ゲーム ネタバレストーリー まとめ

ゲームのストーリーをまとめていきます。

ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁

物語は玉座の間から始まる。
パパス王が落ち着かない様子でウロウロしている。
その姿を見かねた大臣がパパス王に進言する。
「少し落ち着いてお座りになってはいかがですかな?」


「う、うむ。そうだな。」
やはり落ち着かない様子のパパス王。


そこへ付き人のサンチョが急いでやって来た。
「パパス様、お産まれになりました!」


「そうか!」
急いで寝室に向かうパパス王。


女中に声をかけられる。
「パパス様、おめでとうございます!」
「本当に可愛いたまのような男の子です!」


妻マーサの側に駆け寄るパパス王。
「あなた。」


パパス王が嬉しそうに声をかける。
「よくやったな!おうおう、このように元気に泣いて。」
「早速だがこの子に名前をつけないといけないな。」
「よし、うかんだぞ!トンヌラというのはどうだろうか!?」


マーサが言う。
「まあ、素敵な名前。勇ましくて賢そうで。」
「でもね、わたしも考えていたのです。」
「主人公というのはどうかしら?」


パパス王はあまり浮かない顔をしている。
「主人公か。どうもパッとしない名だな。」
「しかしお前が気に入っているならその名前にしよう。」


主人公を抱きかかえるパパス王。
「神に授かった我らの息子よ!」
「今日からお前の名は主人公だ。」


「まあ、あなたったら・・」
「うっ、ゴホゴホッ・・」
急に咳き込むマーサ。


「どうした!!」
パパス王が駆け寄る。


ここで主人公は目を覚ます。
パパスが声をかけてきた。
「おう、主人公。目が覚めたようだな。」
「なに?夢を見た?赤ん坊の時の夢でどこかのお城みたいだったと?」
「わっはっは、寝ぼけているな。」
「眠気覚ましに外にでも行って風にあたってきたらどうだ。」


主人公が部屋の外に出ると、そこは船の中だった。
船長室に入り船長と話をする。
「私がこの船の船長だ。」
「坊やのお父さんには昔よくお世話になったものだ。」
「実はこの船はルドマン様という方のものであまりお客は乗せないのだが、今回はパパス殿のため特別サービスさ。」
「坊や、お父さんのいうことをよく聞いて立派な人になるんだよ。」


船が港に近づいていく。
どうやら目的地に着いたようだ。
パパスが言う。
「村に戻るのはほぼ2年ぶりだ。」
「主人公はまだ小さかったから村のことを覚えていまい。」
「では行くか!」


港ではルドマンが待っていた。
船長がルドマンを船に招き入れる。
「おお、ルドマン様。お待たせいたしました。」


ルドマンが乗船する。
「ご苦労だったな、船長。」


船長が言う。
「おかえりなさいませ、ルドマン様。」
「そのご様子では今回の旅は素晴らしいものだったようですな。」


ルドマンが答える。
「もちろんだよ、船長。」
「さあ、わしの娘を紹介しよう。」
青い髪の美しい少女が乗船して来た。
「フローラや、こっちへ上がっておいで。」
「よしフローラや、長旅で疲れただろう。部屋で休んでおいで。」
フローラは船室に入っていった。


主人公はフローラを追いかけて話しかけた。
「あなただあれ?え?お父さんと一緒に旅してるの?」
「わたしもお父様と一緒に来たのよ。」
「海ってなんだか広くて怖いのね。」


パパスと主人公はこの港で下船する。
「さあ主人公、忘れ物はないか?」
「では長い船旅であったがこの船ともお別れだ。降りるとするか。」
「じゃあ、船長。ずいぶん世話になった。身体に気をつけてな。」


船着き場にいた男性がパパスの姿を見て駆け寄ってくる。
「あ、あんたはパパスさん!」
「やっぱりパパスさんじゃないか!無事に帰ってきたんだね。」


「わっはっは。痩せても枯れてもこのパパス、おいそれとは死ぬものか。」
パパスが主人公に言う。
「主人公、お父さんはこの人と話があるのでその辺で遊んでいなさい。」
「とりあえずお前にこの地図を渡しておこう。」


主人公は不思議な地図を受け取った。


「父さんの昔の友達が特別に作ってくれた大切な地図だ。」
「なくさないように大事に持っておくんだぞ。」
「あまり遠くへ行かないようにな。」


主人公は思い切って一人で外に出てみた。
するといきなりスライムが襲ってきた。
主人公がスライムに殺されそうになるとパパスが助けにきてくれた。
「大丈夫か?主人公。」


パパスはホイミを唱えた。
主人公のキズが回復した。


「まだまだ表の一人歩きは危険だ。これからは気をつけるんだぞ。」
「では行くとしよう。」


パパスと主人公が北へ歩いていくとサンタローズという村が見えてきた。
村に入ると見張りをしている男性が驚く。
「やや、パパスさんでは!」
「2年も村を出たまま一体どこに。」
「ともかくお帰りなさい!」
「おっとこうしちゃいられない。みんなに知らせなくっちゃ!」


見張りの男性は走って行ってしまった。


村の中に入ると、村人たちが次々と話しかけてくる。
「パパスさん!あんた生きてたんだね!」
「おや、その子があの時の?大きくなったね、坊や。」
「パパスさん、夜にでもうちの酒場に寄っておくれよ。」
「みんなあんたの旅の話を聞きたがるはずだ。」


村の北東にある自宅に行くとサンチョがパパスの帰りを待っていた。
「旦那様!お帰りなさいませ!」
「このサンチョ、旦那様のお戻りをどれほど待ちわびたことか。」
「さあ、ともかく中へ!」


自宅に入ると黄色い髪の少女が2階から降りてきた。
「叔父様、お帰りなさい。」


パパスは驚き、サンチョに聞いた。
「この女の子は?」


2階から女性の声がする。
「あたしの娘だよ、パパス。」
女性が2階から降りてきた。


「やあ、隣町に住むダンカンのおかみさんじゃないか。」


サンチョが言う。
「この村にご主人の薬を取りに来たって言うんで寄ってもらったんですよ。」


黄色い髪の少女が主人公に話しかけてくる。
「ねえ、大人の話って長くなるから上に行かない?」
主人公は少女と一緒に2階に上がった。
「私はビアンカ。私のこと覚えてる?」
「そうよね。あなたまだ小さかったもんね。」
「私は8歳だからあなたより2つもお姉さんなのよ。」
「ね、ご本を読んであげようか?ちょっと待っててね。」


「ビアンカ!そろそろ宿に戻りますよ!」


ビアンカが答える。
「はーい、ママ!」


ビアンカは母親と一緒に帰っていった。
パパスも用事があるようだ。
「さてと、父さんはちょっと出かけるがいい子にしてるんだよ。」


サンチョに話しかける。
「主人公坊っちゃん、だんだんとお母上に似てきましたなあ。」
「お母上のマーサ様はそれはそれはお優しいお方でした。」


宿屋の2階にビアンカがいた。
「私の住んでいる町はここから西に行ったアルカパ。」
「あなたが小さい頃お父さんに連れられてよく私の家に来てたのよ。」


ビアンカの母親にも話しかけた。
「薬を取りに行ってくれた人がまだ戻って来ないのよ。」
「本当は誰かに探しに行ってもらいたいけど。」
「あんたの父さんのパパスも忙しそうだしね。」
「誰か洞窟の奥まで様子を見に行ってくれる人はいないものかねぇ。」


主人公は一人で洞窟に行ってみた。
洞窟の入り口にいる人に話しかける。
「こまった、こまった。」
「親方が薬の原料を取りに行ったまま戻らないんだ。」
「多分洞窟の奥に入っていったと思うけどどうしたんだろうなあ。」


主人公が一人で洞窟の奥へ進んでいくと、石に挟まったまま寝ている親方を発見した。
「ぐうぐう・・・」
「は!いかんいかん!動けないのでいつの間にか眠ってしまったらしい。」
「歩いていたら突然上から大きな岩が落ちてきて。」
「坊や、悪いがこの岩をちょっと押してくれるか。もう少しで動かせそうなんだ。」


主人公は岩を押してあげた。
「やれやれ助かった。坊や、ありがとう。」
「これでダンカンのおかみさんに薬を渡せるってもんだ。」
「おっと、こうしちゃいられない。戻ってこの薬草を調合しなくっちゃな。」


自宅で寝て起きると、ダンカンのおかみさんとビアンカが来ていた。
「起きてきたか、主人公。」
「薬が手に入ったのでおかみさんとビアンカは今日帰ってしまうらしい。」
「しかし女二人では何かと危ない。」
「二人をアルカパまで送っていくからお前もついてくるがいい。」


主人公はパパスに連れられ、アルカパの村にやって来た。
ダンカンの宿屋に入ると従業員の男性が声をかけてくる。
「あ、おかみさん、お帰りなさい!薬は手に入ったんですか?」


おかみさんが答える。
「ええ、これで主人も良くなると思うわ。」


「どれ、私もダンカンを見舞うことにしよう。」
パパスはダンカンの所へ行った。


主人公が宿屋を出ようとするとビアンカが声をかけてきた。
「お散歩行くの?私も付き合うわ。」


村の中央に子供たちにいじめられているキラーパンサーの子供がいた。
「変わった猫だろ?変な声で鳴くから面白いぜ。」
「ほら!もっと鳴け!」


ビアンカが子供たちに怒る。
「やめなさいよ!かわいそうでしょう。その子を渡しなさい!」


いじめっ子の子供たちが言う。
「おい、この猫を渡せって。どうする?」
「そうだなあ。いじめるのも飽きてきたし、欲しいならあげてもいいけどさ。」
「そうだ、レヌール城のお化けを退治してきたらな!」
「そりゃいいや、レヌール城のお化け退治と交換だな。」


ダンカンの見舞いをしているパパスのところへ行く。
「待たせたな、主人公。」
「ダンカンの病気はどうやらただの風邪らしい。」
「さて、そろそろサンタローズの村に帰ることにしよう。」


ダンカンのおかみさんがパパスを呼び止める。
「パパスさん、このまま帰るなんてとんでもない!」
「せめて今日だけでも泊まっていって下さいな。」


「それではお言葉に甘えるとしよう。」
パパスと主人公はダンカンの宿に一晩泊まることになった。


夜、主人公が寝ているとビアンカに起こされた。
「主人公、起きて。」
「起きたわね、主人公。」
「じゃあ早く行きましょう。」
「どこへって?もちろんレヌール城へよ。」
「お化け退治をしてあの子猫を助けなくちゃ。」
「レヌール城はこの町からずっと北にあるそうだわ。」
「さあ、行きましょう。」


主人公とビアンカはアルカパの村を抜け出し、レヌール城へ向かった。
レヌール城にはソフィアという幽霊がいた。
「私はこのレヌール城の王妃ソフィア。」
「十数年ほど前、お城の者は皆、魔物たちに襲われ殺されたのです。」
「なぜあんなことになったのでしょう。」
「噂では邪悪な手の者が世界中から身分のある子供をさらっているとか。」
「しかし私とエリック王には子供がいませんでした。」
「子供さらいの魔物たちはその腹いせに皆を襲ったのかもしれません。」
「今となっては嘆いても仕方のないこと。」
「ですがせめて私たちは静かに眠りたいのです。」
「どうかお願いです。この滅びた城に住み着いたゴーストたちを追い出して下さい。」
「そうでなければお城の者たちはいつまでも呪われた舞踏会で踊らされたままなのです。」


レヌール城内を進んで行くとエリック王の幽霊がいた。
「おお、ここまで来る勇気のあったものはそなた達が初めてじゃ。」
「何年か前からこの城にゴースト達が住み着いてしまい、私とソフィアは眠りにつくことも出来ぬ。」
「かつてはこの城に咲く花々をながめ、午後の茶を楽しむのがわれらの幸せだったというのに。」
「どうかお願いじゃ。ゴーストたちのボスを追い出してくれ。」


主人公は頷いた。


「そうか、やってくれるか。」
「うむ、そなた達はまことに勇気のある者たちじゃ。」
「ゴーストのボスは4階の玉座の間におり、まわりを魔界の幽霊たちが守っている。」
「後ろのドアの向こうの階段を上がれば4階じゃからな。よろしく頼んだぞ!」


主人公とビアンカは協力してゴーストのボスを倒した。
「助けてくれー。この城からは出ていくから!」
「俺たちが出ていけばこんな何もない城にはもう魔物もやって来ないはず。」
「俺たちゃ魔界のはみ出し物でただ楽しく暮らせるところが欲しかっただけなんだよ。」
「許してくれるだろ?なっなっ?」


主人公は許してあげた。
「へっへっへ。ありがたい。あんた、立派な大人になるぜ。」
ゴースト達はレヌール城から去っていった。


エリック王とソフィア王妃の幽霊が現れた。
「よくぞやってくれた、心から礼を言うぞ。」
ソフィア王妃も嬉しそうだ。
「本当にありがとう。あなた達のおかげでゆっくり眠れそうです。」
「お城の者たちも安らかな眠りについたようですわ。」
「さようなら。あなた達のことは忘れません。」
エリック王とソフィア王妃の幽霊は消えていった。


ビアンカが言う。
「良かったわね。これからは2人幸せに眠り続けるはずよ。」
「でもこのお城に住み着いたゴーストたちも許せないけど、罪のないお城の人たちを襲った魔物はもっと許せないわね。」
「あら?何かしら。きれいな宝玉ね。」
「きっとお礼よ。ねえ、持ってゆきましょう。」


ビアンカは金色に光るオーブを拾って主人公に手渡した。
主人公はゴールドオーブを手に入れた。


レヌール城のお化けを主人公が退治したという噂はその夜のうちに広まった。
そして夜が明けた。


ビアンカがいじめっ子の子供たちに言う。
「さあ、約束だわよ!」
「この子猫をもらっていってもいいわね?」


いじめっ子の子供たちが言う。
「おい、どうする?」
「仕方ないか。」
「よし、約束したし、お前らも頑張ったからな。この猫はあげるよ。」


ビアンカがキラーパンサーの子供に声をかける。
「良かったわね、猫さん。もういじめられないわよ。」
「そうだわ、この猫さんに名前をつけてあげなきゃ。」
「ねえ、ボロンゴってどうかしら?」


主人公は頷いた。


「決まったわね!今日からあなたはボロンゴよ!」


ボロンゴが仲間に加わった。


パパスと主人公がサンタローズの村に帰ろうとするとビアンカが声をかけてくる。
「しばらく会えないかもしれないからこれをあげる。」


主人公はビアンカのリボンを手に入れた。


「そうだわ。ボロンゴちゃんにつけてあげるね。」
「主人公、またいつか一緒に冒険しましょうね!絶対よ。」
「元気でね、主人公。」


サンタローズの村に帰る途中、パパスが主人公に言った。
「ところで主人公。お化け退治のこと、この父も感心したぞ。」
「しかしお前はまだ子供だ。あまり無理をするでないぞ。」


サンタローズの自宅に帰ると、サンチョが帰りを待っていた。
「旦那様、お帰りなさいませ!ダンカンさんの病気のごかげんはいかがでしたか?」
「なんと、ただの風邪!それはようございましたね。」
「ところで留守中、旦那様にこのようなお手紙が。」


手紙を読んでいるパパス。


「さあさ、坊っちゃんは長旅でお疲れでしょう。」
「どうぞお休みなさいませ。」


主人公は自宅のベットで眠りについた。
そして夜が明けた。


「おはよう、主人公。よく眠っていたようだな。」
「父さんは調べることがあるので今日は家にいるが。」
「お前も村の外に出たりしないようにな。」


サンタローズの村を歩いていると、自分によく似た青年を見かけたので声をかける。
「うん?坊やは不思議な宝玉を持っているな。」
「そうか、ゴールドオーブって言うんだね。」
「そのオーブをちょっと見せてくれないか?」


主人公は自分によく似た青年にゴールドオーブを手渡した。
「本当に綺麗な宝玉だね。」
「はい、ありがとう。」


主人公はゴールドオーブを返してもらった。
「坊や、お父さんを大切にしてあげるんだよ。」


自宅の地下に降りるとベラという妖精がいた。
「来てくれたのね!私はエルフのベラ。」
「実は私たちの国が大変なの。」
「それで人間界に助けを求めて来たのだけど誰も私に気がついてくれなくて。」
「気がついてほしくていろいろイタズラもしたわ。」
「そこへあなたが現れたってわけ。」
「シッ!ちょっと待って。誰か来たみたいだわ。」


パパスが地下に降りてきた。
「話し声がしたので誰かいるのかと思ったが、お前一人か。」
「ここはとても寒い。一人遊びもそこそこにして風邪を引かぬうちに上げって来るのだぞ。」


パパスは1階に上がっていった。
ベラが言う。
「やっぱり他の人には私は見えないみたいね。」
「ともかく私たちの国に来て下さる?」
「そして詳しい話はポワン様から聞いて!」


主人公の前に光の階段が現れた。
主人公はボロンゴと一緒に妖精の国に向かった。
妖精の国は雪が降っている。
「来てくれたのね。さあ、ポワン様に会って!」


ベラに連れられ大きな木の中に入った。
「ポワン様、仰せの通り人間族の戦士を連れてまいりました。」


ポワンが主人公の姿を見て言う。
「まあ、なんて可愛い戦士様ですこと。」


ベラが動揺している。
「め、めっそうもありません。こう見えましても彼は。」


「言い訳はいいのですよ、ベラ。すべては見ておりました。」
「主人公と言いましたね。ようこそ妖精の村へ。」
「あなたに私たちの姿が見えるのは、何か不思議なチカラがあるためかも知れません。」
「主人公、あなたに頼みがあるのですが引き受けてもらえますか?」


