ゲーム ネタバレストーリー まとめ

ゲームのストーリーをまとめていきます。

キングダムハーツ ユニオンクロス

「昔々、世界中の人々は暖かい光に照らされて平和に暮らしていた。」
「みんな光が大好きだったんだよ。」
「ところがみんなが光を欲しがって、やがて争いが始まった。」
「すると皆の心に闇が生まれたんだ。」
「闇はどんどん広がって沢山の心と光を飲み込んだのさ。」
「世界は闇に覆われて消えてしまったんだ。」
「けれど小さな光の欠片が残っていたのさ。」
「子供達の心の中にね。」
「子供達は光の欠片の力で消えてしまった世界を作り直したんだ。」
「それが私達の世界なんだよ。」


マスター・オブ・マスターはフラスコの中でチリシィという猫に似たドリームイーターを生み出した。
「世界は闇だった。」
「でも生まれ出た世界は光に包まれていてとても眩しかった。」
「僕をこの世界に生み出した主は光の中で微笑んで僕を見ていたんだ。」


予知者マスター・アヴァが率いるユニオン「ウルペウス」に所属する主人公にもチリシィが相棒として常に同行している。
「君は光を求めキーブレード使いとして選ばれた。」
「キーブレードは光の心の力。」
「この世界は闇に覆われつつある。」
「キーブレードで闇を払い、光を集めて世界を守るんだ。」
「闇の魔物はハートレスって言うんだけど、闇の存在であるハートレスは心を求めて世界を闇に染めるんだ。」
「それに対抗できるのがキーブレード。」
「だからそのキーブレードでハートレスから世界を守らなきゃいけないんだ。」
「まあそんな初心者のキーブレード使いの面倒をみるように僕がとあるお方から仰せつかってるんだ。」
「これから君のそばにいることになるチリシィ。今後色々教えるから安心して。」


キーブレードでハートレスを倒し、ルクスを集めているとマスター・アヴァがやって来た。
「キーブレードの力を引き出すことが出来たようだな。」
「弱きハートレスならそれで倒すことが出来よう。」
「しかし強大なハートレスを倒すには同じ志を持ち、同じ導きをたどる仲間と力を合わせなければならない。」
「君には繋がる力が必要だ。」
「我々と同様に闇を払うため、光を求める集団がいくつか存在する。」
「しかしそれらが我々と志を同じくしている訳ではない。」
「すなわち世界の平穏を目的とせず私欲の為に光を集める者もいるということだ。」
「光の守護者を隠れ蓑にする闇の探求者が誰なのか、君自信で見極めなくてはならない。」
マスター・アヴァは去っていった。


主人公はキーブレードを使いハートレスを倒して世界各地をまわる。
「キーブレード使いとして随分サマになってきたね。」
「見た目も立派になってきたよ。」
「だからそろそろ話しておこうと思うんだ。」
「僕を生み出した主が消える前、主は6人の弟子に新しい名前を与え、その内の5人に予知書を与えた。」
「予知者となった5人の弟子は未来が書かれたその予知書を読み、最後のページに書かれた一節に驚愕したらしい。」
「彼の地の大戦によって光は敗北し消滅する。」
「世界は永遠の闇に覆われることとなる。」
「5人の予知者は未来の世界を救うため予知書に秘められた力を使おうと考えた。」
「それが今君たちが使っている力。」
「メダルを媒介として未来の力で闇から光を守り、闇に覆われる未来を変えようとしている。」
「あとは知っての通り、その5人の予知者は目的が同じでも決して同じ志じゃない。」
「だから君自信は見失っちゃ駄目だよ。」


主人公のチリシィとマスター・アヴァが話をしている。
「キーブレード使いの活躍によって多くのルクスを回収してもそれ以上の勢いで闇の勢力は拡大している。」


チリシィが言う。
「やっぱり5つの光の勢力に裏切り者が?」


マスター・アヴァが言う。
「まだそう信じたくない。」


主人公が夜明けの街「デイブレイクタウン」でハートレスを倒しているとエフェメラという青年がやって来た。
「俺はレオパルドスのエフェメラ。」
「君は?」
主人公はウルペウスに所属していることを伝えた。
「そうか。じゃあライバルだな。」
「でも今日はミッションと無関係の単独行動だからあんまり警戒しなくていいよ。」
「うーん、これも何かの縁かな。」
「俺達が回収してるルクスはおとぎ話の世界の光じゃなく、それらの世界は立体映像のような幻で実際にはこの世界の光を回収してるんだ。」
「厳密に言えば今いる世界は全て地続きで無数の世界が存在している。」
「でもその世界を全て巡ってルクスを回収するのは不可能。」
「そこでこの場には存在しない世界を出現させ、実際には遠く離れた場所のルクスを回収しているというのが今の構造なんだ。」
「で、俺はその仕組みを調べようとしてて。」
「それら世界の幻の発生元が各ユニオンの予知者達の持つ予知書じゃないかと思ったんだ。」
「どうやらまだ重要性が分からないみたいだね。」
「まあともかく俺達は実は狭い空間でこの広い世界の光を回収してて、なぜかそれを何の疑問も持たずに奪い合い争ってる。」
「だから俺はその理由を調べてたんだけど、どうやら5つのユニオンは目的が違うみたいなんだ。」
「どうかな。ちょっと一緒に調べてみないか?」
主人公は頷いた。


主人公はエフェメラと一緒にデイブレイクタウンの街を調べ、時計塔の中に入る隠し通路を見つけた。
「ちょっと待って。」
「今日はやめとこう。時間が掛かりすぎた。」
「このまま侵入して探索するのも時間が掛かりそうだ。」
「ユニオンのミッションから長く離れてるとさすがに怪しまれる。」
「これで塔への侵入経路は確保出来たしまた次の機会に待ち合わせて調べないか?」
主人公は頷いた。
「よし、じゃあ俺達は今日からユニオンを越えた友達だ。」
「じゃあ明日の正午、広場で待ち合わせしよう。」


エフェメラと別れて自宅に帰った主人公にチリシィが話しかけてくる。
「そうか、友達が出来たんだね。」
「僕にはいないからそれがそんなにいいものなのか分からないけど。」
主人公はチリシィも友達であることを伝えた。
「え?そうか、友達か。エヘヘ。」


その夜、エフェメラは一人で時計塔の中に入っていった。
「ごめんな、主人公・・」


次の日の正午、主人公は広場に向かったがエフェメラは来なかった。
チリシィが言う。
「きっと何か事情が出来たんだよ。」
「友達が約束を守れない時はよっぽど大変なことがあったんだよ。」
「心配かも知れないけど信じてあげようよ。」
「君が悲しめば僕も悲しいよ。」
「だって僕も友達でしょ?」


主人公は再びルクスを回収する旅に出た。


噴水広場でマスター・アヴァとエフェメラが話をしている。
「あら?今日は何だか弱気ですね。」
「予知者様でも悩んだりする事あるんだ。」
「じゃ、予知書の秘密、教えてくれるんですか?」


マスター・アヴァが言う。
「それは駄目。」
「私が1番話しやすい予知者だからってからかってる?」
「まあいいけど。」
「でも君みたいにユニオンに縛られない仲間って考え方は間違ってないよ。」


