんでした。」
「心正しき人間もいる。私が信じていた通りです。」
「いけない。ここで喜んでいる場合ではありませんでした。」
「ピサロ様を。ピサロ様の野望を止めなければ世界が滅んでしまうのです。」
「けれど世界樹の花を手にできたあなた達なら。」
「もしかしたらピサロ様の野望を止めることも出来るかもしれません。」
「お願いです。わたしをピサロ様の所へお連れ下さい。」
「今ならまだ間に合います。」
「そしてもしも私がピサロ様、いえ、デスピサロを止めることが出来なかったら・・」
「その時はあなた達にデスピサロを亡き者として欲しいのです。」
「時間がありません。さあ、お急ぎ下さい。」


ロザリーが仲間に加わった。


魔界にある希望のほこらから北へ向かい、デスピサロがいるデスキャッスルへ向かう。
デスキャッスルの奥にあるデスマウンテンに入ると、一番奥にデスピサロが復活していた。
「ぐはあ!」
「何者だお前たちは。」
「私の名はデスピサロ。」
「魔族の王として目覚めたばかりだ。」
「うぐおお・・!」
「私には何も分からぬ。何も思い出せぬ。」
「しかし何をやるべきか、それだけは分かっている。」
「ぐはあ!」
「お前たち人間どもを根絶やしにしてくれるわ!」


ロザリーが言う。
「ピサロ様、お待ち下さい!」


デスピサロが混乱する。
「ぐはあ・・!」
「誰だ、我が名を呼ぶその声は。」


ロザリーが答える。
「私です、ロザリーです。」
「わかりませんか。あなたが授けてくれたこの名前さえも。」


ロザリーの瞳からルビーの涙がこぼれ落ちた。
「思い出してください、ピサロ様。私たちが出会ったあの日のことを・・」


人間たちから走って逃げているロザリー。
行き止まりに追い込まれてしまう。
木の陰に隠れていたがすぐに見つかってしまった。
「はっはっは!そんな所に隠れていやがったか!」
「お前さえふんづかまえれば俺様もルビーの涙で大金持ちになれるんだ!」
「さあ、いい子だから大人しくするんだぞ。」


そこへ突然ピサロが現れた。
ロザリーを捕らえようとしていた人間はピサロに青い炎で焼かれてしまった。
「危ないところだったな。」


ロザリーがピサロに近づく。
「今のは、今のはあなたがやったのですか?」


ピサロが答える。
「そうだ。欲深い人間のエルフ狩りが目に余ったのでな。」


ロザリーが言う。
「ひどい、なんてことを・・」


ピサロが首を傾げる。
「ひどい?私はお前を助けたのだぞ。それをひどいというのか?」


ロザリーが言う。
「何も殺さなくても。人間だって私たちと同じ生きとし生ける者なのに。」


ピサロが大笑いする。
「わっはっは。エルフとは妙な生き物だな。面白い。気に入ったぞ。」
「エルフの娘。名はなんというのだ。」


ロザリーが答える。
「名前?私たち森に暮らす者に名前などありません。」


ピサロが考え込む。
「うーむ。そういうものか。しかしエルフの娘では呼ぶにも面倒だな。」
「よし、ならばお前は今日からロザリーと名乗るといい。」
「わたしが地上で世話になっている村からとった名だ。気に入らないか?」


ロザリーが答える。
「いえ、ただ今まで人に名前で呼ばれたことがないので。」


ピサロが言う。
「ロザリー、いつかお前をその村に招待しよう。」
「それまで人間どもに捕まらぬよう気をつけるのだぞ。」
「また会いに来よう。私の名前はピサロだ。覚えておいてくれ。」


・・デスピサロに変化が現れた。
「ロ・・ザ・・リー・・」


ルビーの涙がデスピサロの進化の秘法を打ち消していく。
デスピサロは進化する前の姿に戻った。
「ロザリー、ロザリーなのか?ならばここは死の国なのか?」


ロザリーが答える。
「いえ、主人公さんさちが世界樹の花で私に再び生命を与えてくださったのです。」
「そして信じがたいのですが、私をさらったのは魔族に操られた人々かと。」


それを聞いたピサロが混乱する。
「世界樹の花。魔族に操られた?」
「人間たちよ。面白くはないが、お前たちに礼を言わねばならんようだな。」
「お前たちはロザリーとこの私の命の恩人だ。素直に感謝しよう。」
「人間こそ真の敵と長年思い込んでいたが、私は間違っていたのか。」
「この心が定まるまで私は村に戻り、ロザリーと暮らすことにしよう。」
「しかし一つだけやることが残っている。」
「あいにくかも知れんが、私も行く道は同じだ。しばし同行だな。」


ピサロが仲間に加わった。


主人公はデスパレスヘ向かった。
2階でエビルプリーストと対峙する。
「むう?人間か。こんな所まで入ってくるとはなかなかの勇気だ。」
「その勇気をたたえてお前たちにいいことを教えてやろう。」
「お前たちの真の敵であるデスピサロは今はもうこの城にはいないのだ。」
「デスピサロは地下帝国で進化の秘法を使い今も進化を続けているだろう。」
「急がねばお前たち人間はデスピサロに滅ぼされてしまうかもしれんぞ。」


ピサロがエビルプリーストの前に現れた。
「む?お前はデスピサロか?」
「ほう、その顔はすべてを悟ったようだな。いかにもその通り。」
「ロザリーを亡き者にし、お前の自滅を誘ったのはこの私だ。」
「わっはっは、この私が憎いか?」
「しかしあれほど蔑んでいた人間と手を組むとはもはや恥も極まったな。」
「どちらにせよもう遅いわ。デスピサロよ。お前の時代は終わったのだ。」
「見せてやろう。進化の究極を極めたこの私の新たなる姿を。」


エビルプリーストは禍々しい姿に進化した。
「呪うがいい。真の王者と同じ時代に生まれ落ちた己の不幸を!」


主人公は進化を続けながら襲いかかってくるエビルプリーストを倒した。
「ば、ばかな。」
「それとも、これも進化の秘法が見せる幻覚なのか・・・」
「我こそは世界を支配する魔族の王、エビルプリーストだ・・・」


エビルプリーストは消滅した。


どこからか不思議な声が聞こえる。
「主人公よ、戻りなさい。」
「我が天空の城へ。」


ピサロが言う。
「私は仮にも魔族を束ねる者だ。天空の城に入ることは出来ない。」
「さよならだ。私はここで行く。」
「お前とはいずれまた会うだろう。その時は敵か味方か分からぬがな。」


ピサロが仲間から抜けた。


主人公はマスタードラゴンが待つ天空の城へ向かった。
「天空人と人間の血を引きし勇者主人公よ。」
「そなたらの働きで進化の秘法はエビルプリーストと共にこの世から消滅した。」
「もはや人々が怯えることなく、ついに世界に平和がおとずれたのだ。」
「8人の導かれし者達よ。心から礼を言うぞ。」


主人公は生まれ故郷の村に帰った。
村は荒れ果てていて、今は誰一人住んでいない。
と、その時、光の粒が辺り一面に広がり、荒れ果てた地面に次々と花を咲かせていった。
その光景を見ていると、突然、光の渦が現れ、そして消えた。
光の渦が消えた場所には、なんと、シンシアの姿があった。
シンシアと主人公は花畑の真ん中で抱き合った。
喜ぶ主人公の姿を仲間たちはあたたかい目で見つめていた。


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