主人公は頷いた。


「実は私たちの宝、春風のフルートをある者に奪われてしまったのです。」
「このフルートがなければ世界に春を告げることが出来ません。」
「主人公、春風のフルートを取り戻してください。」
「ベラ、あなたもお供しなさい。」


ベラが仲間に加わった。


「主人公。あなたが無事にフルートを取り戻せるよう祈っていますわ。」


主人公はベラと共にドワーフの洞窟へ向かった。
中にいるドワーフと話をする。
「全くザイルには呆れてしまうわい。」
「わしがポワン様に追い出されたと勘違いして仕返しを考えるとは。」
「妖精の村から来たお方よ。お詫びと言ってはなんだが、カギの技法を授けよう。」
「カギの技法はこの洞窟深く、宝箱の中に封印した。」
「どうかザイルを正しき道に戻してやって下され。」


主人公はドワーフの洞窟を探索し、カギの技法を手に入れた。


妖精の村の北側にある氷の城の前でカギの技法を使うと大きな音をたてて扉が開いた。
氷の城の最上階にザイルがいた。
「なんだお前は。このザイル様に何の用だ?」
「あ、さてはポワンに頼まれてフルートを取り戻しに来たんだな?」
「ポワンはじいちゃんを村から追い出した憎いやつだ。」
「フルートが欲しければ力ずくで奪ってみろ!」


主人公は襲いかかってくるザイルを倒した。
「くそー、お前はなかなか強いな。」
「え?じいちゃんを村から追い出したのはポワン様じゃないって?」
「けど雪の女王様が・・」


雪の女王が吹雪と共に現れた。
「ククク。とんだ邪魔が入ったこと。」
「やはり子供をたぶらかしてという私の考えは甘かったようですね。」
「今度は私が相手です。さあ、いらっしゃい!」


主人公は襲いかかってくる雪の女王を倒した。
「グググ。ああ、身体が熱い・・ぐはあ!」


雪の女王は粉々に砕け散った。


ザイルが言う。
「なんだ。雪の女王様って悪い怪物だったんだ。」
「オレ、騙されてたみたいだなあ。」
「うわー、まずい。じいちゃんに叱られるぞ!帰らなくっちゃ!」
「あ、そうだ。春風のフルートならそこの宝箱に入ってるはずだぜ。」
「忘れずに持って行けよ。じゃあな!」


主人公は春風のフルートを取り戻した。


ポワンに春風のフルートを渡す。
「主人公や、よくやってくれました。」
「これでやっと世界に春を告げることが出来ますわ。」
「なんてお礼を言えばいいのやら。そうだわ、約束しましょう。」
「あなたが大人になり、もし何か困った時に再びこの国を訪れなさい。」
「きっとチカラになりましょう。いいですか?よく覚えておくのですよ。」
「さあ、そろそろお別れの時間です。」


ベラが主人公の側に来る。
「主人公、あなたのことは忘れないわ。」
「あなたも私のこと、忘れないようにこれを持って行ってね。」


主人公は1本の木の枝を受け取った。
「その枝は今は寒くて枯れかかっているけど、世界に春が告げられればすぐに元気になると思うわ。」
「それじゃあ元気でね、主人公。」


ポワンは春風のフルートをそっと唇にあてた。
フルートの音色が妖精の村中に響き渡る。
村を覆っていた雪がとけ、桜の花が咲き乱れる。
主人公の身体は桜の花びらに包まれ、気がつくと自宅の地下にいた。
1階に上がるとサンチョが駆け寄ってくる。
「や、坊っちゃん、今まで何処に?」
「旦那様にラインハットの城から使いが来て出かけることになったんです。」
「坊っちゃんも連れて行くつもりでずいぶん探したんですが。」
「見つからなくて、旦那様はたった今お出かけになりました。」
「すぐに追いかければまだ間に合うかも知れません。」
「さあ、坊っちゃん!」


主人公が急いで村の入口に行くとパパスが待っていてくれた。
「おお来たか、主人公。今度の行き先はラインハットのお城だ。」
「前の船旅と違ってそんなに長い旅にはならないだろう。」
「この旅が終わったら父さんは少し落ち着くつもりだ。」
「お前にはいろいろ寂しい思いをさせたが、これからは遊んであげるぞ。」
「では、行くとするか。」


関所を通り東の大陸に渡り、ラインハット城にやって来た。
城の入り口で門兵に止められる。
「私はサンタローズに住むパパスという者だ。国王に呼ばれ来たのだが。」


「おお、あなたがパパス殿ですか。これは失礼致しました。」
「国王がお待ちかねです。さあ、こちらへ。」


玉座の間に案内され、ラインハット王と会った。
「さてパパスとやら。そなたの勇猛さはこのわしも聞き及んでいるぞ。」
「その腕を見込んで、ちと頼みがあるのだが。」
「パパス、もう少し側に。皆の者は下がってよいぞ。」


パパスとラインハット王の会話が聞こえない。
近づこうとするとパパスが主人公に言った。
「主人公、そんな所に立っていても退屈だろう。」
「良い機会だからお城の中を見せてもらいなさい。」
「一通り見るうちには父さん達の話も終わるはずだ。」


城の2階のいるヘンリー王子と話をする。
ヘンリー王子は主人公と同じくらいの年だ。
「誰だ、お前は。」
「あ、わかったぞ。」
「親父に呼ばれて城にきたパパスとかいうヤツの息子だろう。」
「オレはこの国の王子。王様の次に偉いんだ。」
「オレの子分にしてやろうか?」
「わはは。誰がお前みたいな弱そうな奴を子分にするか。帰れ!」


城1階にいる王妃に話しかける。
「なんじゃそなたは。我が子デールに挨拶に来たのですか?おほほほ。」
「そなたは小さいくせになかなか目先がきくと見える。」
「兄のヘンリーよりこのデールのほうがよほど次の王にふさわしいと。」
「そう思ったのですよね?おほほほ。」


城の兵士から王妃の噂を聞く。
「皆どうかしているぞ。王様がまだお元気だと言うのに次の国王の話など。」
「そんなことよりも気になるのは、あちこちの国で子供がさらわれているらしいということだ。」
「王妃様も何やらたちの良くない連中と付き合っているようだし。」


ヘンリー王子の部屋の前に行くとパパスがいた。
「おお、主人公。父さんはヘンリー王子のおもりを頼まれたのだ。」
「本当は王子の側にいたいのだが、まいったことに嫌われてしまったらしい。」
「だがお前なら子供同士、友達になれるかも知れん。」
「父さんはここで王子が出歩かないよう見張っているから頑張ってみてくれぬか。」


部屋に入りヘンリー王子と話をする。
「なんだ、またお前か。やっぱり子分になりたくて戻って来たのか?」
「そんなに言うならオレの子分にしてやろう。」
「となりの部屋の宝箱に子分の印があるからそれを取ってこい。」
「そうしたらお前を子分と認めるぞ。」


隣の部屋の宝箱を調べると中身は空っぽだった。
再びヘンリー王子の所へ戻るが、王子の姿が見当たらない。
椅子の下を調べると、降りる階段を見つけた。
隠し階段をおりるとヘンリー王子がいた。
「なんだ。もう階段を見つけてしまったのか。」
「ふん、つまらない奴だな。」
「しかし子分の印は見つからなかっただろう。子分にはしてやれないな。」
「ん?」


その時、突然二人組の男が現れヘンリー王子を取り囲んだ。
「ヘンリー王子だな?」


抵抗するヘンリー王子。
「なんだ、お前らは!」


「悪いが一緒に来てもらうぜ。そらよ!」
ヘンリー王子は二人組の男に担がれ、何処かへ連れてかれてしまった。


急いでパパスに報告する。
「なんとしたことだ!」
「いいか、主人公。このことは誰にも言うな。」
「騒ぎが大きくなるだけだからな。」
「とにかく王子を助け出さないと!ついてこい、主人公!」


主人公はパパスに連れられ、ラインハット城の東にある洞窟に入った。
洞窟の中には魔物がいた。
パパスは次々と魔物たちを倒していく。
「ともかく王子を助け出さねば!」
「今度はお前が先に行け。後ろの守りは父さんが引き受けたぞ。」


洞窟の奥に牢屋があり、中にヘンリー王子が囚われていた。
「ヘンリー王子!!」
「くっ!カギがかかっている!」
「ぬおおお!」
パパスは牢屋の扉をこじ開けた。


ヘンリー王子は無事のようだ。
「ふん、ずいぶん助けに来るのが遅かったじゃないか。」
「まあいいや。どうせオレはお城に戻るつもりはないからな。」
「王位は弟が継ぐ。オレはいないほうがいいんだ。」


「王子!」
パパスがヘンリー王子の頬をぶった。
「な、殴ったな、オレを!」


パパスがヘンリー王子に言う。
「王子、あなたは父上のお気持ちを考えたことがあるのか?」
「父上は、父上は・・・」
「まあともかく、お城に帰ってからゆっくり父上と話されるがいい。」
「さあヘンリー王子。追手のこないうちにここを!」


魔物が追いかけてくる。
「く、早速現れたか。」
「主人公!ここは父さんが引き受けた!」
「お前は王子を連れて早く外へ!」


主人公が洞窟から出ようとすると何処からか声が聞こえてきた。
「ほっほっほ。ここから逃げ出そうとはいけない子供達ですね。」
「この私がお仕置きをしてあげましょう。さあ、いらっしゃい。」


ゲマという魔物が主人公を襲う。
主人公は何も出来ず、瀕死の状態に追い込まれる。
そこへパパスが駆けつける。
「こ、これは一体!主人公!ヘンリー王子!」


ゲマが言う。
「ほっほっほ。あなたですね。私の可愛い部下たちをやっつけてくれたのは。」


パパスがゲマを見て言う。
「む?お前は。その姿はどこかで・・・」


ゲマが驚く。
「おや?少しは私のことをご存知のようですね。ほっほっほ。」
「ならばなおさら私たち光の教団の素晴らしさをお教えしておかなくては。」
「出よ!ジャミ!ゴンズ!」


パパスの前にジャミとゴンズが現れた。
しかしパパスは難なく返り討ちにした。


「ほっほっほ。見事な戦いぶりですね。」
「でもこうするとどうでしょう。」
ゲマは主人公の喉元に巨大な死神の鎌をあてがった。
「この子供の命が惜しくなければ存分に戦いなさい。」
「でもこの子供の魂は永遠に地獄をさまようことになるでしょう。ほっほっほ。」


パパスはジャミとゴンズに無抵抗で殴られ続ける。
パパスはただじっと耐えている。
パパスはついに立ち上がれなくなってしまった。


「ほっほっほ。ずいぶん楽しませてくれました。」
「おや?まだ息があるようですね。」


パパスが最後のチカラを振り絞って主人公に叫ぶ。
「主人公、主人公!気がついているか!!はあはあ・・・」
「これだけはお前に言っておかねば・・!」
「実はお前の母さんはまだ生きているはず・・!」
「わしに代わって、母さんを・・」


ゲマがメラゾーマを放つ。
巨大な炎の塊がパパスを直撃した。
「ぬわーー!」


パパスの身体は燃え尽き、跡形もなく消滅してしまった。
「ほっほっほ。子を想う親の気持ちはいつ見てもいいものですね。」
「しかし心配はいりません。」
「お前の息子は我が教祖様の奴隷として一生幸せに暮らすことでしょう。」
「ジャミ、ゴンズ!この子供たちを運び出しなさい。」


ジャミがボロンゴを見て言う。
「ゲマ様、このキラーパンサーの子は?」


「捨てておきなさい。野に帰ればやがてその魔性を取り戻すはず。」
「うん?待ちなさい。この子供は不思議な宝玉を持っていますね。」
「この宝玉はもしや・・・」
「まあどちらにしろ、こうしておくとしましょう。」


主人公が持っていたゴールドオーブはゲマに粉々に砕かれてしまった。
「ほっほっほ。さあ、生きましょう。」


かくして父を失った主人公はヘンリー王子と共に何処とも分からぬ所に運ばれた。
母は生きている。その父の言葉も虚しく、主人公を待ち受けていたのは過酷な奴隷の日々であった。
そして10年の月日が流れた。


「こらー!何をしている!さっさと岩を運ばんか!」
奴隷たちに厳しい声とムチが飛ぶ。


同じく奴隷生活を送っているヘンリーに話しかける。
「やあ、主人公。」
「こんなところで油を売ってるとまたムチで打たれるぞ。」
「それともまた逃げ出す相談かい?」
「あれからもう10年にもなるもんな。」
「お前の親父さんには本当に申し訳なかったと思っているよ。」
「お前はきっと親父さんの最後の言葉を信じて母親を探したいんだろうな。」
「いいよなあ、オレなんかここを逃げ出してもお城じゃ弟のデールが王様になってるだろうし。」
「と、くどくどと話してても仕方がないな。さあ、仕事、仕事。」


一日の仕事が終わり、また過酷な一日が始まる。
ヘンリーが話しかけてくる。
「やあ、主人公。やっと目が覚めたようだな。」
「ずいぶんうなされてたようだけど、またムチで打たれる夢でも見たんだろ。」
「しかしお前はいつまでたっても反抗的で奴隷になりきれない奴だよなあ。」
「その点オレなんか素直になったと自分でも思うよ。わっはっは。」
「もっとも、オレが素直になったのはお前の親父さんの死がこたえたのもあるけどさ。」
「あれから10年、月日の経つのは早いもんだぜ。」


同じ奴隷部屋にマリアという女性がいた。
「私、最近は教祖様のお考えについていけないところがあったんです。」
「だから教祖様の怒りをかって奴隷にされてむしろ良かったのですわ。」
「こんなに多くの人々が教団のために働かされていることが分かりましたし。」
「光の教団が恐ろしいチカラによって動かされていると噂に聞いたこともあります。」
「でも一体誰がそんな恐ろしいチカラと立ち向かえるのかしら。」


看守が奴隷部屋の中に入ってくる。
「おらおら!仕事の時間だぞ!さっさと行かないと、このムチが飛ぶぞ!」


奴隷部屋の外に兵士がいた。
「まいった。妹のマリアが奴隷にされてしまったのだ。」
「なんとかしたいが教祖様には逆らえないし。」
「と、こんなことを奴隷のお前に話しても仕方なかったな。」


一階に降りると、なんと、奴隷の女性マリアがムチで打たれている。
「オレの足の上に石を落とすとはふてえ女だ!」
「その根性を叩き直してやる!」


マリアが言う。
「どうかお許しください。」


「いーや駄目だ。確かおめえは奴隷になったばかりだったなあ。」
「この際だから自分が奴隷だってことを身にしみて分からせてやる!」


看守はムチでマリアを叩き続ける。
「ひいいい。」


主人公とヘンリーが止めに入る。
看守たちが襲いかかってきたが2人で返り討ちにした。


そこへ騒ぎを聞きつけた兵士がやってくる。
「なんなんだ、この騒ぎは。」


看守が答える。
「は!この2人が突然歯向かって来て。」


兵士が聞く。
「この女は?」


「あ、はい。この奴隷女も反抗的だったので。」


兵士が言う。
「まあよい。」
「おい、この女の手当をしてやれ。」
「それからこの2人は牢屋にぶちこんでおけ。」


主人公とヘンリーは牢屋に入れられてしまった。
「いやー、まいったな。しかしムチで打たれるよりマシか。わっはっは。」


牢屋に先程の兵士がマリアを連れてやって来た。
兵士は何も言わずに牢屋のカギを開けた。

兵士も礼を言う。
「妹のマリアを助けてくれたそうで、本当に感謝している。」
「私は兄のヨシュアだ。」
「前から思っていたのだがお前たちはどうも他の奴隷とは違う生きた目をしている。」
「そのお前たちを見込んで頼みがあるのだ。聞いてくれ。」
「実はこのことはまだ噂なのだが、この神殿が完成すれば秘密を守るため、奴隷たちを皆殺しにするかも知れないのだ。」
「そうなれば当然、妹のマリアまでが。」
「お願いだ。妹のマリアを連れて逃げてくれ。」
「お前が昔さらわれて来た時の荷物やお金も後ろの樽に入れておいた。」
「この水牢は奴隷の死体を流す場所で、浮かべてある樽は死体を入れるために使うものだ。」
「気味が悪いかもしれんが、その樽に入っていれば多分生きたまま出られるだろう。」
「さあ、誰か来ないうちに早く樽の中へ!」


主人公、ヘンリー、マリアの3人は樽の中に入った。
ヨシュアは樽に絡められた鎖の鍵を外し、願いを込めて樽を流れに押し出した。
そして3人の入った樽は一晩漂流し、とある修道院に流れ着いた。


主人公が気がつくと、そこは修道院のベッドの上だった。
「まあよかった。気がつかれましたのね!」
「もう5日も眠ったままで、このまま起きないのではと心配していましたのよ。」
「しかし樽の中に人が入っていたのにはビックリしましたわ。」
「お連れの人から聞いたのですがとんでもない所から逃げていらしたとか。」
「ここは名もない海辺の修道院。どうか元気になるまでゆっくりしていって下さいね。」
「そうですわ。その服はあなたが持っていた荷物に入っていたものです。」
「前の服はあまりにボロボロでしたから着替えさせてもらいましたのよ。」


そこへ、ヘンリーがやって来た。
「やあ、主人公。やっと気がついたな。」
「へえ、ちゃんと着替えたのか。そういやお前は荷物を持っていたもんな。」
「オレなんかまだ奴隷の格好のままだぜ。ま、いいけどね。」
「それはそうと、マリアさんがこの修道院の洗礼式を受けるらしいぞ。」
「お前は目が覚めたばかりでいまいちピンとこないだろうけど、まあとにかく出席しようぜ。」


主人公とヘンリーはマリアの洗礼式に出席した。
「それではこれより、私たちの新しい友、マリアさんに神の祝福が授けられます。」
「我が修道院へ導かれし我らの友、マリアよ。」
「そなたに聖なる神の祝福を授けましょう。」