エフェメラが言う。
「今日俺、他のユニオンの友達が出来たんです。」
「何か無口で変な奴なんですけどね。」
「明日また会う約束してて。」


マスター・アヴァが言う。
「友達と約束か。」
「じゃあ早く帰って休まないと。」


「はい。じゃあお先に失礼します。」
「よく分かんないけど元気だして下さいね。」
エフェメラは帰っていった。


一人になったマスター・アヴァが呟く。
「もしもの事があったら、君みたいにユニオンに縛られない子達に託そう。」
「タンポポの綿毛のように風に乗って遠くまで飛んでいって。」
「ダンデライオン。」


主人公が自宅で寝ていると、エフェメラの夢を見た。
「ごめん、ごめん。本当にごめんって。」
「どうしても来られない用事が出来ちゃってさ。」
「じゃあさ、今から一緒に行かない?」


主人公とエフェメラは時計塔の隠し通路にやって来た。
「この先だ。覚悟は出来てる?」
「やっぱり君にはまだ早かったかな?」
「待ってるよ、主人公。」


目を覚ました主人公にチリシィが言う。
「友達の夢を見たんだね。」
「え?塔に友達を探しに行く?」
「駄目だよ。」
「あそこは予知者様達だけの領域だし、今はタイミングが悪いよ。」
「詳しくは教えられないんだけど。」
「実は最近、各ユニオンのマスターである予知者様達の間でトラブルが起きてて、余計に今は近寄らない方がいいんだよ。」


主人公はチリシィの言うことを聞かず、塔の様子を見に行った。
「だから駄目だって。」
「全然聞いてないし・・」
「ちょっと!どこ行くの!」
主人公はエフェメラの事をユニオンの仲間に聞いてみた。
「ある予知者様がユニオンに関係なく優秀なキーブレード使いを集めてるって噂を聞いたわ。」
「確か狐の仮面の予知者様だったからアヴァ様じゃないかな。」
「最近広場でよく見かけるよ。」


広場にいたキーブレード使いに話を聞いてみる。
「エフェメラって銀髪の子でしょ?」
「アヴァ様と話してるのを見かけたなあ。」
「アヴァ様のことをよく知ってる友達が一人いるんだけど、今はミッションに出かけていて街を離れてるの。」
「確かアグラバーに向かったはずだわ。」
「いつ戻ってくるか分からないし、話が聞きたかったら行ってみた方が早いかもね。」


主人公はアグラバーに行き、キーブレード使いに話を聞いた。
「アヴァ様なら塔の近くでよく見かけるよ。」
「どうやって塔の中に入るのか僕は知らないけど、その辺りを捜してみたらどうかな。」


デイブレイクタウンに戻って塔の周辺を捜すとマスター・アヴァがいた。
「あなたはウルペウスの主人公ね。」
「どうして私を追ってきたの?」
主人公はエフェメラのことを話した。
「エフェメラ?」
「知ってるけどどうして私に?」
「そんな噂だけで私を捜していたの?」
主人公は夢の内容を話した。
「エフェメラが夢でここで待っていると。」
「そしてここは我ら予知者の領域。」
「エフェメラは最近トラブルを抱えている我らに何らか巻き込まれたと。」
「その中でも私が一番怪しいと思ったわけね。」
「いいね、君。」
「少し惜しいな。まだ詳しくは教えられないけど。」
マスター・アヴァはキーブレードを出現させて構えた。
「さあ、キーブレードを構えなさい。」
主人公はマスター・アヴァと手合わせをした。
「なかなかね。才能は感じるかな。」
「でも君は心に悲しみを抱えている。」
「悲しみはいずれ闇に繋がるわ。」
「その悲しみ、早く乗り越えて。」
「君にはいい子がついているみたいだからきっと大丈夫。」
「今日はこれで帰りなさい。」
「あと、ここには簡単に近寄っては駄目よ。」


主人公が帰った後、マスター・アヴァが呟く。
「そうか、無口な友達か。」


主人公は自宅に帰ってきた。
「今日は大変だったね。」
「まさか予知者様と戦うなんて驚いたよ。」


そこにマスター・アヴァがやって来る。
「私も。」
「本当ならあんなやり方はしないんだけどね。」
「エフェメラが夢の中から語りかけてきたのかな。」
「エフェメラは真実に近づいている。」
「アンチェインドという解放状態から別の空間にいて主人公に語りかけたんだと思う。」
「エフェメラと夢の中で繋がったのなら、主人公も別の空間に近づいているんだと思う。」
「進むかは自らの心に従うしかないけどね。」
「悪夢から守ってあげてね、チリシィ。」
「主人公が風に乗って飛べるように。」
マスター・アヴァは去っていった。


いつものようにルクスを回収し終えた主人公が噴水広場で休んでいるとスクルドという女性のキーブレード使いがやって来た。
「どうして争うのかな?」
「どのユニオンも目的は同じ光を守ること。」
「なのにいつの間にか他人より上に行きたい、他人より多くの光を集めたい、目的変わってるよね。」
「私はスクルド。」
「君は主人公だよね。よろしくね。」
「ところで君、エフェメラって知ってるよね。」
「私は彼と同じパーティーにいたんだ。」
「って言ってもキーブレード使いになってすぐの事だけど。」
「彼は変わった子で、しばらくしたある日パーティーから離れたの。」
「で、ここからが重要なんだけど、つい先日彼が夢に現れて君と行動してくれって。」
「彼がパーティーを離れてからも何度かすれ違うような事はあったけど挨拶程度しかなかったし、どうして私の夢に現れたのかも分からないの。」
「だから君と行動しろって言われてもどうしてなのか理由も分からない。」
「逆に君に聞けば何か分かるのかと思って来たんだけど。」


主人公はエフェメラが自分の夢にも現れた事をスクルドに伝えた。
「え?君の夢にも現れたの?」
「彼は何か言ってた?どんな夢だったの?」
夢の内容を話す主人公。
「そう、そんな事が。」
「待ってるよって言ったんだね。」
「君がエフェメラと行くはずだった場所にもう一度私と行ってみない?」
「エフェメラがわざわざ私に君と行動を共にしろって言ったのはきっとそういう事だと思う。」
「あともう一つ・・」
その時、大きな地響きが起きた。
「何んだろう・・私、行ってくる!」
主人公もスクルドのあとを追った。


地響きが起きた現場に行ってみると、ユニオン「ウルスス」を率いるマスター・アセッドとユニオン「レオパルドス」を率いるマスター・グウラが戦っていた。
それを見たスクルドが驚く。
「どうして・・どうして予知者様同士が戦ってるの?」
「やっぱりエフェメラが言ってた事は・・」
「さっき言いかけた事。」
「実はエフェメラが夢の中で最後にもう一言いってたの。」
「世界の終わりが近いって。」
「どういう事かは分からない。」
「でも終わりなんて予告なしに唐突に来るもんだよ。」
「エフェメラが消えた様に。」
「行こう。」
主人公とスクルドは時計塔の隠し通路に向かった。
時計台の下にある橋にやって来ると、黒いチリシィが現れた。
「やあ。」
「ルクスなんて結局争いの元なんだから僕に渡しておいた方がいいよ。」
「まあ、まだ君達が持っててもいいけど。」
「どうだい?僕の姿。」
「どうしてそんなに闇を嫌うの?」
「世界に昼と夜がある様に君達にも光と闇がある。」
「何を恐れてるんだい?」
「心の弱い人間は闇を恐れ闇にのまれる。」
「闇を受け入れ闇をコントロールしてこそ真の強さを手に入れる事が出来る。」
「世界の事実は誰かに教えられるものなんかじゃない。」
「自ら学ぶものさ。」
「僕のプレイヤーは身近にいる。」
「いずれ分かるよ。」
黒いチリシィは目の前から消えてしまった。


隠し通路までやって来た。
「ここがエフェメラと最後に会った場所?」
「きっとこの先に秘密があるのね。」


スクルドと一緒に塔の中に入り奥へ進むと予知者達の部屋があった。
「エフェメラはここまで来たのかな。」
「ここには何もないか・・」
「何だか肩透かしだったな。」
「エフェメラの夢は何を意味してたんだろう。」


そこにユニオン「ウニコルニス」を率いるマスター・イラがやって来た。
「何をしている。」
「チリシィ、お前が付いていながら何故ここに入ることを許した?」
「先日もここに侵入した者がいたが、彼が君達の友人なのか?」


スクルドが言う。
「彼を、エフェメラを知っているんですか?」


「彼が所属していたユニオンは我らウニコルニスとは相反する目的でルクスを回収していた。」
「彼が君に近寄ったのは我らのユニオンの情報を探るため。」
「彼にはもう会うことは出来ない。」
「彼には消えてもらった。」


スクルドが言う。
「許せない・・」


チリシィが言う。
「マスター・イラ様。」
「今日の一件は全て僕の責任です。」
「どうか二人を許して下さい。」


主人公が言う。
「マスター様、今日まで自分はこの世界のために光を回収しユニオンに尽くしてきました。」
「仲間だと思っている同士でも競い合ってきました。」
「それもこの世界の為なら仕方がないことだと、その意味を考えないようにしてきたんです。」
「でもそんな時、そんな単純な疑問を問いかけてくれた。」
「それがエフェメラです。」
「彼との出会いはほんの一瞬だったし約束も破られてそんなに楽しい思い出ではないけれど、心に大きく存在しています。」
「それはきっと彼が友達だからです。」
「そんな友達を奪われた。」
「この怒りと悲しみの感情が闇を意味する事であっても自分はどうしても抑えることが出来ません。」
「もしマスター様とキーブレードを交えたとしても自分が無事で済むとは思いません。」
「自分も消えてしまうかも知れません。」
「それでもきっとエフェメラがこの場にいたらこうするでしょう。」
「マスター・イラ、キーブレードを構えて下さい。」
主人公はマスター・イラと戦った。


マスター・イラが言う。
「怒りと悲しみに飲まれる事なくよく戦いましたね。」
マスター・イラはマスター・アヴァに姿を変えた。
「主人公、スクルド。」
「あなた達の心の強さを確かめさせてもらいました。」
「さっきまで戦っていたマスターも場所も私が作った幻影。」
「エフェメラが夢で告げた通り、もうすぐこの世界の終わりが来るでしょう。」
「もしこのまま世界の終わりに全員が巻き込まれれば、キーブレード使いはそこで途絶えます。」
「それは避けなければいけない。」
「私は自らの使命を遂行し始めました。」
「ユニオンの隔たり関係なく優秀なキーブレード使い達を後の世界に残す準備です。」
「この世界は終わりに向かっている。」
「エフェメラが疑問を感じ調べていたのは、ある意味それを感じはじめていたからでしょう。」
「彼は誰よりも早く真実に近づいた。」
「だからお願いをしたの。」
「私の代わりにダンデライオンを導く様に。」
「後の世界に残るキーブレード使い。それがダンデライオン。」
「世界の終わりに立ち会わない者達。」
「そのダンデライオンを組織するのが私の役目。」
「でも私は世界の終わりに立ち会わなければいけない。」
「だから私がいなくなった後、残った者達を導いてもらう為にエフェメラにはもう別の場所で待っていてもらう事にしました。」
「エフェメラは無事です。」
「この世界が終わるのはキーブレード使いの中に闇に飲まれた者がいるから。」
「黒いチリシィに出会ったと思うけど、あれがその証。」
「後の世界に闇の力を残さないように、私はあなた達キーブレード使いの心を揺さぶってわずかな闇に飲まれない者をダンデライオンとして選んでいる。」
「だからあなた達にもお願いしたいの。ダンデライオンに加わる事を。」


スクルドが言う。
「分かりました。」


主人公が聞く。
「そのダンデライオンに選ばれない大多数のキーブレード使い達はどうなってしまうんですか?」


マスター・アヴァが答える。
「この世界の最後、キーブレード戦争に向かうことになるわ。」
「それはもう避けられない。」


主人公が言う。
「ダンデライオンへの参加は考えさせて下さい。」


マスター・アヴァが言う。
「分かりました。強制はしません。」
「ただ混乱を起こさない様、この事は他言しないで下さい。」


主人公とスクルドは噴水広場に戻ってきた。
チリシィが言う。
「どうして参加を保留にしたの?」
「参加すればエフェメラ君にも会えたかもしれないのに。」


主人公が言う。
「エフェメラは大切な友達だよ。」
「でもこれまで一緒に戦ったキーブレード使いのみんなも大切な仲間だから。」


スクルドが言う。
「私の話、していい?」
「実は私がキーブレード使いになってパーティーを作っても誰も入ってくれなくてさ。」
「そんな時にエフェメラが入ってくれたの。」
「ずっと二人のパーティーだったんだけどね。」
「しばらくしてパーティーのメンバーも増え始めて、みんなで一緒にルクスを集める事に必死になってて。」
「エフェメラと二人で話す機会も減って、そんなある日、スクルドはもう大丈夫だって言って彼はパーティーを去って行ったの。」
「それからも私はパーティーのメンバーとルクスを集めることに夢中になってた。」
「でも気づくとパーティーのメンバーが減り始めてて。」
「結局また一人になってたんだよね。」
「エフェメラはきっとパーティーを去った後も私のことを心配してくれてたんだと思う。」
「だから君に会う様に言ってくれたんだと思う。」
「君は色々気づかせてくれた。」
「でも私はエフェメラに会ってお礼を言いたい。」
「だから参加したいって思った。」
「また会おうね。」
二人は握手をして別れた。


マスター・アヴァはダンデライオンのメンバーを噴水広場に集めた。
そこにはエフェメラとスクルドの姿もある。
「今日もまたこれまでの任務に準えた訓練になります。」
「既に体験した事の追体験になりますが、それはまるで夢の中の世界。」
「こことは別の空間での。」
「あなた達は希望です。」
「いずれ争いが始まる。」
「同じ光を守護したいと願うもの同士が、ただユニオンの隔たりというだけで競い合った友人と敵同士になってしまう。」
「私もどこまで正しい導きを続けられるか分かりません。」
「自らの闇に飲まれ、争いの中心でキーブレードを振るうかも知れません。」
「でもこの戦いに勝者はいない。」
「全てが消滅するだけです。」
「だけどあなた達は希望の種として残って欲しい。」
「もしこの先その争いが起きた時、あなた達だけは争いに参加せず外の世界に旅立って下さい。」
「日々こうして別の訓練を繰り返すのはその為です。」
「あなた達にキーブレード使いの未来を、光の世界を託します。」
「鍵が導く心のままに。」