マザーはグラスに入ったルビー色の水を少しずつマリアにふりかけた。
「さあ、これであなたにも聖なる加護が与えられました。」
「これからはその美しき魂が汚されることのないよう、正しき道を学ぶのですよ。」
「ではこれで儀式を終わります。さあ皆さん。今日のお仕事に戻りましょう。」


マリアと話をする。
「ああ、やっと気がつかれましたのね。本当に良かったですわ。」
「兄の願いを聞き入れて私を連れて逃げて下さってありがとうございました。」
「まだあそこにいる兄や多くの奴隷の皆さんの事を思うと心から喜べないのですが。」
「今私がここにあるのも、きっと神様のお導きなのでしょうね。」
「主人公さん、これは兄から預かったものですが、どうぞお役に立てて下さい。」


主人公は1000ゴールドを受け取った。


「主人公さんたちの勇気がきっとこの世界を照らす光になって下さると信じますわ。」


主人公は本棚を調べた。
「神の塔の乙女」という題名の本がある。
主人公は手にとってみた。
「神の存在を疑う少女は真実を確かめるために神が住むという塔に登った。」
「神を疑う少女に神はいくつかの試練を与えるが、少女はそれを乗り越えた。」
「少女の勇気を讃え、神は塔の頂上で真実をうつすという不思議な鏡を授けたという。」


主人公が修道院の入口に行くとヘンリーが待っていた。
「マリアさんって奴隷の時は気付かなかったけど綺麗な人だよな。」
「ここでずっと暮らすなんてもったいないよ。」
「まあ兄さんはまだあの神殿だろうし、他に身よりもないらしいからな。」
「さあてと、これからどうするかなあ。」
「お前には母親を探すっていう目的があるもんな。」
「なあ、どうだろうか。その旅にオレも付き合わせてくれないか?」


主人公は頷いた。


「よし、そうと決まったら早速旅に出よう!」
「今出かけるって言ってくるから、お前はここで待っていろよ!」


マザー、シスター、そしてマリアが見送りに来てくれた。
「やはり行ってしまうのですね。なんでも母を探す旅とか。」
「北にある大きな町でなら何か分かるかも知れませんね。どうかお気をつけて。」


マリアが礼を言う。
「本当にいろいろありがとうございました。」
「私はここに残り、多くの奴隷の皆さんのために毎日祈ることにしました。」
「そして主人公さんがお母様に会えるようにも。」
「どうかお気をつけて下さい。」


マザーが言う。
「主人公、あなたはもう大人です。」
「これからは自分の道を自分で見つけなくてはならないでしょう。」
「しかし神様が見守っていて下さることを忘れずに。」
「主人公の旅に神のご加護のあらんことを。」


主人公とヘンリーは北へ向かって旅立った。
しばらく歩くとオラクルベリーという町があったので立ち寄ることにする。
オラクルベリーはカジノもある大きな町だ。
「ここは誰もが夢を抱きやって来るオラクルベリーの都だ。」


老婆がタダで占いをしてくれた。
「わしはこの町ではちょっと名の知れた占いババじゃ。」
「本当は夜しか占わぬがおぬしはなかなかの男前でわしの好みだからいいことを教えるぞえ。」
「巨大な闇の手がこの世界を飲み込もうとしておる。」
「信じる信じないはおぬしの勝手じゃがな。ふぁっふぁっふぁ。」


町の地下にモンスターじいさんがいた。
「わしが有名なモンスターじいさんじゃ。」
「何?わしを知らん?まあ良い。」
「ふむ、おぬしはなかなか良い目をしておるな。しかも不思議な目じゃ。」
「もしかするとおぬしならモンスターですら改心させ、仲間に出来るかも知れんの。」
「何?それにはどうしたらいいかだと?」
「よろしい、教えてしんぜよう。」
「まず馬車を手に入れることじゃ。」
「そして、憎む心ではなく愛を持ってモンスター達と戦うのじゃ。」
「そのおぬしの心が通じた時、モンスターは向こうから仲間にしてくれと言ってくるじゃろう。」
「もっとも、彼らは自分より強い者しか尊敬しないから、仲間になりたいと言うのはこっちが勝った後じゃがな。」
「おぬしならきっと多くのモンスターを仲間に出来るはずじゃ。」
「馬車があればより多くのモンスターを連れて歩けるがそれでも限度はある。」
「その時はわしの所へ来ればいい。仲間のモンスターの面倒を見てあげるぞい。」


オラクルベリーには夜限定で営業する店があった。
夜になってからその店に行ってみる。
「お前さん旅の人かい?だったら馬車のひとつも買ってみないか?」
「多くの仲間を乗せられるぞ。」
「3000ゴールドと言いたいところだが、まけにまけて300ゴールドでどうだい?」


主人公は300ゴールドで馬車を手に入れた。
「馬車は町の外に出しとくから。いい旅をするんだぜ。」


オラクルベリーから北に進むと、主人公の故郷サンタローズがあった。
現在のサンタローズはかなり寂れていて、人がほとんど住んでいない。
自宅の地下室を調べると「桜のひと枝」が落ちていたので拾っておく。
井戸の中にスライムがいたので話しかけてみる。
「僕はずっと昔、洞窟の奥にいたスライムだよ。」
「この村がものすごい火事になったの知ってるよ。」
「襲ってきた兵士たち、ちょっと様子が変だったんだよね。」
「それから洞窟の奥にパパスさんの大事な部屋があったのも知ってるもん。」
「イカダに乗って洞窟に入った先のずっと奥だよ。」


教会のシスターに話を聞く。
「その昔、ここはとても美しい村でしたのよ。」
「しかしある日、ラインハットの兵士たちが村を焼き払いに来て。」
「ひどいわ!パパスさんのせいで王子様が行方不明になっただなんて。」
「あらごめんなさい。あたしったら急に取り乱したりして。」
「見ず知らずの人にパパスさんの話をしても仕方なかったですわね。」
「え?パパスさんを知ってる?あなたの父親ですって?そんな!」
「でも確かにあの時の坊やの面影が。主人公なの?」
「こんなことって・・・ああ、神様!」


イカダ乗り場に老人がいた。
「はて、どちら様だったかのう。」
「なんと!パパス殿の息子の主人公か!」
「おお、おお!大きゅうなって。立派になったのう。」
「して、パパス殿は?」


主人公はこれまでに起きたことを老人に説明した。


「なんとそんなことがあったのか。苦労したんじゃのう。」
「この村もほれ、見た通りの有様じゃが。」
「パパス殿までが若い命を奪われるとはのう。」
「そういえばあの当時パパス殿は洞窟の中に大切な物を隠していたようじゃ。」
「何年も経っているのでどうなっているかは知らんがな。」
「恐らく洞窟の中はあの頃のまま残されているはず。気をつけて調べなされよ。」


主人公はイカダで洞窟の奥へ入っていった。
洞窟の奥にパパスの隠し部屋があり、机の上に手紙があったので読んで見る。
「主人公よ。お前がこの手紙を読んでいるということは何らかの理由で私はもうお前の側にいないのだろう。」
「すでに知っているかもしれんが、私は邪悪な手にさらわれた妻のマーサを助けるため旅をしている。」
「私の妻、お前の母にはとても不思議なチカラがあった。」
「私にはよく分からぬがその能力は魔界にも通じるものらしい。」
「多分妻はその能力ゆえに魔界へ連れ去られたのであろう。」
「主人公よ。伝説の勇者を探すのだ。」
「私の調べた限り、魔界に入り邪悪な手から妻を取り戻せるのは天空の武器と防具を身に着けた勇者だけなのだ。」
「私は世界中を旅して天空の剣を見つけることが出来た。」
「しかし未だ伝説の勇者は見つからぬ。」
「主人公よ。残りの防具を探し出し、勇者を見つけ、そしてわが妻マーサを助け出すのだ。」
「私はお前を信じている。頼んだぞ、主人公。」


手紙の側に天空の剣が地面に突き立てられていた。
剣は鉛のように重い。しかしもう少し頑張ればなんとか引き出せそうだ。
主人公は力いっぱい天空の剣を引き出した。
主人公は天空の剣を手に入れた。


イカダ乗り場で老人と話をする。
「なんと洞窟で天空の剣というのを見つけなされたか。」
「してその剣は勇者にしか装備できぬと。なるほどのう。」
「かつてパパス殿がなぜ自分に装備出来ぬかと嘆いておったのはその剣じゃったのか。」
「パパス殿のあんなに悔しそうな姿を見たのはその時が初めてじゃったのう。」


教会のシスターと話をする。
「まあ、伝説の勇者様を探し出すですって?本気なの?」
「そうなの、そういえば昔、アルカパの町で勇者様の話を聞いたことがあるわ。」
「アルカパといえば主人公の幼馴染のビアンカさんもいたわね。お元気かしら。」


サンタローズの村から西へ行き、アルカパの村へ向かった。
ラインハットから逃げ出してきた兵士が愚痴を言っている。
「参っちゃったよなあ。わがまま王子がいなくなって弟が王位を継いだと聞いたからあの城の兵士になったのに。」
「実権を握ってるのは王様の母親の太后さまでこれがとんでもないんだ。」
「あの城ももうおしまいだな。」


教会に旅人がいたので話しかけてみる。
「そう言えば昔、さらわれた王妃を探して旅に出た王様がいたとか。」
「その後見つけたとは聞きませんから今も探してるのでしょう。ロマンティックな話ですね。」


旅の尼に話を聞く。
「私は旅の尼。私には感じることが出来ます。」
「かつて神が閉ざしたという魔界。その封印のチカラがしだいに弱まりつつあります。」
「もし封印が破られれば世界は再び闇に覆い尽くされることでしょう。」


宿屋に行くが、そこにダンカン夫婦の姿はなかった。
現在宿屋を経営している人に話を聞いてみる。
「あたしら夫婦は7年ほど前、ダンカンっていう人からここを買い取って宿を始めたのさ。」
「それより泊まっておゆきよ。」
「今ならお客様に記念品をプレゼント。」
「ぜひお泊りになってあたしに声をかけてちょうだいね。」


宿屋にいた老人に話を聞く。
「わしは昔この宿をやってたダンカンさんの知り合いでの。久しぶりに会いに来たのじゃ。」
「けどダンカンさんは身体を悪くして宿屋をやめ、はるか海の向こうの山奥の村に引っ越して行ったらしい。」
「あのかわいい娘さんにも会いたかったのう。残念じゃわい。」


主人公は宿屋に泊まった。
夜中にふと目が覚め横を見ると、ヘンリーが何か考え事をしているようだ。
「起きたのか?主人公。いやちょっとお城のことを思い出していてね。」
「町の人に聞いたけど、親父が死んでたなんてちょっとショックだったな。」
「弟のデールが王になったらしいけどあんまり評判も良くないみたいだし。」
「ちょっとだけ帰ってみるかなあ。」
「ラインハットはここから東の方だったよなあ。」
「まあいいや、今夜はもう寝よう。」


朝になった。
「なあ主人公。昨夜も行ったけどやっぱりラインハットが気になるんだ。」
「寄り道になるだろうけど一度ラインハットへ向かってみてくれないか?」


宿屋の人に景品を貰いに行く。
「まいどごひいきに。」
「それじゃ、アルカパ自慢のぶどうの香りつき安眠枕を差し上げちゃうよ。」


主人公は安眠枕を手に入れた。


サンタローズの東にある関所へ行くと兵士が関所を封鎖していた。
「ここから先はラインハットの国だ。」
「太后様の命令で許可証のないよそ者は通すわけにはいかぬぞ!」
ヘンリーが兵士の頭を叩く。
「ずいぶん偉そうだなトム!」


「あいたた!タンコブが。」
「無礼なやつ、何者だ?どうして私の名前を?」


ヘンリーが言う。
「相変わらずカエルは苦手なのか?」
「ベッドにカエルを入れておいた時が一番傑作だったな。」


兵士が驚く。
「そ、そんな。まさか・・・」


「そう、オレだよ。トム。」


兵士が言う。
「ヘンリー王子様!」
「ま、まさか。生きておられたとは。」
「お懐かしゅうございます!思えばあの頃が楽しかった。」
「今の我が国は・・・」


「何も言うな、トム。」
「兵士のお前が国の悪口を言えば何かと問題が多いだろう。」
「通してくれるな?トム。」


主人公とヘンリーは関所を通ってさらに北へ進みラインハット城下町へ入った。
「言っておくけど、とりあえず事情が分かるまでオレが誰かは内緒にしておこうと思うんだ。」
「しばらくはオレはただの旅人だぜ。さあ、行こうか。」


町のシスターに話を聞く。
「その昔、巨大な城が天空より落ちてきたそうです。」
「そしてそれ以来、再び魔物が人を襲うようになったと言われています。」


城に入ろうとすると兵士に門前払いされてしまった。
ヘンリーが言う。
「おい、このまま引き下がるつもりなのか?」
「といっても城の奥に入れなきゃ仕方ないか。」
「いや、まてよ。」
「確かこの城には外から中に入れる抜け道があったはずだ。」
「抜け道の入り口はどこだったけなあ。」
「水路が怪しかったような。」


城の端にあるイカダに乗り、城の正面入口の橋の下から洞窟に入った。
洞窟の途中は地下牢になっていた。
地下牢に閉じ込められている男に話かける。
「ん?誰か来たのか。」
「何年もここにいて目も耳もすっかり悪くなったわい。」
「しかしこれだけは言うとくぞ。」
「ヘンリー王子を亡き者にしたのは元王妃、今の太后様じゃ!」
「なのに自分もヘンリー王子の行方知れずを悲しむふりをし、すべてパパス殿の責任にしたんじゃ。」
「そしてパパス殿が住んでいたサンタローズの村にまで攻め込んだ。」
「あんな性悪な女は見たことがない。今に天罰を食らうぞ!」


さらに奥の地下牢にはなんと、本物の太閤が閉じ込められていた。
「おお、よくぞ来てくれた!」
「わらわはこの国の太后じゃ。早くわらわをここから出してたもれ。」
「どうした?わらわが太后だと信じられぬと申すか?ええい、歯がゆい!」
「確かに10年前ヘンリーをさらわせ、亡き者にさせたのはわらわじゃ。」
「しかしそれも我が息子デールを王にさせたかった哀れな親心から。」
「今では本当に悪かったと改心しておる。」
「だからお願いじゃ。わらわをここから・・・うっうっ・・」


洞窟を抜けると城の中庭に出た。
そこからデールがいる玉座の間へ向かいデールに話しかける。
「今日は誰とも話したくないのだ。さがるがよい。」
ヘンリーが小声でささやいた。
「ですが王様。子分は親分の言うことを聞くものですぞ。」
デールが驚く。
「!!そんな・・・まさか・・・」


デールが側で聞き耳を立てている大臣に言う。
「おい大臣!私はこの者と話がある。下がっておれ!」


大臣が玉座の間から出ていった。
「兄さん!ヘンリー兄さん、生きていたんだね!」


ヘンリーが答える。
「ああ、ずいぶんと留守にして悪かったな。」
「実は・・・」
ヘンリーは本物の太后が地下牢にいることを話した。
「え!母上が地下牢に?」
「そういえばいろいろ思い当たることがあるな。」
「いつだったか、僕、読んだことがあるんだ。不思議な鏡の伝説を。」
「この城の倉庫の本棚だったと思うな。」
「そうだ、この鍵を持っておいきよ。きっと役に立つから。」


主人公はラインハットの鍵を受け取った。


城を探索中、本棚で古びた日記を見つけたので読んでみる。
「今日この城の旅の扉より南の地におもむく。」
「南の地には古き塔あり。」
「真実の姿をうつしだす鏡が祀られていると聞く。」
「しかし塔の扉は我には開かれず。その鍵は修道僧が持てり。」


城の1階にある小部屋の地下から旅の扉に入ると、修道院の近くの森にワープした。
森を出て西に進み、主人公たちが以前流れ着いたギュイオンヌ修道院に行きマリアと話をする。
「まあ、神様が私の願いを聞き届けて下さったのかしら。」
「主人公様とヘンリー様にまたお会いしたいと・・・」
「ええ、私は元気です。皆さんとても良くして下さるし。」


シスターと話をする。
「あら、思いがけぬお客様だこと。」
「でもお顔が・・なにかお困りですか?」
「え?不思議な鏡が祀られている南の塔に入りたいと?」
「それは困りましたね。」
「あの塔の入り口は神に仕える乙女にしか開くことは出来ないのです。」
「とはいえ、魔物の出る中、女の足であそこまで行くのは・・」


隣で話を聞いていたマリアが言う。
「私に行かせて下さい!」
「この人達は私にとても親切にして下さいました。」
「今度は私の番です。」
「それに試したいのです。この私にもあの神の塔の扉が開かれるかどうかを。」


シスターが言う。
「分かりました。そこまで言うならもう止めません。」
「主人公さん。どうかマリアを連れて行って下さいましね。」


「私出来るだけ足手まといにならないように気をつけます。」
「さあ、行きましょうか。」
マリアが仲間に加わった。


修道院を出て西へ進み、神の塔へ向かった。
神の塔の扉を主人公が開けようとしたがどうやっても開かない。
マリアが塔を見上げて言う。
「ここが神の塔ですね。私、ここに来るのは初めてなんです。」
「私でお力になれると良いのですが。」
マリアはひざまずき、手を合わせ神に祈った。


すると塔の扉に天から光が差し込み輝いた。
次の瞬間、大きな音をたてて扉が開いた。
「まあ、良かったですわ。では主人公さん、参りましょう。」


塔の最上階に登ると宝箱があり、中にラーの鏡が入っていた。
主人公はラーの鏡を手に入れた。
「ついに見つけたぞ!この鏡があれば今のラインハットを救うことが出来るはずだ。」