マスター・アヴァはマスタ・オブ・マスターとのやりとりを思い出した。
「予知書に記された結末は避けられない未来。」
「世界は闇に覆われて消えてしまうだろう。」
「お前に与える使命が、あるいは消滅してしまった世界を再生する希望になるかも知れないな。」
「争いに巻き込まれないように各ユニオンの隔たりを超え優秀なキーブレード使いを選び、自らのユニオンとは別に組織してくれ。」
「そしてタンポポの綿毛の様に外の世界へと旅立たせるんだ。」
「光の守護者を途絶えさせてはならない。」
「アヴァ、お前にしか出来ない事だよ。」
「で、その後なんだけど、ダンデライオンだけになってもユニオンを維持できる5人を選ぶんだ。」
「ユニオンが必要ないなら君達5人を否定する事にもなるだろ?」
「そしてユニオンリーダー達5人以外には、もし全てが消滅してしまってもその事は秘密にするんだ。」
「悲劇の記憶は先の時代に必要はない。」
「こことは別の世界で悲劇のない時間を追体験してもらうんだ。」
「出来るって事になってるから大丈夫。」
マスタ・オブ・マスターはマスター・アヴァに1枚のメモを渡した。
「まずはこの5人。」
「そこに書かれた5人をダンデライオンに加え、来るべきタイミングでリーダーに任命して。」
一人だけ赤で丸印がつけられている。
「その印をつけた子にだけ、いずれ予知書を引き継いで欲しいんだ。」
「予知書によって色んな先の世界を今の世界に形成してるからさ。」
「それがないと追体験出来なくなっちゃうでしょ。」
「その赤丸の子以外が見ちゃうと危険かも。」
「だからその子にだけ秘密で渡さないといけないよ。」


マスター・アヴァがエフェメラ呼び出して話をしている。
「あなたを含め5人、ダンデライオンから選びます。」
「その5人がリーダーとなり、今後各ユニオンを率いて皆を導いて下さい。」
「5人いるんだから少しは気が楽でしょう。」
「もう消滅は避けられません。」
「私達5人のマスターも恐らく・・」


エフェメラが言う。
「いきなりユニオンマスターなんて大役、無理ですよ。」
「しかも消滅とか冗談キツいですって。」


マスター・アヴァが言う。
「時間がありません。」
「これからはあなた達だけになるんです。」
「誰かが皆をまとめていかなければ光が途絶えてしまいます。」


「5人ですか・・」
マスター・アヴァはエフェメラに掟書を手渡した。
「あなた達5人が今後ユニオンを率いる上で必ず守らなければいけない掟が書かれています。」


エフェメラが言う。
「どんどん話が進んでますけど、まだ消滅とかリーダーとか何も納得してませんからね。」


マスター・アヴァが言う。
「納得できなくても聞いておいて下さい。」
「あなたに今お願いしている他の世界での準備。」
「もうすぐそこにダンデライオン全員に移動してもらいます。」
「そこではここと同じ経験を追体験してもらいますが、消滅の未来のない世界が続きます。」
「上書きということになります。」
「ダンデライオンのメンバーには消滅の記憶を消してもらい、世界を先の時代に繋いでもらわないといけません。」
「悲劇の記憶は必要ありません。」
「皆に悲しみを引きずって欲しくはないのです。」
「だからこのことはあなた達5人の秘密です。」
「各メンバーのチリシィに協力してもらって下さい。」


エフェメラが言う。
「例え悲劇でもそれを胸に先に進むべきでは?」


「さすがエフェメラ君だね。」
「でもその最後の瞬間に立ち会ってもそう思えるかな?」


「これは5人だけの秘密の話。」
「全て終わってから彼の地で待っていて下さい。」
「あなたの他に4人現れ、5人が揃います。」


ダンデライオンのメンバーにストレリチアという髪色がピンクの女性がいる。
―私にはお気に入りの場所がある。
―私はストレリチア。
―噴水広場を見下ろせる屋根の上は私だけの場所。
―この2年、闇の魔物を倒し光を守護する日々。
―出会いと別れもいくつか経験した。
―パーティーメンバーも何度か入れ替わり、初期から一緒にいる仲間も少なくなった。
―でも私にも長く時間を共有する友人はいる。
―主人公を初めて見かけたのは噴水広場だった。
―あなたはずっと誰かを待っているみたいで私が任務に出て戻っても誰かを待ち続けてたみたいだけど、結局来なくてチリシィを抱えて涙ぐんでた。
―それからたまにあなたを見かけるようになって、多分それまでもみかけていたんだろうけど、あの噴水広場で見かけて以来あなたを視界に意識するようになったんだと思う。
―何度かあなたを見かけているうちに話してみたいなって思ったんだけど、なかなか勇気が出なくて。
―みんなが疑問を感じず日々を過ごしている中、あなたはみんなと見てるものが違うと言うか、何か特別に見えたんだ。
―あなたは私を知らないけど、私はあなたを友人の様に感じていた。
―いつか話せる日が来るといいなって思ってる。


マスター・アヴァがストレリチアの所にやって来た。
「ストレリチア。」
「あなたはダンデライオンですね。」
「急ですがお願いがあるのです。」
マスター・アヴァはストレリチアに掟書を手渡した。
「落ち着いて聞いてほしいのですが、間もなくこの世界は・・」


その夜、ストレリチアは自室のベッドでマスター・アヴァに渡さた掟書を読んだ。
「ユニオンリーダー・・」
「私にそんな役目が務まるのかな・・」
「それに世界がもうすぐ消滅するなんて・・」
「ダンデライオン以外のキーブレード使いは助からないってことだよね。」


ストレリチアのチリシィが言う。
「そうなるよね。」
「でもストレリチアと交流があるキーブレード使いはみんなダンデライオンに所属してるよね。」


「うん、でも交流がない人は見捨てていいわけじゃないよ。」


チリシィが言う。
「そうだけど、もしみんなにそれを突然伝えたところで世界が消滅します、予知者様達もいなくなります、なんて誰も信じてくれないよ。」


「そうだよね・・」
「あ!」
「主人公はダンデライオンじゃない!」
「伝えなきゃ!」
「・・でもどうやって?」
「・・夜だし。」
「どうしよう・・」
「そうだ!早く起きて噴水広場で待とう!」
「ダンデライオンに勧誘してみる。」
「消滅のことは話さない。」
「おやすみ。」


次の日の朝、ストレリチアは噴水広場で主人公を待っていた。
ストレリチアのチリシィが言う。
「あっちの方で主人公を見たよ。」


ストレリチアはチリシィと一緒に空き家に入った。
「この前の通りで見たなら後はこの空き家くらいしかないけど。」
「こんにちはー。誰かいますかー。」
誰もいないようだ。
「また噴水広場に戻ろうか・・」


その時、ストレリチアは背後から何者かに襲われた。
倒れ込むストレリチアとチリシィ。
ストレリチアを襲った何者かは掟書を奪い去った。
「チリシィごめん・・守れなくて・・」
「・・やっぱり・・主人公と話したかったな・・」
ストレリチアの身体は消滅してしまった。


デイブレイクタウンでルシュの姿を見つけるマスター・アヴァ。
ルシュはマスター・オブ・マスターからノーネームというキーブレードと絶対開けてはいけない黒い箱を託された弟子の一人だ。
「やっと見つけたわ、ルシュ。」
「ずっと何をしてたの?」


ルシュが言う。
「アヴァか・・」
「見てた。」
「俺の使命だから。」


「あなたはどんな使命を?」


ルシュが言う。
「見てろと。」
「ただ見てろと。」
「俺は5人と違い予知書を授からなかった代わりに、その予知に書かれた先の時代へと進まなくてはいけない。」
「この世界の終わりを見届けて旅立つんだ。」
「アヴァはキーブレード戦争を回避させたいんだろ?」
「だからマスターと同じく姿を消した俺を捜していた。」
「マスターの行方を知るために。」
「でもそれは無理だよ。」
「この世界は終わるようになってる。」
「そういう話にね。」