再びラインハット城へ戻り、3階の玉座へ行く。
そこにデールの姿はなく、大臣が慌てた様子でウロウロしていた。
「我が王に何か用か?しかし今はそれどころではないのだ。」
「なんと王様がどこからか太后様をお連れして。」
「驚くなかれ。太后様が2人になってしまったんじゃ!」


奥の寝室にデールがいた。
ソファには太后が2人座っている。
「うーん、どちらが本物の母上だろうか。」
「兄上だけに苦労させてはと僕なりにやってみるつもりだったのに。」
「どうも僕のやることはヘマばかりだな。」


主人公はラーの鏡で太后を覗き込んだ。
なんと鏡に魔物の姿がうつしだされた。
「そ、その鏡は!ええい、正体がバレては仕方がない。」
「こうなったら皆殺しにしてくれるわ!」


襲いかかってきたニセ太后を主人公は倒した。
「愚かな人間どもよ。」
「俺様を殺さなければこの国の王は世界の王になれたものを・・・ぐふ!」
ニセ太后は消滅した。


太后様は偽物だったという噂はまたたく間に国中に広がり、そして夜が明けた。


玉座に座っているデールが主人公に言う。
「主人公、兄上と共によくぞ母上の偽物を倒してくれました。」
「心から礼を言いますぞ。あのままだとこの国がどうなっていたか。」
「全く僕は王様として失格ですね。」
「だから主人公さんからも頼んでくれませんか?兄上が王様になるように。」


ヘンリーが言う。
「王様、その話はお断りしたはずですが。」
「子分は親分の言うことを聞くものですぞ。」
「もちろん、この兄も出来うる限り王様を助けてゆくつもりです。」
「というわけで、主人公とはこれ以上旅を続けられなくなっちゃったな。」
「いろいろ世話になったけどこれでお別れだ。」
「お前に買ってもらった武器や防具はその袋に入れておいたからな。」
「じゃあ元気でやるんだぜ、主人公。」


ヘンリーが仲間から抜けた。


マリアが言う。
「主人公様やヘンリー様と旅が出来てとても楽しかったです。」
「私はまた修道院に戻るつもりですからここでお別れですね。」
「主人公様はお母様を助けるために伝説の勇者様を探す旅とか。」
「どうかお気をつけて。ご無事を祈っておりますわ。」


マリアが仲間から抜けた。


ヘンリーが言う。
「国が元に戻って、間もなくビスタの港にもまた船が入ってくるはずだ。」
「お前はそこからさらなる旅に出るつもりなんだろ。」
「早く伝説の勇者が見つかるといいな。元気でな、主人公。」


一人になった主人公はサンタローズの南にあるビスタ港から船に乗って、ポートセルミの町へ向かった。
町の人に話を聞く。
「つい先日ビスタの連絡船が出たって言うんでまた出るだろうと来てみたんですが。」
「もう最後だったようですね。やれやれ。」
「こうなったら噂の光の国にでも行ってみるかな。」


教会のシスターに話を聞く。
「古い書物によると、この世界は巨大な竜の神様が治めているそうです。」
「それが真実なら、何故竜の神様は魔物たちをほっておくのでしょうか。」


酒場に入ると複数の男に襲われている人がいた。
「ひー、お助けを!」


主人公は男たちを追い払い、この人を助けてあげた。
「あぶねえところをありがとうごぜえました。」
「んだ、あんたなら信用できるだ!」
「おねげえだ。オラの頼みを聞いてけれ!」
「実はオラの村の側にすごい化物が住み着いて畑を荒らすだよ。」
「このままじゃオラ達は餓死するしかねえ。」
「だもんで村を代表してオラがこの町に強い戦士を探しに来たっちゅうわけだ。」
「あんたに頼めてよかっただよ。なかなか強ええみたいだしな。」
「もちろんタダとは言わねえぞ。」
「お礼は3000ゴールド!今半分渡すだよ。」


主人公は1500ゴールドを受け取った。


「もう半分は化物をやっつけてくれた後でな。」
「んじゃオラは先に村に帰ってるから。きっと来てくんろよ!」
「オラの村はここからずっと南に行ったカボチ村だかんな!」


ポートセルミの町を出て南にあるカボチ村へ向かった。
カボチ村の村長と話をする。
「ほう、あんたが酒場に通う助っ人の先生だべか。」
「こんたびはどんも、オラたちの頼みを引き受けてくれたそんで。」
「まことにすまんこってすだ。」
「んで退治してもらう化物のことじゃけど、これがまんず狼のような虎のようなおっとろしい化物でしてな。」
「何処に住んどるかはわからねえんです。」
「ただ西の方からやってくるちゅうことだけは皆知ってますだよ。」
「おねげえだ。お前様は強いんだろ?どうか西から来る化物の巣を見つけて退治して来てくんろ。」


主人公はカボチ村から西へ向かい、魔物のすみかの洞窟へ向かった。
洞窟の一番奥まで行くとキラーパンサーがいた。
襲いかかってくるキラーパンサーにビアンカのリボンを目の前にかざした。
キラーパンサーはビアンカのリボンの匂いを嗅いだ。
何か思い出したようだ。
キラーパンサーは主人公の顔を舐めはじめた。
なんとキラーパンサーはボロンゴだった。
「フニャー。」
ボロンゴは紋章の入った剣を大事そうに持ってきた。
この紋章には見覚えがある。
なんと、パパスの剣だった。
主人公はパパスの剣を手に入れた。
そしてボロンゴが仲間に加わった。


ボロンゴを連れてカボチの村長と話しをする。
「わかってるだ。なーんにも言うな。」
「金はやるだ。約束だかんな。」


主人公は1500ゴールドを受け取った。


「また化物をけしかけられても困るだし。」
「もう用はすんだろ。とっとと村を出ていってくんろ。」


ポートセルミから西へ向かい、ルラフェンの町へ向かった。
ルラフェンの町の一番奥の家にベネットという老人がいた。
「なんじゃお前さんは。お前さんも煙たいとか文句を言いに来たのかえ?」


首を横にふる主人公。


「するとわしの研究を見学に来たわけじゃな。なかなか感心なやつじゃ。」
「もし研究が成功すれば古い呪文が一つ復活することになるじゃろう。」
「それは知っている場所であればまたたく間に移動できるというたいそう便利な呪文なのじゃ。」
「どうじゃ?この研究を手伝ってみたいと思わぬか?」
「おお、やってくれるか。それではわしについてまいれ。」


主人公はベネット老人について2階へ上がった。
「ちょっとこの地図を見てくれぬか。」
「でな、この辺りにルラムーン草というのがはえているらしいのじゃ。」
「ちとそれを取って来てもらえんかの。」
「ただしルラムーン草は夜しか取れんそうじゃ。」
「夜になるとその草はぼんやり光ると言われとる。」
「ではわしは寝て待つことにしようぞ。」


主人公はルラフェンの町を出て、夜に西の方にあるルラムーン草を手に入れた。
ベネット老人にルラムーン草を渡す。
「これがルラムーン草か。あっぱれ、あっぱれ!」
「早速実験を再開することにしようぞ!」
ベネット老人は1階にある巨大な釜にルラムーン草を投げ入れかき混ぜはじめた。
炎と共に釜が爆発し、主人公とベネット老人はふっとばされてしまった。
「ふむ、おかしいのう。」
「わしの考えでは今のでルーラという昔の呪文がよみがえるはずなんじゃが。」
「お前さん、呪文が使えるようになっていないかちと試してくれんか。」


主人公はルーラを唱えた。
ベネット老人が喜ぶ。
「おお、おお!やったぞ!」
「よし、この調子で次の呪文に挑戦することにしようぞ!」


ルーラでラインハット城へ行き、3階の玉座でデールと話をする。
「やや、あなたは!兄からあなたのことをいろいろと聞きました。」
「そしてせめて恩返しにと部下たちに伝説の勇者のことを調べさせていたのですが、かつて勇者の使った盾がサラボナという町にあるそうです。」
「サラボナは西の国。ルラフェンの南と聞きました。」
「しかし旅立つ前に兄に会ってやって下さい。」
「兄の部屋はこの上です。」


上の部屋に行くとヘンリーが出迎えてくれた。
「こいつは驚いた!主人公じゃないか。」
「ずいぶんお前のことを探したんだぜ。」
「うん、その、結婚式に来てもらおうって思ってな。」
「実はオレ、結婚したんだよ。」


ヘンリーの隣にはマリアがいる。
「主人公様、お久しぶりでございます。」


ヘンリーが笑っている。
「わははは。と、まあそういうわけなんだ。」
「もしかするとマリアはお前の方を好きだったのかも知れないけど。」


マリアが困った顔をする。
「まあ、あなたったら。」
「主人公様には私などよりもっと相応しい女性がきっと見つかりますわ。」


「とにかく主人公に会えて本当に良かった。」
「結婚式には呼べなかったけど、せめて記念品を持っていってくれよ。」
「昔のオレの部屋、覚えてるだろ?あそこの宝箱に入れてあるからな。」


宝箱を調べると中は空っぽだった。
しかし宝箱の底に何やら文字が刻んである。
主人公はその文字を読んだ。
「主人公、お前に直接話すのは照れくさいからここに書き残しておく。」
「お前の親父さんのことは今でも1日だって忘れたことはない。」
「あの奴隷の日々にオレが生き残れたのはいつかお前に借りを返さなくてはと、そのために頑張れたからだと思っている。」
「伝説の勇者を探すというお前の目的はオレのチカラなどとても役に立ちそうにないものだが、この国を守り人々を見守ってゆくことが、やがてお前の助けになるんじゃないかと思う。」
「主人公、お前はいつまでもオレの子分、じゃなかった友達だぜ。」


主人公はルーラの呪文を使いルラフェンの町へ行った。
そこから南へ向かうと宿屋があった。
宿屋の前にいた老人と話をする。
「サラボナの町のフローラさんが6年ぶりに修道院から帰ってきたそうじゃ。」


老人の向かいに座っているシスターに話を聞く。
「修道院でお預かりしていたお嬢さんを家までお送りして来たところです。」
「もっと早く失礼するつもりだったけれど、あまりのおもてなしになかなか帰れませんでしたわ。」
「正直なところ彼女のような人にはシスターとして修道院に残ってほしかったのだけど。」
「そろそろ素敵な男性を探して彼女と結婚させたいというのがお父上のお考えらしいですね。」


宿屋にいる女性に話を聞く。
「あんたまさか、噂を聞いてフローラさんと結婚したいなんて思ったんじゃないだろうねえ。」
「でもあれほどの娘さんだ。相手にもされないと思うよ。」


宿屋にある洞窟へ入り、その洞窟を抜けた先にサラボナの町があった。
サラボナに入ると犬が駆け寄ってきた。
「わんわん!」


どこからか女性の声がする。
「誰かお願いです!その犬をつかまえて下さい!」


主人公は犬をつかまえてあげた。
青い髪の女性が走ってくる。
「はあ、はあ・・・ごめんなさい。」
「この子が突然走り出して。」
「一体どうしたのかしら。さあいらっしゃい、リリアン。」


「わん、わん、くーん。」
リリアンは主人公にとても懐いている。


「まあ、リリアンが私以外の人に懐くなんて初めてですわ。」
「あなたは一体・・・」
「あらいやだわ。私ったらお名前も聞かずにボーッとして。」
「お名前は・・そうですか。主人公さんとおっしゃるのですね。」
「本当にごめんなさい。」
「またお会いできたらきっとお礼をしますわ。」
「さあリリアン、帰るわよ。いらっしゃい。」


リリアンと青い髪の女性は帰っていった。


サラボナの町では、ある話題でもちきりになっている。
「息子を連れて旅する途中でこの町に寄ったのですが、全くすごい話ですよ。あなたも聞きましたか?」
「他の町でも有名な大金持ちルドマンさんが一人娘の結婚相手を募集するそうですよ。」
「もちろん条件は厳しいですが結婚が決まったら家宝の盾もくれるとか。」


主人公はルドマンの屋敷に行った。
屋敷に入るとメイドに話しかけられる。
「いらっしゃいませ。ここはルドマン様の屋敷でございます。」
「あなたもフローラお嬢様とご結婚をお望みですか?」


頷く主人公。


「ではどうぞ。こちらになります。」
主人公はルドマンの前に案内された。
結婚希望者は他にも3人いる。


ルドマンが結婚希望者の4人に話をする。
「皆さんようこそ。私がこの家の主人ルドマンです。」
「さて、本日こうしてお集まり頂いたのは、我が娘フローラの結婚相手を決めるため。」
「しかしただの男に可愛いフローラを嫁にやろうとは思わんのだ。」
「そこで条件を聞いて欲しい。」
「古い言い伝えによると、この大陸の何処かに2つの不思議な指輪があるらしいのだ。」
「炎のリング、水のリングと呼ばれ、身につけた者に幸運をもたらすとか。」
「もしもこの2つのリングを手に入れ、娘との結婚指輪に出来たなら喜んで結婚を決めよう。」
「我が家の婿にはその証として家宝の盾を授けるつもりだ。」
「では・・・」


「待って下さい!」
フローラが2階から降りてきた。
町の入口で出会った青い髪の女性がフローラだった。
「お父様。私は今までずっとお父様のおっしゃる通りにしてきました。」
「でも夫となる人だけは自分で決めたいんです。」
「それに皆さん、炎のリングは溶岩の流れる危険な洞窟にあると聞いたこともあります。」
「どうかお願いです。私などのために危ない事をしないで下さい。」


その時、フローラが主人公の姿に気づく。。
「あら?あなたはさっきの・・・」
「それではあなたも私の結婚相手に?まあ・・」


ルドマンが言う。
「なんだフローラ。知り合いなのか?」
「ふむ。少しは頼りになりそうな若者だが。」
「ゴホン!とにかくフローラと結婚できるのは2つのリングを持ってきた者だけだ!」
「さあフローラ、来なさい。」


ルドマンとフローラは2階に行ってしまった。


主人公はサラボナから南へ進んでいき、死の火山へ向かった。
死の火山の中は溶岩が流れる灼熱地獄だった。
最深部へ行くと、炎のリングが守護者に守られていた。
主人公は襲いかかってくる守護者を倒した。
岩に埋め込まれたリングが燃え盛る炎のごとく輝いている。
主人公は炎のリングを手に入れた。


手に入れた炎のリングをルドマンに渡しに行く。
「おお、炎のリングを手に入れたか!」
「うむ、主人公とやら。よくやった。」
「では炎のリングは私が預かっておこう。」
主人公は炎のリングをルドマンに手渡した。
「さて、残りは水のリングだが。」
「水のリングと言うからには水に囲まれた場所にあるのかも知れんな。」
「よし、町の外に私の船をとめておくから自由に使うがいい。」
「客船に使っているものと違い小さな船だが、君が乗るには十分だろう。」


船を使い北西へ進んで行くと、水門があり通れなくなっていた。
立て札を読む。
「無用の者、水門を開けるべからず。用のある者はここより東にある山奥の村まで。」


東にある山奥の村へ行ってみる。
村の北にある家に行くと、なんと、ビアンカの父ダンカンがいた。
「え?何だって?パパスの息子!?」
「どひゃー!!こりゃ驚いたよ。」
「主人公、生きとったのか!」
「いやー、大きくなったなあ。あの頃はまだほんの子供でビアンカとよく遊んでたっけ。」
「で、父さんは?パパスも元気なのかい?」


主人公はパパスがもうこの世にいないことを話した。
「なんと、そうか。パパスはもう・・」
「主人公もずいぶん苦労したろう。たった一人でよく頑張ったな。」
「うちでも母さんが亡くなってね。」
「あんなに丈夫だったのに分からないもんだよ。」
「そういえば来る途中でビアンカを見なかったかい?」
「母さんのお墓に参ってるはずだが。」


「ただいまー!」
ちょうどビアンカが帰ってきた。
「まあ、主人公!やっぱり無事だったのね!」
「それにボロンゴも。大きくなったわね、ボロンゴ!」
「サンタローズの村が滅ぼされて、主人公も行方不明になったって聞いたけど、私は絶対に主人公は生きてると信じてたわ!」
「だってあの時、また一緒に冒険しようって約束したものね。」
「でももうあれから10年以上か。」
「いろいろつもる話を聞きたいわ。ゆっくりして行ってよね。」
「え?そんなにゆっくりもしてられないの?」
「何ですって?結婚するために水のリングを探してる?まあ・・!」


かくして10数年ぶりに再開した主人公とビアンカの二人は、その夜遅くまで語り合った。
そして夜が明けた。


「おはよう、主人公!昨日はよく眠れた?」
「今、朝食の支度をするからしばらくしたら起きてきてね。」


主人公は起きてダンカンの所へ行った。
ダンカンはやはり身体が悪いらしく、まだベッドで寝ている。
「なあ、主人公。この事はビアンカには言ってないんだが、ビアンカは本当は私の実の娘じゃないんだよ。」
「だからこそ余計にビアンカのことが不憫でね。」
「幸せにしてやりたいんだよ。」
「私はこんな身体だからこの先どうなるかわからないし。」
「主人公がビアンカと一緒に暮らしてくれたら安心なんだがなあ。」


「さあ朝食が出来たわよ!」
ビアンカがいるダイニングへ向かう。
「主人公、こっちに座って。」
「ねえ、食べながらでいいから聞いてくれる?」
「昨日、あれから考えたんだけどね。」
「水のリングを探すの、私も手伝ってあげるわ!」
「だって、主人公には幸せになって欲しいもんね。いいでしょ?」


主人公は頷いた。
「うふふ、また一緒に冒険が出来るわね。」
「出かける時は私に言ってね。」


ビアンカが仲間に加わった。
「水門なら私が開けられるから大丈夫よ。じゃあ行きましょう!」


ビアンカと一緒に船に乗り、水門に向かった。
「水門ね、大丈夫。私に任せて。」
ビアンカは船から水門の方へ身体を乗り出した。
「ここをこうしてと・・・」
「これで水門が開くわ。さあ、行きましょう!」


水門を通り、船で北へ進んでくと川があり、そのさらに上流には滝があった。
滝の中に洞窟があり、船で滝の洞窟へ入り船から降りる。
「なんだかすごいところね!」
「水門の先にこんな洞窟があったなんて。」
「なんだかドキドキしちゃうわ。」
「小さい頃、二人でお化け退治に行ったのを思い出すわね。」
「あれからもう10年以上か。その間に私も主人公もいろいろなことがあったね。」


洞窟の中を進んでいくと大きな滝があった。
「わーきれい!」
「こんなふうに景色にみとれるなんて何年ぶりかしら。」
「母さんが死んでからはそんな余裕なかったしね。」


滝の洞窟の一番奥で水のリングを手に入れた。
「やったわね、主人公。」
「これでフローラさんと結婚できるはずよ。」
「ねえ、主人公・・・」
「ううん、なんでもないわ。」
「結婚すれば天空の盾が手に入るかもしれないんでしょ。」
「また一歩目的に近づくわね。さあ、行きましょう!」


ビアンカはサラボナの町までついてきた。
「主人公が結婚しちゃったらもう一緒に旅は出来ないでしょ?奥さんに悪いし。」
「だから強引についてきちゃったの。ごめんね。」


サラボナの町に入りルドマンにの屋敷へ行くと、ちょうどルドマンとフローラがダイニングにいた。
「おお、主人公。なんと水のリングを手に入れたと申すか!」
「よくやった!主人公こそフローラの夫に相応しい男じゃ!」
「約束通りフローラとの結婚を認めよう!」
「実はもう結婚式の準備を始めとったのだよ。わっはっは。」
「そうそう。水のリングも預かっておかなくては。」


主人公はルドマンに水のリングを手渡した。
「2つのリングは結婚式の時に神父様から手渡されるからな。」
「フローラ。お前も主人公が相手なら文句はないだろう?」


「ええ、お父様。」
フローラが主人公の隣りにいるビアンカを見て言う。
「でも、そちらの女性は?」


ビアンカが動揺する。
「え?私?」
「私はビアンカ。主人公とはただの幼馴染で・・・」
「さあてと!用も済んだことだし、私はこのへんで・・・」


「お待ち下さい!」
フローラが立ち去ろうとするビアンカを止める。
「もしやビアンカさんは主人公さんをお好きなのでは?」
「それに主人公さんもビアンカさんのことを・・」
「そのことに気づかず私と結婚して主人公さんが後悔することになっては・・」


ビアンカが否定する。
「あのね、フローラさん。そんなことは・・・」


ルドマンが言う。
「まあ落ち着きなさい、フローラ。」
「今夜一晩、主人公によく考えてもらって、フローラかビアンカさんか選んでもらうのだ。」
「うむ、それがいい!」
「今夜は宿屋に部屋を用意するから、主人公はそこに泊まりなさい。」
「ビアンカさんは私の別荘に泊まるといい。」
「いいかね?わかったかね?主人公。」


主人公は頷いた。


「よろしい、主人公よ。じっくりと考えるようにな!」


その夜、宿屋に泊まった主人公は夜中にふと目が覚めた。


ルドマンの別荘に行き、2階で窓の外を眺めているビアンカと話をする。
「あら、主人公。なんだか大変なことになっちゃったね。」
「でも悩むことないわ。フローラさんと結婚した方がいいに決まってるじゃない。」
「私のことなら心配しないで。今までだって1人でやって来たんだもの。」
「さあ、主人公は疲れてるんだからもう眠った方がいいわよ。」
「私はもう少しここで夜風にあたってるわ。なんだか眠れなくて。」


そして次の日の朝、主人公はルドマンの屋敷に呼び出された。
ビアンカとフローラもすでに待機している。


「さて、主人公。」
「フローラとビアンカさんのどちらと結婚したいかよく考えたかね?」
「ずいぶん悩んだであろうが両方と結婚するわけにはいかんからな。」
「では約束通り結婚相手を選んでもらおう。」
「フローラとビアンカさんのどちらか。本当に好きな方にプロポーズするのだ。」


主人公はビアンカの前に立った。
「まあ主人公。こんな私でいいの?」
「フローラさんみたいに女らしくないのに。」


主人公は頷き、ビアンカにプロポーズした。
「あら何よ。私が女らしくないっていうの?」
「でも、それでも私を選んでくれるのね。ありがとう、主人公。」
「また一緒に旅が出来るね!」


ルドマンが言う。
「よし決まった!ビアンカさんを選ぶとは。やはり私が思ったとおりの若者だな。」
「では早速、式の準備だ!」
「花嫁の支度は私の別荘で整えさせよう。」


ビアンカがメイドに連れられ広間を後にする。
「待って下さい。私もお手伝いします。」
フローラもビアンカについていった。


「さて、いよいよ結婚式だが・・・」
「じつは山奥の温泉村の洞穴に腕のいい道具屋が住んでると聞いてね。」
「花嫁にかぶせるシルクのヴェールを注文しておいたのだ。」
「君には花嫁のため、そのヴェールを受け取って来てもらいたい。」
「君が戻る頃には式の準備も終わるだろう。」
「え?ビアンカさんを選んだのに式の準備までしてもらっていいのかって?」
「言っただろう。私は君が気に入ったのだよ。」
「フローラのことなら気にせんでいい。またいい相手が見つかるさ。」
「それより君こそ後で後悔しないようにな。わっはっは。」


主人公は山奥の村へ行きダンカンに事の成り行きを報告した。
「おや、主人公。ビアンカはどうしたんだい?」
「え?結婚式の準備中?」
「そうか、そうか!ビアンカを嫁にもらってくれるのか!」
「いや、ありがとう!これで私も安心だよ。」
「主人公。ビアンカのことをよろしく頼むよ。」


道具屋でシルクのヴェールを受け取りサラボナの町の戻る。
ルドマンの別荘の前でメイドと話をする。
「主人公様、シルクのヴェールを受け取って下さったのですね。」
「ちょうど花嫁の着替えが終わったところですわ。」
「それではどうぞ、お入り下さい。」


別荘の中に入る。
純白のドレスに身を包んだビアンカが2階で主人公のことを待っていた。
「主人公・・」
主人公はシルクのヴェールをビアンカにかぶせた。
「主人公、ありがとう。」
「さあ、私を教会まで連れて行って。」


主人公とビアンカは二人で教会に行く。
「おーい、主人公!」
声のする方を見ると、ヘンリーとマリアが来ていた。
「やあ、久しぶりだな!」
「結婚式の招待状をもらって、慌ててきたんだよ。」


マリアが言う。
「主人公さん、結婚おめでとうございます!」
「素敵な結婚式になりそうですね。」


「式の最中にカッコつけて失敗するなよ、主人公!」
「じゃあ、後でな!」


教会の前に着いた。
「それでは花嫁、花婿のご入場です。さあ、中へどうぞ!」


二人でゆっくりと神父の前に歩いて行く。
「本日、これより神の御名において、主人公とビアンカの結婚式を行います。」
「それではまず、神への誓いの言葉を。」
「汝、主人公はビアンカを妻とし、健やかなる時も、病めるときも、その身を共にすることを誓いますか。」


主人公は頷いた。


「汝、ビアンカは主人公を夫とし、健やかなる時も、病めるときも、その身を共にすることを誓いますか。」


ビアンカも頷いた。
「はい、誓います。」


「よろしい。では指輪の交換を。」


主人公はビアンカの指に、ビアンカは主人公の指にリングをはめた。
「それでは神の御前で二人が夫婦となることの証をお見せなさい。」
「さあ、誓いの口づけを!」


「主人公・・」
主人公はビアンカに誓いの口づけをした。
「おお神よ!ここにまた新たな夫婦が生まれました!」
「どうか末永くこの二人を見守って下さいますよう。アーメン。」


ヘンリーが声をかける。
「おめでとう!主人公!幸せにな!」


フローラが声をかける。
「主人公さん、ビアンカさん、どうぞお幸せに!」


こうして主人公はビアンカと結婚した。
その夜は遅くまでお祝いの宴が続き、そして夜が明けた。


主人公とビアンカはルドマンの別荘で一緒に泊まっていた。
「おはよう、主人公。よく眠れた?」
「もうお昼近い時間よ。」
「でもなんだか嘘みたい。私たち結婚したのよね。」
「主人公、こんな不束者ですが末永くよろしくお願いいたします。」
「なーんて私らしくないセリフだったね。」
「主人公、ずうっと、ずうっと仲良くやってゆこうね!」


ビアンカが仲間に加わった。


「さあ、行きましょう!」
「でも旅立つ前にルドマンさんに挨拶して行ったほうがいいわね。」


主人公は荷物が少し重くなっているのに気がついて袋を覗き込んだ。
なんと二人の結婚記念にとルドマンが町中に配った紅白まんじゅうが入っていた。


ルドマンにお礼と旅立ちの報告をする。
「よ!ご両人のおでましか!なかなか似合いの夫婦だぞ。」
「ヘンリーさんたちは今朝早くお帰りになったが、主人公のこともいろいろと聞かせてもらった。」
「なんでも伝説の勇者を探して旅をしているとか。」
「そこでだ!私からの祝を受け取ってくれい!」
「後ろの宝箱の鍵を開けておいたから、中の物を持ってゆくがいい。」
「それからポートセルミにある私の船も自由に使っていいぞ。」
「あの船ならかなりの長旅にも耐えられるだろうからな。」
「すぐに連絡しておこう。」
「ともかく私は主人公たちが気に入ったのだ。」
「夫婦仲良く、助け合い、良い旅をな!」


ルドマンの後ろにある宝箱を開けると、中にはなんと、天空の盾が入っていた。
主人公は天空の盾を手に入れた。


フローラにも旅立ちの挨拶をする。
「お二人の結婚式、見ていて本当に幸せそうで羨ましかったですわ。」
「また遊びに来てくださいね。」
「その時は私も結婚しているかも知れませんことよ。」


主人公はルーラの呪文でポートセルミの町へ行った。
酒場で話を聞く。
「あんた船で旅をするのか?だったらいいことを教えてやろう。」
「この港から陸に沿って南下すると大きな砂漠に突き当たるはずだ。」
「その砂漠の何処かに大きなお城があるって話だぜ。」


別の客と話をする。
「砂漠のお城の話なら私も聞いたことがあります。」
「なんでも伝説の勇者を祀ってたお墓があるとかないとか。」


町の東にある建物で、船員と話をする。
「ん?もしかしたらあんた、主人公さんかい?」
「やっぱりそうか!ルドマンの旦那から連絡をもらったぜ!」
「さあ、これがルドマンの旦那の船だ。自由に乗ってくんな。」


船の中で船長と話をする。
「やあ、お待ちしてました!」
「久しぶりの航海で我々もワクワクしていますよ。」
「では主人公殿、早速船を出してよろしいかな?」


主人公は頷いた。


「出航だー!イカリを上げろー!帆をおろせー!」


船は出港し、まずは南へと進んでいく。
しばらくすると砂漠の大陸が見えてきたので上陸する。
砂漠を西へ歩いていくと、テルパドールの城があった。
城下町で情報を集める。
「私は旅の吟遊詩人ですが、この城に来てみて本当にビックリしました。」
「この城には勇者にまつわるいろんな事が語り継がれているみたいですね。」


テルパドール城の城内に入る。
「我らが女王アイシス様は旅人の訪問を心より歓迎いたします。」


他の兵士にも話を聞く。
「伝説の兜をお守りするのが我らテルパドールの民の使命なのです。」


研究者に話を聞く。
「私は伝説の勇者様について研究をしている者です。」
「どうやら伝説の勇者様は天空の血をひいていたようですな。」
「しかしその天空の血をひく勇者様の家系がその後どうなったのか。」
「今となってはもはや知るすべもありません。」


女王アイシスは玉座の間ではなく庭園にいた。
「ようこそいらっしゃいました。」
「私がこの国の女王アイシスです。」
「あなたも伝説の勇者様のお墓をお参りに来たのですか?」
「いいでしょう。あなたには何かしら感じるものがあります。」
「案内しましょう。私についてきて下さい。」


女王アイシスについて行くと、伝説の勇者の墓に案内された。
「あなたは勇者様の墓を参りにいらっしゃったとのことでしたが、実を言うとここでは勇者様を祀ってはいますがお墓ではありません。」
「世界を救った後、勇者様が何処にゆかれたか誰も知らないのです。」
「しかし我が国には代々天空の兜が伝わっていました。」
「もし再び伝説の勇者様が現れればきっとこの兜を求めるはず。」
「その日が来るまで兜を守るためここを建てたのです。」
「さあ、あなたもその兜をかぶってみて下さい。」


主人公は目の前に飾られた美しい兜をかぶってみた。
頭が鉛のように重い。
どうやら主人公には装備が出来ないようだ。
主人公は天空の兜をもとに戻した。


女王アイシスが言う。
「やはり駄目でしたか。」
「あなたには何かしら感じたのですが思い違いだったようですね。」
「では戻ることにしましょう。ついてきて下さい。」


主人公は女王アイシスと一緒に庭園に戻った。
「私は少しですが人の心を読むことも出来ます。」
「多分あなたの勇者様を強く求める心が私を感じさせたのでしょう。」
「何故それほどまでに勇者様を求めるのか事情を聞かせてくれますか?」


主人公は事情を話した。


「まあ、それでは亡き父に代わって母親を魔界から救い出すために。」
「もしやその父とはパパス王のことでは?」
「この地より海を越えたはるか東の国グランバニア。」
「その国のパパス王がさらわれた王妃を助けるため幼子を連れ旅に出たと旅人の噂に聞いたことがあります。」
「もしその幼子があなたなら、東の国グランバニアへ行ってみるといいでしょう。」


主人公は東の国グランバニアへ向けて旅立った。
途中、ネッドの宿屋へ立ち寄り話を聞く。
「ここから北にゆくとグランバニアの国。」
「しかし高い高い山を越さねばなりません。」
「もし山越えする気ならここで一休みしてゆくといいでしょう。」


主人公は山越えし、グランバニアの国を目指す。
ちょうど中間地点にチゾットの村があり立ち寄ることにした。
村人に声をかけられた。
「あら?大丈夫ですか?お連れの方の顔色がすぐれないようですけど。」


ビアンカが答える。
「ううん、なんでもないわ。ちょっとだけ気分が・・・心配しないで・・・」
ビアンカは倒れてしまった。
村人が介助を手伝ってくれる。
「これはいかん!とにかくベッドに運ぼう!うちの宿を使うといい。」
「おおーい!人が倒れたぞ!ちょっと手伝ってくれー!」
ビアンカは担架でベッドに運ばれた。
村の神父がビアンカを診察してくれた。
「ふーむ、特に熱はないようだし、ただの疲れかもしれんな。」
「とにかく今日は安静にしていなさい。」
「では私はこれで。」
神父は帰っていった。


宿の主人が声をかけてくれる。
「たいしたことがなくて良かったですな。」
「へえ、あなたの奥さんですか。いやー、べっぴんさんだ。」
「あまり無理させず、大事にしてやってくださいよ。」


ビアンカがベッドで横たわりながら言う。
「ごめんね、主人公。心配かけちゃったね。」
「もう大丈夫よ。でもなんだか眠くなってきちゃった。」
「私少し眠るわ。おやすみ、主人公・・」


次の日の朝。
「おはよう、主人公。」
「私もう元気がでたわよ。」
「だってもうすぐ主人公の故郷が見られるんだもんね。」
「さあ、行きましょう!」


旅人に話を聞く。
「王妃を助けるため旅に出たグランバニアの国王はまだ戻らぬそうだ。」
「国王が行方不明ではあの国も長くないだろうな。」


酒場のバーテンダーに話を聞く。
「グランバニアの国王はパパス様と行って本当に立派な人だったんですよ。」
「確か王になったばかりの頃、この村に立ち寄られたことがあったなあ。」
「外の橋の上から長いことグランバニアのお城を眺めてましたよ。」


吊橋の上からグランバニアの城が見える。
グランバニア山の洞窟を抜け北へ進みグランバニア城へ入った。
入口のすぐ東にある小屋ヘ入るとシスターとサンチョがいた。
「あら?お客様がいらしたみたいね。」
「それでは私はこれで・・・」
シスターが帰っていく。
サンチョが主人公を見て言う。
「はて?どちら様でしたかな?」
「ん?ま、まさか・・・」
「もしかしたら・・・」
「もしや、まさか!」
「主人公坊っちゃん!?」
「やっぱり主人公坊っちゃんだ!間違いない!」
「生きて・・・生きていなさったんですね・・・」
「どれ、もっとよくお顔を見せて下さい。」
「本当に立派になられて・・・」
「ところでそちらの美しい女性は?」


ビアンカが言う。
「私よサンチョさん。わからないかしら?ビアンカよ。」


「ひゃー!あのビアンカちゃんか!なんとまあ綺麗になって。」


ビアンカがさらにサンチョを驚かす。
「私たち結婚したのよ。ね、主人公。」


「そ、そ、そうだったんですか。何やらもう胸がいっぱいで・・・」
サンチョが涙ぐむ。
「ううぅ・・・」


「サンチョさん・・・」


サンチョが涙を拭う。
「と、とにかく、坊っちゃんが帰ってきたことをオジロン王に知らせなきゃ。」
「すでにご存知でしょうが、旦那様は、パパス様はこの国の王だったのです。」
「今はパパス様の弟オジロン様が国王になられていますが。」
「さあ、坊っちゃん。私についてきて下さい。」