マスター・アヴァが聞く。
「ルシュ、何を知っているの?」


「欠落した一片・・」
「アヴァ達の知らない予知。」
「マスターの意思。」


マスター・アヴァが言う。
「マスターの意思?」
「こうなったのも、世界の終わりもマスターの意思だと言うの?」


「俺の使命は秘密を受け継ぐこと。」
「その為には欠落した一片どおりにこの世界を進ませないといけない。」
「マスターの意思は世界の行く末じゃない。」
「俺が使命を果たすために行動し、見ている。」


マスター・アヴァが聞く。
「欠落した一片には何が書かれていたの?」
「ルシュ、あなたがこうなるようにしていたの?」
「あなたが裏切り者なの?」


ルシュは裏切り者の名前をアヴァに告げた。
「そんな・・」


ルシュが言う。
「そうさ、それが裏切り者の正体。」
「君にこの真実が受け止められるのか?」


「それが真実だなんて信じられない。」


ルシュが言う。
「だから運命に従い戦うしかないんだよ。」
「もしも別の答えがあるとしても、それは戦いの果てにある。」
「マスターは世界の行く末より我ら弟子が鍵にどう導かれていくのかを知りたいんじゃないかな?」


「世界より私達?」
「そんなはずない!」
「ルシュ、あなたはマスターの意思を利用している。」
「マスターがそんなことを望むはずない!」
マスター・アヴァはルシュにキーブレードを振り下ろした。
ルシュのキーブレード「ノーネーム」とアヴァのキーブレードが激しくぶつかり合い、その衝撃で時計塔の鐘が鳴り響く。


数日後―
キーブレード戦争が終わった後、主人公は力尽き倒れ込んでいた。
そこにエフェメラがやって来る。
「約束・・破った・・」


エフェメラが言う。
「やっと会えたな。」


「遅い・・」


エフェメラが言う。
「ああ、悪かった。」


全てが終わった後、謎の荒野で1人で待っているエフェメラ。
しばらくするとスクルドが現れた。
「スクルド・・君か。」


スクルドが言う。
「不服?」
「私はエフェメラはいると思ってたよ。」


エフェメラが言う。
「いや、大戦の直後、君とは一度ここに来ただろ?」
「まさか君もリーダーに選ばれてると思わなかったよ。」


スクルドが言う。
「ここに5人が揃う刻がくるまでは選ばれていることは秘密の話だったからね。」
「それよりあと3人は誰なんだろうね。」


エフェメラが言う。
「さあ。」
「スクルドがここに来るまではアヴァ様の話も半信半疑だったし。」
「誰が来るんだろうとか考えもしなかったよ。」
「あ、誰か来た。」


スクルドが言う。
「君で3人目ね。」
「私はスクルド。よろしくね。」


やって来たのはヴェントゥスという青年だった。
「あ、うん。よろしく。」


エフェメラが聞く。
「君もアヴァ様から?」


ヴェントゥスが言う。
「うん、全て終わったらここに来るようにって。」
「5人の1人になって欲しいからって。」


「そうか。」
「俺はエフェメラ。よろしくな。」


「俺はヴェントゥス。ヴェンでいいよ。」
「そうか、2人は知り合いなんだね。」
「俺はずっと野良だったから羨ましいな。」


スクルドが言う。
「私も同じようなものだよ。結局ね。」


ヴェントゥスが言う。
「でも俺なんて特別何か凄い訳でもないし、ランキングでも上位に入ったことないのにどうして選ばれたのか分からないんだよね。」


スクルドが言う。
「それはアヴァ様に何か考えがあったんじゃないかな。」


「うーん、アヴァ様ともそんなに話したことないし、実際どういう方なのか分からないんだよね。」
「やっぱり仲間って羨ましいな。」


エフェメラが言う。
「何言ってんだよ。ヴェンも仲間だろ。」


「うん!」
3人で笑い合っていると、4人目のメンバーがやって来た。
「仲間か、いいねー。」
やって来たのはというブレインという青年だった。
「俺はブレイン、よろしくな。」
「俺が最後かと思ったんだけどな。」
「もっとマイペースな奴がいるのか。」
「で、5人のリーダーは君なの?」


エフェメラが言う。
「いやあ、そんなの決まってないよ。」
「とりあえず5人揃わないと。」


ブレインが言う。
「なるほど。」
「ところであの掟ってやつは絶対なのかな?」


スクルドが言う。
「それは掟だからね。」


「ふーん、スクルドは真面目な子なんだねえ。」
「まるでアヴァ様だ。」


ヴェントゥスが言う。
「アヴァ様ってスクルドに似てるんだ!」


スクルドが言う。
「でもさ、本当に信用しちゃっていいのかな?」
「例えば消滅の事実は5人だけの秘密ってやつとか、皆に嘘をつくことになるんだけど。」


エフェメラが言う。
「秘密だ。」
「あの悲劇を思い出させたくない。」
「掟に従おう。」


「りょーかい。」
「俺はエフェメラを信じるよ。」


5人目はラーリアムという青年だった。
ラーリアムの髪色はピンクだ。
「待たせたかい?」
「ああ、もうみんな揃ってるのか。」
「みんな、待たせてしまって申し訳ない。」
「ちょっと探し物をしていてね。」
「僕はラーリアム。よろしく。」


その後―
スクルドが主人公のチリシィと話をしている。
そばにはエフェメラもいる。
「そう、けっこう夢で見てるんだね。」


チリシィが言う。
「とても辛そうにうなされてて。」
「最初は嘘は嫌だなあって思ったけど、やっぱり忘れさせてあげたい。」


スクルドが言う。
「辛いだろうけどよろしくね、チリシィ。」


チリシィが言う。
「うん、主人公は僕の親友だから。」


エフェメラが言う。
「その為にもさっきの件、頼んだよ。チリシィ。」


チリシィが言う。
「うん、ユニオンクロスだよね?」


スクルドが言う。
「うん、きっと心の奥にある悲しみの記憶は仲間達と冒険することで薄れていくはずだから。」


エフェメラが言う。
「それにこの世界には前の世界と違う闇を感じる。」
「その正体は以前の闇より複雑でまだ分からないけど大きな意思を感じる。」


スクルドが言う。
「そっちは私達に任せて。」
「チリシィは主人公をよろしくね。」
「ユニオンクロスの説明、お願いね。」


チリシィは主人公のもとに帰っていった。


スクルドが言う。
「どうしてチリシィに話したの?」
「不安にさせるだけじゃない。」


エフェメラが言う。
「ああ、ごめん。」
「でも彼らも無関係じゃない。」
「この新しい世界に移って元の世界と違う分岐が起きる度に妙な胸騒ぎが増えていくんだ。」
「今回のユニオンクロスもまた違った悪意、闇を感じた。」


スクルドが言う。
「でもユニオンクロスの開始も掟にあったことでしょ?」


エフェメラが言う。
「うん。鍵が導く心のままに・・か。」


数日後―
5人のリーダーが揃い、皆で予知者達の部屋にやって来た。
ブレインが言う。
「ここがマスター様の部屋かー。」
「これからは俺らが使っていい部屋なんでしょ?」


エフェメラが言う。
「そうだな。」


ラーリアムが言う。
「で、何から始める?」


スクルドが言う。
「ユニオンの振り分けとか?」


エフェメラが言う。
「それなんだけど、しばらくはそれぞれのユニオンを振り分けないでいたいんだけど。」
「今ある5つのユニオンはそのままで、各ユニオンに関しては5人で協議して決めたい。」


スクルドが言う。
「先の様な争いを避けるのね。」


「ああ。自分のユニオンだけに縛られずにみんなで考えたいんだ。」


ブレインが言う。
「掟には振り分けるように書かれてるけどいいの?」


ラーリアムが言う。
「でもいつからとは書かれていない。」


「なるほど。」
「長めのしばらくになりそうだねー。」


ヴェントゥスが言う。
「俺はみんなと同じでいいよ。」


エフェメラが言う。
「みんなに合わせなくてもいいんだよ?」


「いきなりどこかのユニオン任されても自信ないし、みんなで決めた方が安心だから。」


ブレインが言う。
「そんな弱気じゃ困るなー。」


ラーリアムが言う。
「ヴェン君は優しいんだよ。」


エフェメラが言う。
「じゃあ決まりで。」
「あと混乱は避けたいからしばらく予知者様達は健在ってことにしよう。」


ラーリアムが言う。
「そうだね。今みんなは予定されていた通りキーブレード使いになってからを最初から追体験中だろうから、それが終わる頃にまたどうするか話し合えばいいんじゃないかな。」


「ところでさあ、俺達の初仕事、これにしない?」
マスタ・オブ・マスターの机の上にあった本を持ってくるブレイン。
「俺達の就任祝いにみんなにスピリットっていうパートナーを解禁しよう。」
「チリシィほどの能力はないけど、スピリットは悪夢を食べる生き物なんだ。」


エフェメラは主人公が毎晩、悪夢を見ていることを思い出す。
「悲劇を思い出させないため・・」


ブレインが言う。
「悪夢を食べる生き物をみんなのパートナーとして育ててもらえば悲劇はいずれ消えていく。」
「そう思うんだ。」


エフェメラとスクルドが頷く。
「いいかも。」


ラーリアムが言う。
「でもそんなのどうやって創るんだい?」


ブレインがマスタ・オブ・マスターの本を見ながら言う。
「スピリットの素となるアーキタイプから創れるとは思うんだけど。」
「そうだな・・他にも必要な物があるんだけど、俺は準備するからみんなで集めて来てくれる?」


エフェメラ、スクルド、ヴェントゥスの3人で必要な物を集め、ブレインとラーリアムでスピリット創作の準備をした。


眠れる森の美女の世界「エンチャンテッド・ドミニオン」でマレフィセントが悔しがっている。
「なぜだ!どうして結末を変えられない!」


謎の人物が現れた。
「あんたが先の時代から来ることを知っていたからだよ、マレフィセント。」
「俺はあえて言うなら闇だ。」
「あんたの魂胆は単純だ、マレフィセント。」
「過去の世界で敗北の筋書きを書き換え、7つの純粋な光の心セブンハートを集めたかった。」
「だが歴史の改ざんは無知な者が容易に触れてはいけない。」
「自分が存在する過去には時間を遡ることが出来る。」
「その為には一度心と体を分ける必要がある。」
「これが時間移動のルールだ。」
「あんたはうまく操っていたと思っていた少年にその身をキーブレードで貫かれた時に思った。」
「かつて老キーブレード使いから教わった時間を超える方法が使えるんじゃないかと。」
「その方法を使い、あんたが過去に来ることもマスターは当然知っていた。」
「だからキーブレード戦争以前の現実世界にはエンチャンテッド・ドミニオンの世界を構成しなかった。」
「キーブレード戦争以前、キーブレード使い達は予知書から取り出された未来の光の世界で闇の魔物を倒して光を集めていた。」
「キーブレード戦争後マスターと予知者は消え、残ったキーブレード使い達の悲しみの記憶を追体験という名目で上書きすることになっていた。」
「しかしマスターと予知者なき後、予知書から世界は取り出せない。」
「そこで事前にデータの中に世界を構成し直しておいた。」
「現実世界に構成しなかった世界を含めてね。」
「そう、あんたが来たのは現実の世界線上じゃない。」
「ここは決まった筋書きが用意されたデータの世界。」
「上書きは出来ないように鍵が掛けられている。」


マレフィセントが言う。
「私の力を恐れ、現実世界じゃなく隔離された空間に閉じ込めるように罠を張った訳だね?」


「察しがいいな。」
「だが恐れたのはあんたの力じゃない。」
「未来の時代を知るあんたの記憶だ。」
「だからデータであってもセブンハートの世界を一つ省いた。」
「その世界で起きることを記憶として未来に持ち帰られては困るからな。」


マレフィセントが言う。
「ふん!で、どうする気だい?」
「このままデータの世界に閉じ込めておく気かい?」


謎の人物が言う。
「それは困る。」
「あんたには元の時代に帰ってもらわないとな。」


「でも未来に向けては時間を超えられないんだろう?」


謎の人物が言う。
「方法はある・・」


エフェメラがスクルド、ヴェントゥス、ブレインを予知者達の部屋に呼び出した。
「どうしたの?」
「今日はなんの話?」
ブレインが言う。
「目を通さないといけない本が多くて忙しいんだ。」


「ああ、なるべく早く終わらせよう。」


ヴェントゥスが言う。
「ラーリアムがいないね。」


ブレインが言う。
「あ、ラーリアムは欠席。」
「どんな議題だろうとエフェメラに賛成だってさ。」
「そう言付かってる。」
「信頼されてるねえ、リーダー。」


エフェメラが言う。
「みんながリーダーだよ。」
「出来れば5人で決めたいけど。」
「ユニオンリーダーに選ばれた時この掟の書をみんなも渡されたと思うんだけど、ここに書かれているシフトプライドに関してなんだ。」


ブレインが言う。
「キーブレード使い同士の戦いでしょ?」
「何か問題?」
「どうせ試合みたいなもんでしょ?」
「レクリエーションは必要だと思うけど。」
「それにほら、掟だし。」


ヴェントゥスが言う。
「俺は反対。」
「だって試合でも仲間同士がキーブレードを向け合うなんて俺は嫌だよ。」


スクルドが言う。
「私も反対。」
「危険な予感しかしないわ。」


ブレインが言う。
「これで2対1。エフェメラ次第だね。」


エフェメラが言う。
「俺は・・俺は掟に従おうと思う。」


「ラーリアムも賛成ってことで、これで解散だね。」
ブレインが帰ろうとする。


「ちょっと待ってくれ、ブレイン。」
「掟には従う。」
「けどキーブレード同士の戦いはさせない。」
「キーブレード戦争後、追体験と称してめぐる世界は全てデータ上に再現された別の空間。」
「その際、自分たちもデータ化されてその世界に入っている。」
「ということは個々のデータも記録されているはずだ。」
「対戦相手は記録されているデータ上のキーブレード使いと戦う。」
「これなら心と心の衝突は起こさずに済む。」


ブレインが言う。
「掟通り、キーブレード使い同士の試合も実行できるってことだね?」
「それにしてもよくそんな名案思いついたね。」
「エフェメラらしくないな。」


「ひどいなー。」
「でもまあ、これはラーリアムのお陰なんだ。」
「数日前、俺がシフトプライドについて悩んでいるとラーリアムがやって来て、もっと楽に考えたほうがいいってこの案を教えてくれたんだ。」
「ラーリアムには捜している人がいて、ダンデライオンに参加してるはずなんだけど見かけなくてデータを探してみるって言ってた。」
「手伝おうかって言ったんだけど、個人的なことだからいいって断られた。」
「自分で何とかするって。」