サンチョに連れられ玉座の間へ行き、オジロン王と会った。
「なんと!パパスの・・・兄上の息子の主人公が生きていたと申すか!」
「おお、その目はまさしく兄上の奥方マーサ殿の生き写し。」
「あの時の赤ん坊がこれほど立派に成長して帰ってくるとは・・」
「申し遅れたが、わしはそなたの父パパスの弟のオジロンじゃ。」
「して隣りにいるこの美しい女性は?」


ビアンカが自己紹介をする。
「はい王様。私は主人公の妻ビアンカと・・・」
ビアンカがまた倒れてしまった。


「これは一体どうしたことだ。」
サンチョがビアンカに駆け寄る。
「ビアンカちゃん!」


ビアンカはすぐに寝室へ運ばれた。
サンチョも付き添っている。
「よかった。ビアンカちゃん、気がついたようですよ。」


診察をしてくれたシスターが言う。
「まったくそんな身体で旅をしてくるなんて。」
「聞けば山の上の村でも一度倒れたというし。」
「もしものことがあったらどうなさるおつもりだったのかしら。」


サンチョが心配する。
「そ、そんなにひどいのですか?シスター。」


「ひどいも何も・・・」
「おめでたです。」


主人公とサンチョが驚く。
「へっ!?」


「おめでとうございます。主人公さんはもうすぐお父様になられますよ。」
「そう、ビアンカさんのお腹の中に赤ちゃんがいるのです。」
「あまりお腹が目立ちませんが、聞けばかなり育っているようですね。」


サンチョが大喜びする。
「こいつはめでたい!」
「坊っちゃんとビアンカちゃんの子供だからきっと玉のように可愛い赤ちゃんが生まれますよ!」


「ではお大事に。私はこれで。」
シスターは帰っていった。


ビアンカがベッドに横たわったまま言う。
「主人公、ごめんね。今まで隠していて。」
「そうかなって思ってたけど、言ったら主人公は私のために旅をやめちゃうような気がして。」
「でももう一緒に旅をしたいなんてわがままを言わないわ。」
「身体に気をつけて、きっと丈夫な赤ちゃんを産むわ。」
「好きよ、主人公。」


サンチョがまた泣いている。
「坊っちゃん、おめでとうございます。」
「まったく・・死んだと思っていた坊っちゃんが帰ってきてくれて・・・」
「しかもお嫁さんと、もうすぐ坊っちゃんの子供まで・・」
「このサンチョ、今日ほど嬉しい日は・・うぅ、うぅ・・・」


玉座の間でオジロン王と話をする。
「わしはそなたに王位を譲りたいのじゃ。」
「頼む!試練の洞窟に行って王家の証を取ってきてくれい!」
「そしてその時こそ、そなたに王位を譲ろうぞ。」
「試練の洞窟はこの城の東、森の中じゃ。」


大臣が言う。
「主人公殿が先代パパス王の子供であることはまだ秘密ですぞ。」
「試練の洞窟でどんな事があるやも知れず。」
「国民たちをぬか喜びさせてもいけませんでな。」


試練の洞窟には様々な謎解きが仕掛けられていた。
主人公は謎を解き、一番奥まで進み王家の紋章を手に入れた。
帰ろうとすると突然カンダタが現れた。
「おっと待ちな!」
「悪いが王家の証を持って行かせる訳にはいかねえな!」
「主人公さんが王になるのを嫌がる者もいるってことよ。」
「とにかくそいつは返してもらうぜ!」


主人公は襲いかかってきたカンダタを倒した。


グランバニアに戻り、オジロン王に王家の証を手渡す。
「おお、主人公よ。よくぞやり遂げた。」
「王家の証、しかと見届けたぞよ。」
「これで晴れてそなたに王位を譲れるというもんじゃ。」
「大臣!そなたももはや文句はないであろう?」


大臣が言う。
「文句とは心外ですな。」
「私はただしきたりのことを言っただけで、文句などは。」


オジロン王が話を続ける。
「そうであったな。」
「とにかく主人公がこの国の王になるのじゃ。」


「ではこの事を国中に知らせなくてはいけませんな。」
「それに即位式の準備も。」
「その役目、この大臣が引き受けましょうぞ。」
「さて、そうと決まったらこうしてはいられないわい。」
「ではこれにて。」
大臣はそそくさと玉座の間を後にした。


「ふーむ、反対していたわりには大臣も気が早いことだな。」


そこへ女中が慌ててやって来た。
「大変でございます!大変でございます!」
「ビアンカ様が・・主人公様の奥様が・・赤ちゃんを!」
「い、今にも生まれそうで!」


オジロン王が喜ぶ。
「なんとめでたい!」
「これはもしかすると新しい王と王子の二人が同時に誕生だわい。」
「おっと主人公。のんびりしている場合ではないぞ。」


「さあ、主人公様。こちらです。」
女中に連れられ、ビアンカのもとに向かう主人公。


「主人公、戻って来てくれたのね。」
「私頑張って元気な主人公の赤ちゃんを産むわ。ハアハア・・」


主人公が部屋の前でウロウロしていると、女中がやってきた。
「主人公様、主人公様!お生まれになりました!」
主人公は急いでビアンカのもとに向かった。
「主人公、私頑張ったよ。」
「よくやったって褒めてくれる?」
生まれてきた子供は、なんと、双子の兄妹だった。
「主人公、私たちの赤ちゃんよ。」
「ねえ、赤ちゃんの名前、どうする?」
「私は主人公に名前をつけて欲しいな。」
主人公は生まれてきた男の子と女の子の2人に名前をつけてあげた。


「この二人が大きくなるまでに平和な時代がやってくるといいね、主人公。」
「疲れたせいか、私なんだか眠くなって来ちゃったわね。」
「おやすみ、主人公。私とっても幸せよ。」


新たな国王、主人公。そして王子、王女誕生の知らせはその夜のうちに国中に広がった。
人々はパパス王の息子、主人公が生きていたことを心から喜び、そしてオジロン王の英断に喝采をあびせた。
グランバニアに新しい国王、主人公王の誕生である。
そして夜が明けた。


ビアンカも少し元気になったようだ。
「おはよう、主人公。」
「昨夜はとってもよく眠れたわ。」
「今日は主人公の即位式なんでしょう?頑張ってきてね。」


玉座の間で即位式が始まった。
オジロン王が言う。
「おお来たか、主人公。」
「皆の者!よく聞くように。」
「すでに知っている者もおろうが、今、余の隣にいるのが先代パパス王の息子、主人公じゃ。」
「余はこれより、この主人公に王位を譲ろうと思う。」
「主人公よ、ひざまずくがよい。」
「グランバニアの子にして偉大なる王、パパスの息子、主人公よ。」
「余は神の名にかけて、本日この時より、そなたに王位を譲るものである。」
「さあ、主人公。その王座に座るが良い。」
主人公は王座に座った。
「グランバニアの新しい国王の誕生じゃ!」


「主人公王、バンザイ!」
「主人公様、御即位、バンザイ!」
「グランバニアに栄光を!主人公王バンザイ!」


「さあ、主人公王。次は国中の民にも新しい国王のお姿を!」


その日は国中をあげて夜遅くまで祝賀の宴が催された。
人々はあるいは歌い、あるいは踊り、この日の喜びを分かち合った。
しかし・・・!


主人公は目を覚ました。
いつの間にか眠っていたようだ。
城中の皆が眠っている。


心配になりビアンカの寝室へ向かうが誰もいない。
するとベッドの下から子供たちを抱えた女中が出てきた。
「王様!申し訳ありません!」
「王妃様が、ビアンカ様が、魔物共にさらわれて!」
「私は二人の赤ちゃんを抱いて身を隠すのが精一杯で、王妃様までは・・・申し訳ありません・・うぅぅ・・」


サンチョがやって来た。
「坊っちゃん、いえ、主人公王!」
「城の中が妙に静まり返っておかしな気がしたので来てみたのですが。」
「まさか、王妃様が・・ビアンカ様が?」
「な、なんということだ!これではまるで20年前のあの日と・・・」
「いえ!同じにさせてなるものですか!」
「さあ、坊っちゃん。城の者たちを叩き起こすのです!」
「そしてなんとしても王妃様を、ビアンカ様を!」


主人公は城の者を起こし、会議を開いた。
オジロンが言う。
「すると城の者たちが眠りこけた頃、怪物どもがやって来たと申すのだな?」


女中が答える。
「はい、でもビアンカ様はいち早く邪悪な気配を感じられ、私に赤ちゃんを連れて
隠れるようにと。」


兵士が言う。
「それにしてもこの騒ぎに誰も気付かぬほど眠りこけていたとは妙ですね。」
「何者かが祝賀の酒の中に眠り薬でも入れたのかも。」


オジロンが言う。
「そういえば大臣の姿が見えんな。大臣はどうした?」
「誰か大臣の姿を見た者はおらぬか?」
「ふむ、いつもならここで大臣の助言を聞くところだが、いないものは仕方がないな。」
「主人公王、心中お察し申すぞ。」
「とにかく一刻も早く王妃様を探し出すのじゃ!ではゆけ!」


主人公が会議室を出ようとするとサンチョに呼び止められた。
「坊っちゃん、まさかビアンカ様を探しに行かれるおつもりでは?」
「それはなりません!お気持ちは分かりますが、ここは兵士たちに任せて。」
「生まれたばかりのお子たちもいるのです。どうか、どうか・・」


その時、主人公が持つ天空の剣が輝き出した。
「こ、これは。パパス様が求められた天空の剣!」
「どういう事でしょう。この剣で、いや、この剣が城を守ると言うのでしょうか?」
「ともかく、この剣は大事にお預かりしておきます。」
「どうか坊っちゃん、いえ主人公王。無茶をなさいませんように。」


主人公は大臣の部屋に行きタンスを調べた。
すると中に空飛ぶ靴が入っていた。


外に出て空飛ぶ靴を使うと、北の教会へワープした。
教会の中で話を聞く。
「この前だか、ここにあの怪物のパオームが倒れていたんだよ。」
「妙に安らかな死に顔で。あんな怪物でも最後は神様に看取られてたいと思ったのかねえ。」


他の人にも話を聞く。
「ここの教会に古くから伝わる不思議なインク。」
「それも残りわずかというので、新たに作り足すため私が呼ばれたのだ。」
「しかしそのインクの作り方はあまりに複雑で。」
「出来上がるまで何年かかるやら。」


シスターに話を聞く。
「だいぶ前ですが、怪物たちの集団が北の山を目指して走ってゆきました。」
「気のせいでしょうか。その中に人の姿も見えたような。」


老婆に話を聞く。
「お前さん、何処から来たかは知らんが、北の山にだけは近づかんほうがええぞ。」
「なんでも北の山には恐ろしい怪物が住む塔があるそうじゃからな。」


教会を出て北へ進むとデモンズタワーがあり中へ入った。
デモンズタワーを登っていくと途中で大臣が倒れていた。
「私が間違っていた。」
「やはり怪物などにチカラを借りるのではなかったわい。」
「このままではグランバニアの国が。」
「許してくれ、主人公王・・・ぐふ!」
大臣は絶命した。


塔の10階ではオークが待ち構えていた。
「ほほう。ここまで来るとは大した奴だな。」
「しかしこれ以上はこの俺様を倒さぬと進めぬぞ。」
「残念だったな。」


主人公は襲いかかってくるオークを倒した。
さらに塔を登っていく。
最上階にはキメーラ待ち構えている。
「ケケケ、うまそうなヤツがやって来たわい。」
「さっきの女もうまそうだったが、あの女はジャミ様に取られてしまったからな。」
「かわりにお前を食ってやろう!ケケケ!」


主人公は襲いかかってくるキメーラを倒した。
「おめえ、強いじゃねえか。」
「けどジャミ様にはかなわねえぜ。ケケケ。」


塔の最上階の奥の部屋へ行くとビアンカが捕らえられていた。
「主人公!やっぱり来てくれたのね!」
「でも来ないほうが良かったかも。」
「大臣を利用して私をさらったのは主人公をおびき出すため。」
「そしてあなたを亡き者にした後、自分が王になりすまして・・」
「あ!」


ビアンカはジャミの稲妻をまともに受けて意識を失ってしまった。
ジャミが言う。
「さて、無駄話はもういいだろう。」
「国王たる者、身内のことよりまず国のことを考えねばならぬはず。」
「なのにお前はここに来てしまった。」
「それだけで十分に死に値するぞ。わっはっは。」
「さあ、二人仲良く死ぬがよい!」


ジャミが襲いかかってくる。
主人公の攻撃が全く効かない。
「わっはっは、オレは不死身だ。」
「誰もこの俺様を傷つけることは出来まい!」
「主人公、死ね!」
その時、ビアンカが目を覚ました。
「やめてー!」
「やめなさい、ジャミ!」
ビアンカの身体が不思議な光に包まれている。
その光がジャミの身体を包み込んだ。
「こ、この光は・・」
光がジャミのバリアを消し去ってゆく。


「さあ、主人公、今よ!」


主人公はジャミを倒した。
「こ、こんなはずは・・・」
「さっきの光は・・・」
「まさかその女!伝説の勇者の血を・・・」
「ゲマ様!ゲマ様!・・・ぐふ!」
ジャミの身体が何処かへ転送された。
そして主人公の目の前にゲマが現れた。
「ほっほっほ。まさかあなたが勇者の子孫だったとは。」


ビアンカが困惑している。
「私が、勇者の子孫?」


ゲマが言う。
「ミルドラース様の予言では勇者の子孫は高貴な身分にあるとのことでした。」
「その予言に従い、かねてよりめぼしい子供をさらっていたのですが。」
「どうやらその子供、伝説の勇者はお前の血筋によりこれから生まれてくるのでしょう。」
「しかしそれだけはさせるわけにはいきません。」
ゲマは主人公とビアンカに石化の呪いをかけた。
主人公とビアンカは石にされてしまった。
「ほっほっほ。一息に殺してしまっては面白くないでしょう?」
「その身体で世界の終わりをゆっくり眺めなさい。ほーっほっほ。」


ゲマは去っていった。


主人公とビアンカは石化して動けない。
しばらくすると盗賊がやって来て、塔から二人の石像を運び出していった。


グランバニアではオジロンが主人公の行方を心配している。
「ええい、主人公王の行方はまだわからんのか!」
「それにしても大臣までいなくなるとは!」
「まったくもって、何がどうなっているのか。」
「主人公王も王妃もご無事でおられると良いが・・・」


主人公の石像はオークションにかけられ、売られていった。
お金持ちの家の庭に主人公の石像が飾られている。
ビアンカの石像は盗賊がそのまま持ち帰った。
かくして主人公とビアンカは離れ離れになってしまう。


さらに年月が流れた。
主人公の石像があるお金持ちの庭にサンチョと2人の子供がやって来くる。
主人公の娘はストロスの杖を天にかざした。
不思議な光が石像を包む。
なんと石像にされていた主人公の身体が元に戻った。
そしてストロスの杖は音もなく崩れ去った。
サンチョが言う。
「やはり主人公王でございましたね。探しましたぞ!」
「分かりますか?主人公様。サンチョめでございます!」


主人公は正気を取り戻した。
「おお、気がつかれましたか。」
「さあ、坊っちゃんたち、お父上ですぞ。」


主人公の息子が言う。
「わー、あなたが僕のお父さんですね!」
「僕、お父さんのこといっぱい、いっぱい探したんだよ。」


主人公の娘が言う。
「はじめまして、お父さん。」
「この名前、お父さんがつけてくれたんですよね。」
「お父さんのことはサンチョ叔父さんからいつも聞いてました。」
「そしてお母さんのことも。」


息子が言う。
「それから世界が大変だってこともね!」
「ねえ、お父さん!僕達と一緒に、今度はお母さんを助けに行こうよ!」
「それから悪いやつをやっつけて、僕達が世界を救うんだよね!」
「お父さん、聞いて!」
「お父さんが残して行った天空の剣、僕、装備できたんだよ!」


サンチョが言う。
「まあまあ、坊っちゃん達。」
「そんなにいっぺんにいろんな事を言われても。」
「ここはひとまずグランバニアのお城に戻ることにしましょう。」


娘がルーラを唱え、主人公達はグランバニアに戻った。
主人公王が戻ったという知らせはその日のうちに国中に知れ渡った。
人々はあるいは抱き合い、あるいは涙を流して王の帰りを喜びあった。
主人公王、バンザイ!
グランバニア国あげての祭りがその夜遅くまで開かれ、そして夜が明けた。


主人公は寝室で目が覚めた。
「おはようございます。昨夜は本当によくお休みでございましたね。」
「サンチョ殿も王子様たちも本当にお喜びで。」
「そうそう、これはサンチョ殿から主人公王にと。」
「かつてパパス王がマーサ様とご結婚された時、お城の名工が記念に作ったペンダントです。」
「パパス王はそのロケットペンダントにマーサ様の絵を入れるおつもりだったようなのですが。」
「マーサ様がさらわれてしまい、画家に絵を描かせることが出来なかったのです。」
「ですからこのロケットペンダントは空っぽのまま。」
「サンチョ殿は主人公様が王になられた時、これをお渡しするか悩んだそうですわ。」
「主人公様がご覧になれば、きっとすぐにでもマーサ様を探しに行ってしまうだろうと。」
「サンチョ殿は主人公王をパパス王のような危険な目にあわせたくなかったんですね。」
「どうか主人公王、無理だけはなさらずに。」
「さあこのパパス王の思い出のロケットペンダントをお受け取りくださいな。」


主人公は思い出のロケットを受け取った。


寝室から出ると子供たちが待っていた。
「お父さん!お母さんを探しにゆくんでしょ!」
「それで世界を滅ぼす悪い奴をやっつけにゆくんだよね!」
「ねえ、僕達も連れて行ってよ。」


娘が言う。
「私、サンチョのおじさんから聞いたの。」
「お父さんも私たちくらいの頃、パパスおじいちゃんに連れられて旅をしたって。」
「だから私たちもお父さんについて行くって決めちゃったんだ!」
「私たちきっとお父さんの力になるからね。」


子供たちが仲間に加わった。


サンチョと話をする。
「主人公坊っちゃん!じゃなかった、主人公王。」
「主人公王が使っていた船はオジロン殿が兵士に命じて近くへ移動して下さいました。」
「それから酒場にいるルイーダさんに頼めば城の者を連れて出られるでしょう。」
「たまにはこの私も旅のお供をさせてくださいね。」
「年老いたといえどもこのサンチョ、まだまだ若い者には負けませんぞ!」


主人公は船で世界を探索し、東の大陸にある海の神殿にたどり着いた。
海の神殿を抜けるとエルヘブンの町があった。
「ここはエルヘブン。忘れられた民族の住む村でございます。」
「エルヘブンの民は神に選ばれし民族。」
「かつては魔界に通じる大きな能力を持っていたと言われています。」
「しかしその能力も今では長老たちがわずかに有するのみ。」
「ただかつてこの村にいたマーサ様は偉大な能力の持ち主だったとか。」


主人公は町に落ちている宝箱から、魔法の鍵と魔法の絨毯を手に入れた。


主人公は長老に会いに行った。
「よくぞ来ました。大いなるマーサの子、主人公とその仲間たちよ。」
「そなたの来ることは分かっていました。」
「かつてはマーサを連れ出したパパス殿をとても恨みに思ったものです。」
「しかし2人の子、主人公にはなんの罪もありませんものね。」
「今こそすべてを教えましょう。」
「太古の昔、神はこの世界を3つに分けたのです。」
「神自身が住む天空界、人間たちが住むこの世界、魔物らを封じた暗黒世界。」
「そしてその3つの世界が互いに交わることのないよう、門番をもうけました。」
「その門番を命じられたのが我らエルヘブンの民なのです。」
「我々エルヘブンの民は門を閉めることも、そして開くことも出来たと言われています。」
「しかし時が経つにつれ、その能力は次第に失われていったのです。」
「今ではこの北の水路に浮かぶ海の神殿の門も我々には開くことが出来ません。」
「主人公の母上マーサ様は我が民の太古の能力を特に強く宿しておられました。」
「魔物らがマーサ様をさらったのは暗黒世界の門を開かせるためでしょう。」
「私は感じることが出来ます。」
「開かれた門は年ごとにその開け口を大きくしています。」
「このままではやがて巨大な魔界の王ですらこちらにやって来るでしょう。」
「そうなる前にマーサ様を助け出し、開かれた門を再び封印するのです。」
「大いなるマーサの子、主人公。あなたにはそのチカラがあるはずです。」


かつてマーサの部屋だった場所へ行く。
「ここはマーサ様のお部屋。」
「マーサ様はいつもおっしゃっていました。」
「心に光を灯していれば決して闇にのまれることはないと。」
「あなた方のお役に立つかわかりませんが、この本をお持ち下さい。」


主人公は美しい刺繍が施された天の詩篇集を受け取った。


「エルヘブンの民が子供の頃から読んでいる神の言葉の書ですわ。」
「どうかご加護がありますように。」


本棚に「我が師の意志」と書かれた本がある。
「我が師は賢者の中の賢者にして王者の称号を持つ唯一の存在。」
「この世に生まれ落ちた現人神なり。」
「師はあまたの教えを伝えきれぬまま災いのチカラを浴び、無念の死を遂げた。」
「だが我が師の意志は絶えず。」
「暗き穴の底にて真の勇者を今も待ち続けている。」


テルパドール城の女王アイシスに会いに行く。
「ようこそいらっしゃいました。私がこの国の女王アイシスです。」
「あら?あなたは前にもいらしたことがありましたね。」
「主人公さんでしたね。」
「あれからあなたのことはずっと気になっていたのですよ。」
「実は先日、天よりお告げがあったのです。」
「伝説の勇者が現れる日が近いと。」
「ところでそちらの男の子はあなたの息子さんですか?」
「そうですか。お子さんがいらっしゃるとは、時が経つのは早いものですね。」
「私、その子から何かを感じます。とても強く。」
「その子を連れて私についてきて下さい。」


アイシスに連れられ勇者の墓に来た。
息子は墓に祀られている天空の兜をかぶってみた。
天空の兜は大きすぎてブカブカだった。
しかし天空の兜はだんだんと小さくなっていく。
なんと天空の兜は息子の頭にピッタリのサイズになった。
「ああ、なんという事でしょう。」
「とうとう伝説の勇者が私たちの前に現れたんですね。」
「主人公の息子様、世界を覆う闇を必ずぬぐいさって下さい。」
「さあ、もう戻ることにいたしましょう。」
「民にもこのことを早く知らせなくてはなりません。」


主人公はヘンリーに会いに行った。
ヘンリーにはコリンズという名の息子がいた。
「よおー!主人公!待ってたんだよ!」
「お前がグランバニアに無事戻ったって聞いて本当に嬉しかったんだぜ。」
「主人公、大変だったなあ。」
「まったく、お前は苦労ばっかりするやつだよ。」
「でもまあ、こうしてまた会えて嬉しいぜ。」
「あ、そうそう。オレ、子供が出来たんだよ。」
「息子のコリンズだ。」
「ところで主人公にも子供がいるんだろう?」
「ん?おお、その子か。へえー、やっぱり昔のお前に似てるなあ。」
「あ、そうだ!子供は子供同士、コリンズに城の中を案内させよう。」
「コリンズ、城の中を色々見せてあげなさい。」
子供たちは城の探索に出かけた。
「やれやれ。うるさいのがいなくなってホッとしたよ。」


子供たちを追いかけると、息子たちが騒いでいた。
「お父さん!コリンズ君がいなくなっちゃった。」
「子分の印を取ってこいって言うから宝箱を開けたらそのうちにどこかに行っちゃって。」
「ねえ、お父さんも一緒に探してみて!」


主人公が部屋の隠し階段から下へおりるとコリンズがいた。
「なんだ、もう階段を見つけてしまったのか。」
「ふん、つまらない奴だな。」
「しかし子分の印は見つからなかっただろう。子分にはしてやれないな。」
「ん?」
そこへ大臣がやって来て叱られたコリンズはそのままどこかへ連れてかれてしまった。


世界の中央の島に天空の塔があった。
魔法の絨毯に乗ると天空の塔へ行くことが出来た。
塔の中には老人がいた。
「なんと、この荒れた塔をここまで登って来るものがおったとは。」
「かつてはこの塔から天空の城に行けたものだが今は崩れ、この有様。」
「天空の城も今では湖の底じゃ。」
「もしそれでも行きたいと言うならそこのマグマの杖を持ってゆくが良い。」
「その杖を使えば洞窟を塞ぐ岩をも溶かすことが出来ようぞ!」


主人公はマグマの杖を手に入れた。


洞窟の前でマグマの杖を使うと、岩が溶け、洞窟の中に入れるようになった。
洞窟の中に入ると、途中にプサンという男性が倒れていたので助けてあげた。
「うう、いたたたた。」
「どなたかは知りませんがありがとうございました。」
「うっかりトロッコに乗ってしまいかれこれ20年以上は迷っていたでしょうか。」
「いやー、参った参った。」
「あ、申し遅れました。私はプサン。」
「信じられないでしょうが、かつて天空の民だった者です。」
「お見受けしたところ、あなた方も天空の城に向かっていますね。」
「よろしい!私もお供しましょう。」
「人数が多い方が心強いですからね。わっはっは。」


天空人プサンが仲間に加わった。
「ではまいりましょうか。」


さらに洞窟を進んで行くと、湖の底にある天空城につながっていた。
プサンが言う。
「天空城も水浸しか。あとでよーく干さなくては。カビだらけは嫌ですからね。」
「いやー、ひどいもんですね。湖に沈んだだけあって城中水浸しみたいですよ。」
「でもこの城がなぜ天空から落ちてしまったのでしょうか。」


玉座の間にも誰もいない。
「やはりここにも誰もいないようですね。」
「あ、そうそう。確か玉座の後ろに秘密の階段があったはずですが。」


玉座の後ろを調べると階段を発見した。
階段を降りて地下へ進んでいく。
燭台の前でプサンが立ち止まった。
「やや!これは一体。」
「ここにあったはずのゴールドオーブがなくなっているではありませんか!」
燭台の近くに大きな穴があいている。
「む、この穴は!」
「確か大昔、邪悪な者が誕生する時にあけた穴。」
「そうか、ゴールドオーブはこの穴から。」
「そして残りのオーブでは支えきれずに、やがてこの城も。」
「これでこの城が天より落ちてしまった理由が分かりました。」
「しかしゴールドオーブは一体どこにいったのでしょうか。」
「幸いこの台にはまだオーブのオーラがかすかに残っているようです。」
「そのオーラを追ってゴールドオーブの行方を瞑想してみましょう。」
プサンは目を閉じて気を集めはじめた。
「なんということでしょう。」
「オーブはすでに壊されていたようです。」
「もはやこの城は2度と天空には・・・」
「いや、ちょっと待ってください。」
「確か伝説では2つのオーブは妖精たちの祖先が作ったと言われています。」
「妖精の女王に頼めばまた作ってくれるかもしれませんね。」
「世界の何処かに妖精の村に通じる森があると聞いたことがあります。」
「私はここで待っています。頼みましたよ、主人公。」


サラボナの町に行き、ルドマンと話をする。
「なんと、主人公か!いつ戻ったのだ!」
「い、いや。つもる話は後にしよう。」
「今は私の頼みだけ聞いてもらえないか?」
「町の北にある山奥の村の西の小島、いいかね?」
「町の北にある山奥の村の西の小島に小さな祠がある。」
「その中に古びた壺が一つ置いてあるはず。」
「その壺の色を見て来て欲しいのだ。」
「おかしな頼みと思うだろうが頼んだぞ。」
「北西の小島の祠の壺の色がもし赤かったら、急いで戻るのだ。」
「間違いであってくれればよいのだが。」


ルドマンの別荘に行くと、フローラとアンディという男性がいた。
アンディが言う。
「ま、まさかもしかして。」
「やっぱり主人公だ。いやー、お懐かしい。」
「あれからいつも2人であなた達の話をしていたんですよ。」
「あ、そうだ。紹介します。僕の妻、フローラです!」


フローラが言う。
「主人公さん、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「私たちが結婚出来たのもみな、主人公さんのおかげ。」
「今はアンディと2人、とても幸せに暮らしておりますわ。」
「でもホントいうとたった一つ、心配なことが。」


アンディが話に割って入る。
「そうなんです!フローラの父、ルドマンさんの様子が変なんです。」
「落ち着きがなくて時々震えているような。」


フローラが言う。
「お願いです。父もあなた達になら心を打ち明けるかもしれません。」
「よろしくお願いします。」


北西の小島の祠に行き、壺の色を見る。
壺は不気味に赤く光っていた。


ルドマンに報告する。
「主人公ご苦労だった。そうか、やはり赤色か。」
「その顔を見れば占い師じゃない私でも壺の色は当てられるさ。」
「もう時間がないようだ。」
「いいかね、主人公。」
「壺の中の悪魔がもうすぐ蘇るのだ。」
「150年前、私のご先祖様が奴を壺に封じ込めたんだが。」
「その効き目がそろそろ終わるらしい。」
「恐らくヤツは憎い血を引くこの私を狙ってくる。」
「もちろんその後、サラボナも滅ぼすだろう。」
「私は戦いの支度をしてくる。」
「主人公、しばらくの間、壺を見張っていてくれ。頼んだぞ!」


しばらく高台から見張っていると、壺から炎が吹き出し、巨大な怪物ブオーンが復活した。
ブオーンが地響きをたてながらこちらへ向かって歩いてくる。
「ブウウーイ。まったくよく寝たわい。」
「さて、ルドルフはどこだ?隠すとためにならんぞ。」
「まあよいわ。体慣らしに貴様らから血祭りにあげてやるわ!」


主人公は襲いかかってくるブオーンを倒した。
ブオーンは最後の鍵を残していった。
主人公は最後の鍵を手に入れた。


ルドマンに報告しに行く。
「わっはっは、やあ愉快、愉快。」
「私が支度している間に倒してしまうとはな。」
「さすがは主人公!」
「ますます主人公のことを気に入ってしまったわい!」
「これから先も親子でチカラを合わせ頑張るのだぞ、主人公よ!」


近くに来たので山奥の村のダンカンに挨拶をしに行く。
「ん?おお、主人公じゃないか!」
「何年も顔を見せずに一体どうしてたんだね?」
「な、なんだって?石にされて?そんな危ない目に合っとったのか!」
「うーむ、なんてこった。」
「ああ、しかしビアンカのことは言わんでもいい。」
「必ずや主人公が助けてくれると言うのだろう?わしは信じとるよ。」
「ところでその子供は、もしや?」
「どひゃー!やっぱり主人公とビアンカの子か!」
「うんうん。2人の小さい頃にそっくりだよ。」
「それにどことなくわしにも似とるぞ。」
「ずいぶん危ない目にあっただろうに、ここまで元気に育って。」
「思えば主人公とビアンカが行方知れずになって8年も経ったのだなあ。」
「わしも年をとるわけだよ。わっはっは。」
「こんな爺ちゃんに何が出来るか分からんが、力になれる事があればいつでも言っておくれ。」
「わしはここでみんなの無事を祈っとるよ。もちろん天国にいる母さんもな。」


サラボナから東ヘ行った所に妖精の森があった。
森の奥に進むと焚き火がある。
誰もいないが、息子が変なことを言い出す。
「あれ?お父さん、焚き火の所に誰かいるよ。」
「待って!君は誰なの?」


どこからか声がする。
「え?あなたには私の姿が見えるの?」
「ふ~ん、で、私に何か用かしら?」


息子が答える。
「僕達、妖精の村に行きたいんだけど。」


「わかったわ。悪い人たちじゃなさそうだし、案内してあげる。こっちよ。」


「お父さん、こっちだって。ついて来て。」
息子について行くと妖精の村にたどり着くことが出来た。


ルナという妖精と話をする。
「私はルナです。妖精の城をお探しですか?」
「妖精の城は普通の人間に見ることは出来ません。」
「しかし妖精のホルンを吹けばあなた方にも見つけることが出来るでしょう。」
「山々に囲まれた深き森。その森の湖の真ん中でホルンをお吹きなさい。」


ポワンと再会する。
「まあ、もしかして主人公!」
「なんて懐かしいんでしょう。」
「あの時は本当にお世話になりましたね。」
「それで今日は私に何か用なのですか?」


主人公は事情を話した。


「そうですか。どうやら約束を果たす時が来たようですね。」
「主人公、このホルンを持って行きなさい。」
「私たち妖精国の女王がきっとチカラになってくれるでしょう。」


主人公は妖精のホルンを受け取った。


「神の城が再び天にのぼり、世界が平和になることを私たちも祈っていますわ。」


ベラと話をする。
「あなたが主人公だってこと、私にはすぐにわかったわ。」
「本当に久しぶりね、主人公。」
「頑張ってね、主人公。」


天空の塔のすぐ北に大きな泉があった。
船に乗って中央へ進むと、ピンク色の花が咲いている。
花の前で妖精のホルンを吹くと妖精の城が姿を現した。


妖精の城で妖精の女王と話をする。
「よくぞ参られた。話はすでにポワンから聞いております。」
「確かに天空の城にあった2つのオーブは私たちの祖先が作ったものです。」
「しかしもはや私たちには同じものを作ることは出来ないのです。」
「これをご覧なさい。」
女王は光るオーブを取り出した。
「実は作ろうとしたのです。」
「しかし形は似ていますが、このオーブには天空の城を浮上させる魔力はありません。」
「でも主人公、あなたなら出来るかもしれません。」
「このオーブを主人公に差し上げましょう。」


主人公は光るオーブを受け取った。


「さあ奥の階段へお急ぎなさい。」
「あとは2階にいる妖精が主人公を案内してくれるでしょう。」


主人公は奥にある階段を登った。
部屋の中央に不思議な絵が飾られている。
絵の横に立っている妖精と話をする。
「この絵は心を映し出す不思議な絵。」
「どうか主人公様ご自身が、女王様から貰ったオーブを持っていらっしゃいますように。」


主人公は光るオーブを持って不思議な絵の前に立ち、絵に向かって心を開いた。
絵が輝き出し、主人公は絵の中に吸い込まれていった。
気がつくとそこは、過去のサンタローズだった。
教会の前にいる子供の頃の主人公と話をする。
「え?僕の持ってる綺麗な宝玉を見せてくれないかって?」
「うん、いいよ。お兄さん悪い人じゃないみたいだし。」
「でもちょっとだけだよ。」
子供の主人公は主人公にゴールドオーブを手渡した。
主人公はゴールドオーブと光るオーブをすりかえた。
そして主人公は子供の主人公に光るオーブを手渡した。
「ね、すごく綺麗な宝玉でしょ。」
「僕、どんなに辛いことがあっても負けないよ!」
「ボロンゴ、行こ!」
子供の主人公は去っていった。
サンタローズの町から外へ出ると、妖精の城に戻ることが出来た。
妖精の女王に報告する。
「私たち妖精には時の流れを変える力はありません。」
「でもあの絵に受け入れられた主人公ならばきっとそれが出来るでしょう。」
「さあお行きなさい。ゴールドオーブをあるべき場所へ戻す時が来たのです。」


天空の城で待つプサンにゴールドオーブを届ける。
「おお、オーブを持ってきてくれたのですね!」
主人公はプサンにゴールドオーブを手渡した。
「このオーブを台の上に戻して・・・」
「さあこれでいいはずです。私について来てください。」
城の中央広間にやって来た。
「いよいよこの城が再び天空にのぼる時がやって来ました。」
「すべては主人公たち、皆さんのおかげですね。」
「さあ見ていて下さい。」