ブレインが言う。
「あまり触れてほしくなさそうだし詮索はやめとこう。」
「ラーリアムから相談があるまでは。」


「まあそういう訳でラーリアムのお陰で思いついたことだし、ラーリアムにはいて欲しかったんだけどな。」


その頃、ラーリアムはデイブレイクタウンの街なかでエルレナというキーブレード使いの女性と話をしていた。
「君がエルレナ?」


「あ、はい。」


ラーリアムが言う。
「妹のことを・・ストレリチアのことを聞きたいんだ。」


「ストレリチアが行方不明?」


ラーリアムが言う。
「僕にも多くを語らない妹だったけど君とは何度か同じパーティになったみたいで。」
「唯一名前を聞いたことがあったから何か知ってるんじゃないかと思って。」


エルレナが言う。
「私もあまり知らないんです。」
「ストレリチアは一人でいることが多くて。」
「友達って訳でもなかったし、会話もミッションに関することだけで。」


「そうか・・」
「妹がダンデライオンへの参加を躊躇していた頃、何とか参加するように説得したんだけどそれ以降しばらく会えてないまま姿を見なくてね。」


エルレナが言う。
「んー・・」
「たまに見かけても誰かを待ってるみたいで声は掛けなかったんですよね。」


「誰かを?」


エルレナが頷く。
「噴水広場の屋根の上でよく見かけましたよ。」
「でもそれも結構前になりますね。」
「アヴァ様が演説した頃があったじゃないですか。」
「このままだとユニオン同士の戦いになるって。」
「結局何も起こらなかったですけど、それくらいの時期ですね。」


ラーリアムが考える。
「何も起こらなかった?これが上書き?」
「憶えていないようだけど、キーブレード戦争前か・・」
「まさかあの戦いに参加してしまったんじゃ・・」


「妹さん想いなんですね。」
「何か力になれればいいんですが・・」
「あ、もしかしたら!」
「チリシィー!」
エルレナは自分のチリシィを呼んだ。
「あなたストレリチアのチリシィと仲良くしてなかった?」


チリシィが言う。
「あー、してたしてた。」


ラーリアムが聞く。
「そのチリシィからストレリチアのことを何か聞かなかったか?」


「何かって・・」
「どうしてユニオンリーダーが?」


エルレナが言う。
「彼はラーリアム。ストレリチアのお兄さんよ。」
「ストレリチアがいなくなったの。」
「彼女について何か聞いてなかった?」


「うーん・・」
「最後に会った時、誰か捜してたなあ・・」
「ストレリチアは名前も知らない誰かがずっと気になってたみたいなんだ。」
「すごく無口な人らしいんだけど、ダンデライオンにどうしても誘いたいって。」


ラーリアムが聞く。
「最後に会ったのは鐘のあと?前?」


「鐘?」
「ああ、そうだね。」
「前だったかな。」


「そうか・・」
ラーリアムが考える。
「やはりキーブレード戦争直前で足取りは途絶えてる。」
「ストレリチアが気にしてた誰かが鍵か・・」


「そう言えば最後に会ったのもこの辺りだったかなあ。」
「話してる最中、その家に入っていく人達を見てストレリチアのところに慌てて戻っていったんだ。」
「それから少ししてユニオンリーダーが発表されたけど、その時の一人はスクルドさんだったね。」


「スクルド?」


エルレナが言う。
「何か手掛かりになりそうですか?」


「うん、そうだね。」
「二人ともありがとう。」
「また何か思い出したら聞かせてもらっていいかな?」
「ではまた。」
ラーリアムは帰っていった。


エルレナが空き家に入ろうとしている。
「その家なんでしょ?」
「何か手掛かりがあるかも知れない。」


ラーリアムが予知者達の部屋に帰ってきた。
「ちょうど良かった。」
「ちょっとスクルドに聞きたい事があるんだ。」
ラーリアムはスクルドにストレリチアの事を聞くが、スクルドは何も知らないと答えた。
「そうか・・」
「お人好しな子だったから気になる人を追ってあの戦いに参加してしまったのかもしれないな。」


その話を聞いていたブレインが近づいてきた。
「いいかな?」
「妹さんの気になる人だけど、ダンデライオンに誘いたいってことは鐘が鳴るまでダンデライオンに参加してなかったのは確実。」
「逆に言えば参加に躊躇していたはずの妹さんはダンデライオンに参加していた。」
「となると噴水広場でのアヴァ様の演説、あの時点でダンデライオンのメンバーならその気になる人もいたはずだし妹さんも見落とすはずはない。」
「そうなると気になる人はキーブレード戦争に参加した可能性は高いだろうね。」
「そしてなぜかダンデライオンの参加に躊躇していたはずの妹さんはその人をダンデライオンに参加させたがっていた。」
「不思議だね。」


エフェメラが言う。
「今のブレインの話を聞いてて思い当たる人がいるんだけど。」
「無口でダンデライオンに参加しなかった。」
「俺の友達、主人公だ。」


主人公が噴水広場にいるとエフェメラがやって来た。
「やあ、久しぶり!」
「あれからずっと忙しくてなかなか会いに来られなかったんだけど、ミッションの方は相変わらず頑張ってるみたいだね。」


主人公のチリシィが言う。
「エフェメラこそ。」
「ユニオンリーダーになって忙しいでしょ?」


「まあバタバタはしてるかな。」
「でもスクルドがいてくれて助かってるよ。」


チリシィが言う。
「そんなに忙しいのにどうしたんです?」


「ちょっと主人公に会いたいって人がいて。」
「ユニオンリーダーの5人は知ってるよね?」


ラーリアムがやって来た。
「はじめまして。僕はラーリアム。」
「エフェメラ君と同じユニオンリーダーなんだ。」
「君に聞きたい事があって。いいかな?」
ラーリアムは主人公にストレリチアの事を知らないかと聞くが、主人公は知らないと答えた。


エフェメラが言う。
「やっぱり心当たりないか・・」


「でもこれでハッキリしたことがある。」
「じゃあ僕はこれで失礼するよ。」
「ちょっと用があってね。」
「主人公さん、今日はありがとう。」
「君にはよく分からないかもしれないけどストレリチアのこと、憶えててあげてほしいな。」
主人公が頷くとラーリアムは帰っていった。


エフェメラが言う。
「俺は今日、主人公と過ごすよ。」
主人公はエフェメラと一緒にデイブレイクタウンを巡った。
「いやー、久しぶりに羽を伸ばせたよ。」
「ありがとう、主人公。」
「たまにはこういうのも大事だな。」


主人公が言う。
「忙しいだろうけどまた遊びに来てよ、エフェメラ。」


「ああ。」
「じゃあそろそろ帰るよ。」
その時、主人公とエフェメラは時計塔の上空に巨大な渦のようなものを見つけた。
「なんだ?あれは。行こう!」
主人公とエフェメラは時計塔に向かって走っていった。


ラーリアムはエルレナに呼び出されていた。
「あ、呼び出しちゃってすみません。」
「実は私達、気づいたことがあって。」
「あの後、その家に行ってみたんです。」
「薄暗くて、気味悪くて。」
「そしたら突然ストレリチアの残像が見えたんです。」


その話を聞いたラーリアムは急いで空き家に入った。
「ストレリチア!!」
しかし誰もいない。
エルレナも入ってきた。
「私達も何度か出入りしてみたんですが、その後は現れなくて。」
エルレナのチリシィが言う。
「それと最後にストレリチアのチリシィと話した時、もう一つ聞いてたのを思い出したんだ。」
「名前も知らない気になる人のことを。」
「どうしてダンデライオンに誘うか聞いたんだけど、理由はまだ言えないって言ってた。」
「けどストレリチアはその人をこのあと起きる大きな戦いから助けたいって。」
「この話をしている時に、スクルドとその人がこの空き家に入るのを見かけたんだ。」
「そしたらストレリチアのチリシィは急いでストレリチアの所に戻らないとって言って行っちゃったんだ。」