ゴールドオーブとシルバーオーブが共鳴を始める。
オーブの光と共に、湖の底に沈んでいた天空城が再び空に浮上した。
が、途中で浮上が止まってしまった。
「ふむ、思ったほど高く上がらなかったみたいですね。」
「まあいいでしょう。あとはあなた達にお任せします。」
「水も引いたみたいだし、私は城の様子を見てくることにしましょう。」
「ではまた後で。」


天空城の中を探索する。
無事だった天空人もいるようだ。
「世界がまだ平和だった時代、下界を見てマスタードラゴンはこうおっしゃいました。」
「人間もなかなか良いものだな、と。」
「そしてお姿をお隠しになってしまったのでございます。」
「ああ、その後数百年の間にこの城が落ちてしまうなど誰が思ったでしょうか。」
「天空にこの城がある限り、平和は続いたはずでしたのに。」


小部屋に老人がいた。
「なんと、この城が浮上したと!それはめでたい。」
「あとは竜の神様マスタードラゴンの復活を待つばかりじゃわい。」
「マスタードラゴンはテルパドールの西の島、ボブルの塔にその能力を封印したそうじゃ。」
「そこのタンスの中身を持ってゆきなされ。」
「役に立つかもしれんぞ。」
主人公はタンスを調べ、中にはいっていた「フックつきロープ」を手に入れた。


玉座の間でプサンと話をする。
「城の中には氷に閉じ込められた人々が何人か生きていたようですね。」
「時間を止め眠っていたとはいえ、とてつもない生命力!」
「私も懐かしい人に会えて嬉しい限りです。」


主人公は天空城の制御室で、自由に城を移動させることが出来るようになった。
南西にあるボブルの塔の上空に天空城を移動させた。
天空城からボブルの塔へ飛び移る。
そしてフック付きロープを使ってボブルの塔の中へ入った。
竜の像の前で倒れている男性がいた。
「はあはあ・・2匹のとてつもない魔物が竜の目を・・・」
「その2匹はまだこの塔のどこかに潜んでいるはず。」
「見つからないうちに早くお逃げ下さい。・・ぐふ!」
そう言うと男性は息絶えてしまった。


塔を登っていくと、途中でゴンズと出会った。
「なんだ、お前は?」
「そうか、ゲマ様が言ってた主人公とはお前たちのことだな!」
「ゲマ様の手を煩わすこともあるまい。ここで死ね!」


主人公は襲いかかってきたゴンズを倒した。
ゴンズがいた場所に竜の左目が落ちていた。
主人公は竜の左目を手に入れた。


更に塔を登っていくと、ゲマが待ち構えていた。
「ほっほっほ。ここで待っていれば来ると思っていました。」
「私のことを覚えていますか?」
「まあそんな事はどちらでもいいでしょう。」
「ともかく今ここでお前たちのチカラを確かめさせてもらいますよ。」


ゲマが襲いかかってきた。
主人公はゲマを倒した。
「そうですか、ここまでチカラをつけているわけですね。」
「おや?何を驚いているのです。この程度で私が本当に滅びるとでも?」
「ほっほっほ。こんな所で力尽きるまで戦うほど馬鹿ではありません。」
「どちらにせよ、あの時・・パパスを灰にした時に主人公を殺さなかったのは私のミスでした。」
「この私が戦っても息の根を止めることが出来ぬほどチカラをつけるとは実に感心です。」
「どうやら取り急ぎミルドラース様にご報告しなくてはいけません。」
「私も少し休ませてもらいましょう。ほっほっほっ・・・」


ゲマは姿を消した。
ゲマがいた場所に竜の右目が落ちていた。
主人公は竜の右目を手に入れた。


中央にある竜の像に「竜の右目」と「竜の左目」をはめる。
すると竜の像の口が開き、中に入れるようになった。
奥へ進んでいくとオーブが祀られていた。
青く光るオーブは力強いオーラを放っている。
主人公はドラゴンオーブを手に入れた。


主人公は天空城に戻り、玉座の間にいるプサンに報告した。
「待っていました、主人公。ドラゴンオーブを持って来てくれたのですね。」
「やはりあなた方は私の思った通り、知恵と勇気を兼ね備えた人達です。」
「さあ、そのオーブを私に渡して下さい。」


主人公はプサンにドラゴンオーブを手渡した。
「ありがとうございます。何やら全身にチカラがみなぎってくるようです。」
プサンはドラゴンオーブを抱き、瞑想を始めた。
プサンの身体が青白く輝き出し、巨大な銀色の竜に姿を変えた。
玉座の間にいた天空人が驚く。
「マスタードラゴン様!」


なんと天空人プサンはマスタードラゴンだった。
「我が名はマスタードラゴン。世界のすべてを統治する者なり。」
「よくぞ来たな。伝説の勇者の血を引きし一族たちよ。」
「私が人として暮らす間に再び世界の平和が破られてしまったらしい。」
「魔界の門が大きく開かれ、魔界の王がこちらの世界に来ようとしているのだ。」
「しかし、そなたたちならそれを食い止められるやも知れん。」
「もちろん私もチカラをかそう。」


主人公は天空のベルを受け取った。


「私を呼びたい時はそのベルを鳴らすがいい。」


天空のベルでマスタードラゴンを呼び、背に乗って世界の中央にある大神殿向かった。
この大神殿は奴隷時代に主人公が働かされていた建物だ。
大神殿に入ると1階に主人公の母親マーサがいた。
側にはビアンカの石像もある。
「我が名はマーサ。大教祖イブール様に代わりこの神殿を治めている者です。」
「主人公ですね。すでに気づいているでしょうが、私はあなたの母親です。」
「主人公、ずいぶんたくましく成長しましたね。」
「母はどんなにあなたに会いたかったことでしょうか。」
「思えばあなたの父パパスは本当につまらない男でした。」
「残念ですがあなたは本当に父に似ましたね。」
「くっくっく・・・」


魔物が正体を現した。
「わっはっは、お前の母などすでにこの世界にはおらぬわ!」
「俺様はイブール様にお使えする神官ラマダ!」
「お前たちの魂を抜き取ってくれるわ!」


襲いかかってくる神官ラマダを倒す。
「この俺様が敗れるとは。」
「しかしたとえお前たちでもイブール様にはかなうまい。」
神官ラマダは消滅した。


ビアンカの石像を残したまま、神殿の奥へ進んでいく。
途中、宝箱に天空の鎧が入っていた。
主人公は天空の鎧を手に入れた。


最奥にある司祭の間でイブールが待ち構えていた。
「ほほう。ここまでやって来たとは。」
「その様子ではどうやらわしの1番の片腕ラマダを倒してくれたようだな。」
「わしの苦労の甲斐もなく伝説の勇者などというたわけ者も生まれたらしい。」
「ここまでは神の筋書き通りというわけか。」
「しかしそれもこれもここでおしまいじゃ。」
「これより先の歴史はこのわしが作ってやろう。」
「さあ来るが良い。伝説の勇者とその一族の者たちよ!」


主人公はイブールを倒した。
「こ、これが。こうなることが運命だったというのか。」
「すべては我らが神、大魔王ミルドラース様の予言通り!」
「主人公よ。お前の母は暗黒の魔界、ミルドラース様の元にいる。」
「母を助けたくば魔界にゆくがよい。」
「しかしそこでお前とその一族は滅びることになるのだ。」
「今このわしが魔界への道を通じさせてやろう。」
「大魔王ミルドラースよ!このわしに最後のチカラを与えたまえ!」


しかし何も起こらなかった。
「そんな馬鹿な・・・」


そこへゲマが現れた。
「ほっほっほ。いつまで大教祖のつもりでいるのですか?」
「あなたにはただ形だけの教祖として人間たちを集めるお仕事をしてもらっただけですよ。」
「しかしその役目ももうおしまいでしょう。」


ゲマがメラゾーマを放つ。
巨大な炎の塊がイブールを直撃した。
「ぎょえーっ!」


イブールの身体は跡形もなく消滅してしまった。


「ふん、役立たずは最後まで役立たずですね。」
「主人公とその仲間たちよ。今は好きにするがいいでしょう。」
「その方が後でいっそう悲しみを味わうことが出来ますからね。」
「ほっほっほっ。」


ゲマは何処かへ姿を消した。


ゲマがいた辺りに命のリングが落ちていた。
命のリングにはかすかに主人公の母の温もりがある。
命のリングから不思議な声が聞こえてきた。
「主人公、主人公。」
「私の名はマーサ。主人公、私の声が聞こえますか?」
「ああ、私の、この母の声が聞こえるのですね!」
「主人公。大きくなったお前の姿をこの母はどんなに見たいことでしょう。」
「しかしそれは願ってはいけないこと。」
「主人公、魔界に来てはなりません。」
「たとえ伝説の勇者でも魔界にいる大魔王にはとても敵わないでしょう。」
「主人公、お前にはすでに可愛い奥さんと子供たちがいると聞きました。」
「この母のことなど忘れて家族仲良く暮らすのです。」
「母はこの命にかえてもミルドラースをそちらの世界に行かせません。」
「さあもうお行きなさい。すぐそこに可愛い人が待っているはず。」
「さようなら、主人公。」


大神殿入口にあったビアンカの石像を調べる。
なんと石像のまわりを優しい光が包んでいる。
次の瞬間、ビアンカの石化の呪いが解けた。
「ここはどこかしら?」
「私ったら今まで何を?」
「あら!あなた達は!」
10年の年月を経て、今まさにビアンカが甦った。


主人公はビアンカを連れてグランバニアの城に帰り、今までの経緯を話した。
「そう、私ったら10年も石にされてたのね。」
「主人公、助けてくれてどうもありがとう。」
「それから私の子供たち。」
「今までほっておいて本当にごめんね。」


娘と息子がビアンカに抱きつく。
「お母さーん!」


そこへ兵士がやって来た。
「主人公王、恐れ入りますがオジロン様がお呼びです。」


主人公はオジロンの元へ向かった。
「おお、主人公王。」
「親子水入らずの所をお呼びだてして本当に申し訳ないのじゃが。」
「主人公王にどうしても聞いておきたいことがあってな。」
「ずばり申そう!」
「主人公王は暗黒の魔界にゆかれるおつもりか?」
「行ってはなりませぬぞ!」
「命のリングからのマーサ様の言葉、このわしにも人づてに聞き申した。」
「どうかマーサ様を信じてお考えを改めますように。」


主人公はエルヘブンに初めて行く時に通った海の神殿に向かった。
神殿の中を北に進むと像の部屋に着く。
以前は最後の鍵がなくて入れなかった部屋だ。
3つの像にそれぞれ「水のリング」「炎のリング」「命のリング」をはめる。
すると主人公の目の前に大きな闇の渦が現れた。
魔界への道が開かれたのだ。
闇の渦の中に飛び込むと暗黒世界の祠へ転送された。
暗黒世界の祠を出て魔界を東に進んで行くとジャハンナの町があった。
ジャハンナの町では魔物が人間の姿になり暮らしていた。
「ここはジャハンナ。暗黒の国で唯一つの町でございます。」


他の町人にも話を聞く。
「お若いの。ここにこのような町があって驚いたであろう。」
「この町を取り囲んでいる水はマーサ様が表の国から持ってきた聖なる水。」
「マーサ様はこの町の救い主なのだ。」


兵士に話を聞く。
「大魔王様はこの町の北、エビルマウンテンの頂きに住んでおられる。」
「あのお方は偉大だ!」
「たとえ伝説の勇者といえども、あの御方の足元にも及ばないであろう。」
「私は人となった今でも大魔王ミルドラース様だけは尊敬しているのだ。」


酒場にやって来た。
「一体マーサ様はいつまで大魔王を抑えていられるだろうか。」
「マーサ様の命の灯火が次第に小さくなってゆくのが私にはわかります。」
「ああ、誰か早くなんとかしなければ!」


水車小屋に魔物がいた。
人間から魔物に戻ってしまったようだ。
「かつて神になりたがった人間がいた。」
「しかしその者は心の邪悪さゆえ、魔物になってしまったのだ。」
「その邪悪な心を振り払うため、エルヘブンの民が立ち向かったがあまりに心の闇は深く、もはや人間に戻すことは出来なかったという。」


ジャハンナを出て北に進み、魔王の城エビルマウンテンへ向かった。
エビルマウンテンを登って行くと、途中、マーサが祭壇で祈りを捧げていた。
マーサが主人公の姿に気がつく。
「ああ、主人公。主人公ですね。」
「母はどんなにかあなたに会いたかったことでしょう。」
「私がさらわれたあの日以来、あなたのことを考えぬ日はありませんでした。」
「主人公、なんとたくましく成長したことでしょう。」
「今こうしてあなたに会っていることがまるで夢のようです。」
「もうこの母は何も思い残すことはありません。」
「主人公。大魔王ミルドラースの魔力はあまりに強力です。」
「せめてこの私が命にかえてもその魔力を封じてみせましょう。」


マーサは祈りはじめた。
「全知全能の神よ、我が願いを・・・」
そこまで言った時、突然ゲマが現れマーサにメラの呪文を放った。
マーサは倒れ込み気を失ってしまった。
「ほっほっほ。いけませんね。」
「あなたの役目は大魔王様のために扉を開くこと。」
「でもまあ良いでしょう。親が我が子を想う気持ちというのはいつ見ても良いものですからね。」
「さて、ついにここまで来てしまいましたね。主人公とその仲間たちよ。」
「しかしすべてはこの地で夢と消えるのです。」
「もはやミルドラース様にお前の母の魔力などいりません。」
「今ここで私がお前たち親子を永遠の闇へお送りしましょう。」


父の仇、憎きゲマが襲いかかってきた。
主人公はゲマを倒し、パパスの仇を討った。
「ぐはあ!熱い!なんですかこの光は!」
ゲマに天から光が降り注いでいる。
「この私がこんな光に焼かれるなどと、そんなことがあっては・・」
「げぐあー!」
ゲマは消滅した。


マーサが気を取り戻した。
「主人公、はあはあ・・」
「本当にあなたは驚くほど成長しましたね。」
「今まで母はあなたに何もしてあげられなかったというのに。」
「はあはあ・・でもせめて最期だけはあなたの助けになりましょう。」
「さあ、下がりなさい。」


マーサが祈りを捧げる。
「全知全能の神よ!我が願いを聞きたまえ。」
「我は偉大なる神の子にしてエルヘブンの民なり。」
「神よ!この命にかえて邪悪なる魔界の王ミルドラースの・・ミルドラースの魔力を・・」
マーサに雷が落ちた。
「はあはあ・・・こんなはずは・・」
「それほどまでにミルドラースの魔力が・・・はあはあ・・・」
「神よ、私の可愛い主人公のため、今一度私にチカラを・・・」


どこからともなく不思議な声が聞こえてきた。
「マーサ、マーサ。もうよい。おまえは十分によくやった。」


目の前にパパスの幻影が現れた。
「あ、あなた!」


パパスの幻影が言う。
「どうやら私たちの子は私たちを超えたようだ。」
「子供たちの未来は子供たちに託そうではないか。」
「さあマーサ、こっちへおいで。」


マーサが答える。
「はい、あなた。」
マーサの魂が身体から離れる。


「主人公よ。私たちはいつでもお前たちを見守っている。」
「頑張るのだぞ、主人公。私たちの息子よ。」
パパスとマーサは2人仲良く天国へ旅立っていった。


エビルマウンテンを更に登り頂上に着く。
そこにはミルドラースが待ち構えていた。
「ついにここまで来たか。伝説の勇者とその一族の者たちよ。」
「私が誰であるか、そなたたちにはすでに分かっておろう。」
「魔界の王にして王の中の王、ミルドラースとは私のことだ。」
「気の遠くなるような長い年月を経て、私の存在はすでに神をも超えた
。」
「もはや世界は私の手の中にある。私のしもべ達があれこれと働いていたようだが、あのようなことはそもそも必要のないくだらない努力に過ぎなかったのだ。」
「何故なら私は運命に選ばれた者。」
「勇者も神をも超える存在だったのだからな。」
「さあ来るが良い。私が魔界の王たる所似を見せてやろう。」


ミルドラースが襲いかかってくる。
主人公は攻撃を繰り出しミルドラースを追い詰める。
「流石だな。伝説の勇者とその一族の者たちよ。」
「しかし不幸なことだ。」
「なまじ強いばかりに私の本当の恐ろしさを見ることになるとは。」
「泣くがいい、叫ぶがいい。」
「その苦しむ姿が私への何よりの捧げ物なのだ。」
「勇者などというたわけた血筋を私が今ここで断ち切ってやろう!」


ミルドラースは巨大な姿に変化し襲いかかってきた。
強力な攻撃を放ってくるミルドラースを主人公は倒した。
「我が名はミルドラース。魔界の王にして王の中の王。」
「その私が敗れるとは・・・」
ミルドラースの身体が消滅した。
主人公たちの身体が光りに包まれ、天空城に転送された。
「我が名はマスタードラゴン。」
「世界のすべてを統治する者なり。」
「伝説の勇者とその父主人公、そしてその一族の者たちよ。」
「そなたらの働きで世界に再び平和が訪れた。」
「心から礼を言うぞ。・・と堅苦しい話はなしにしよう。」
「私も長く人間をやったせいかこういう言葉遣いは疲れてしまうのだよ。」
「さて主人公よ。地上では懐かしい人々がそなたらの帰りを待っていることだろう。」
「私がそなたらを送り届けてやろう。」
「久しぶりに人間界も見てみたいしな。」


マスタードラゴンに送ってもらい、主人公たちはグランバニアへ帰ってきた。


どこからともなく不思議な声が聞こえる。


見て下さい、あなた。
子供たちのあの幸せそうな顔を。


ああ、見ているとも。
私たちの子供は私たちが叶えられなかった夢を叶えてくれたようだ。
さあ、こっちへおいで。


はい、あなた。