ラーリアムが言う。
「このあと起きる大きな戦いから・・確かにそう言ったんだね?」


「はい。」


エルレナが言う。
「アヴァ様が演説で言っていたやつですよね。」
「結局そんなの起きなかったのに変ですよね。」


ラーリアムが考える。
「ストレリチアはキーブレード戦争を確信していた?」
「なぜだ?」
「ブレインなら何か解き明かせるのか?」


予知者達の部屋でヴェントゥスとスクルド、ブレインが話をしている。
「どうしたんだ?ヴェン。」


「いや、ブレインってずっと本読んでるけど何か調べてることでもあるのかなって。」


スクルドが言う。
「そうだね、エフェメラもかなり好奇心旺盛だと思ってたけどブレインはそれ以上だよね。」


ブレインが言う。
「俺には目的があるんだ。」
「今はまだ滅びの運命をたどってる。」
「俺はそれを書き換える。」
「この世界は決められた滅びの道を進んでるんだ。」
「キーブレード戦争の記憶を上書きしたところでそれは変わらない。」
「俺はその運命のプログラムを書き換えるウィルスになるのさ。」


ブレインがいなくなった後、ヴェントゥスとスクルドの2人で話をする。
「さっきのブレインの話、どう思う?」


スクルドが言う。
「ブレインは頭がいいから私達より色々詳しいと思うんだけど、ダンデライオンの結成が滅びの運命だったらわざわざキーブレード戦争を回避させた意味が分からないわ。」


ヴェントゥスが言う。
「そうだよね。」
「エフェメラにも話した方がいいよね。」


「もちろんそのつもりだけど・・」
その時、マスタ・オブ・マスターとマスター・アヴァの幻影が出現した。
「そこに書かれた・・5人・・ダンデライオンに・・リーダーに・・して・・」
「この赤で・・丸・・いるのは?」
「うん、その子・・いずれ予知・・引き継いでほしいんだ・・」
「予知・・色んな先の世界を・・してるからさ・・」
「それが・・追・・出来なくなっちゃう・・」
ここで幻影が消えた。


「何なの?これ。」


ヴェントゥスが言う。
「ブレインはまだ塔の中にいるよね。」


「うん、管理室に向かったはずよ。」


「呼んでくる!」
ヴェントゥスはブレインを呼びに管理室に向かった。


ブレインは管理室の前室にある時計塔の歯車に歪みがあることに気づく。
「始まってたか・・」


主人公とエフェメラは時計塔をのぼり管理室の前までやって来た。
ヴェントゥスもやって来る。
「ああ、エフェメラ!」
「円卓の部屋にいたんだけど、突然アヴァ様みたいな姿が現れて。」


主人公をヴェントゥスに紹介するエフェメラ。
「俺の友達だ。」


「あ、君がそうなんだね。」
「あ、それで、こういうことはブレインに聞いた方がいいんじゃないかと思って。」


時計塔の歯車に歪みがますますひどくなっている。
「管理室でも異常が起きてるのかも知れない。」
「行ってみよう。」
エフェメラがキーブレードで管理室の鍵を開け、3人で中に入った。


管理室には巨大なコンピューターがあり、そこにブレインが座っていた。
「ブレイン!」


ブレインが振り向く。
「エフェメラ!ヴェン!」
「・・と、誰?」


エフェメラが言う。
「主人公、俺の友達だ。」
「それより何が起きてる?」
「外が大変なことになってるんだ。」


ブレインが言う。
「とりあえず侵入は一旦食い止められたはずだけど。」
「じゃあお友達もいることだし、複雑な構造の世界だから分かりやすく言うね。」
「キーブレード戦争以前の世界、このデイブレイクタウンという世界に予知書から取り出した未来の世界を展開していた。」
「この場で飛び出す絵本を開くようなものさ。」
「これはあくまで未来の世界であって実在しない世界を取り出していたわけじゃない。」
「だから仮に予知書を使わなくてもデイブレイクタウンから地続きでその世界は実在はしている。」
「時間が過去だってことなだけでね。」


ヴェントゥスが驚く。
「え!そうなの?行けちゃうの?」


「ただ容易には見つからなかっただろうね。」
「世界は広大に広がり続けているから。」
「そしてキーブレード戦争以降の世界、地続きだった世界はバラバラになってしまった。」
「そうなることは予知書にも書かれていたから、このデイブレイクタウンの世界に予知書なしでも未来の世界を展開できるようにいくつかの世界をデータ化した。」
「これも知ってるよね?」
「つまり俺達含むダンデライオンのメンバーはキーブレード戦争以前同様に現実のデイブレイクタウンからデータ世界のデイブレイクタウンを経由してデータ上に展開された未来の世界に行ってるんだ。」
「ここまで分かる?」
「じゃあ問題。」
「今いるこのデイブレイクタウンは現実?データ?どっち?」


エフェメラが言う。
「うーん。」
「普通に考えれば現実でしょ?」


「でしょ?」
「でも今の状況は普通じゃなくなってるんだ。」
「現実なのかデータ世界なのか、明確ならまだ良かったんだけど。」
「あのブロックノイズみたいな歪みの現象、ここは現実の世界のはずなのにデータ世界で起きる現象が発生してるんだ。」
「最初に話したけど、あくまでこれまでは現実の世界に存在はしていた世界を、この世界を玄関、つまりポータルとして展開していた。」
「ところがこの世界、時間に実在しない世界と繋がってしまったみたいなんだ。」
「何でだろうね。」
「あらかじめ用意されていたことなのかどうかも分からないし、ともかくここと繋がってしまった世界を調べてみないと手掛かりが少な過ぎるね。」
「とりあえず、その世界と繋がったせいで異常が起きた。」
「完全に繋がりを閉じるのは無理だったから一旦安定だけさせられたけど。」
「やっぱり向こうの世界を実際に調べてみないと駄目っぽいね。」


エフェメラが言う。
「分かった。俺が行ってこよう。」


「そう言うだろうと思ったけど、いきなりリーダーの君が行って何か起きちゃったらみんな困る。」
「ここはやっぱりダンデライオンのメンバーを派遣した方がいいんじゃないかな。」
「それが任務ってもんでしょ?」
主人公に聞く。
「君はどう?」


主人公が答える。
「行くよ。」


「大丈夫、とりあえず君がルートを確保してしまえばこちらからだけの行き来を安定させられるはず。」
「そうすればすぐに他のメンバーも合流できると思うよ。」


エフェメラが言う。
「だったらなおさら俺が。」


ブレインが言う。
「分かった。じゃあ二人でルートを確保してきて。」
「友情っていいね、うらやましいよ。」
「だけど何か危険があればすぐ戻ってね。」
「まだ不安定だから急いで。」


主人公とエフェメラは二人でルートの確保に向かった。
「いつもの回廊とは様子が違うね。」
「ここはもう新しい世界なのかな?」
回廊を抜けると、そこはゲームセントラルステーションという世界だった。
「新しい世界・・なのか?」


主人公のチリシィが言う。
「何だか出入り口がいっぱいあるよ。」
「黒装束を着たハートレスもいる。」


エフェメラが言う。
「ブロックノイズの原因と黒装束の目的・・」
「手分けして調べる必要がありそうだな。」
「黒装束は俺が追う。」
「主人公はブロックノイズを調べて。」


主人公はブロックノイズを調べるため、複数ある入り口の一つに入った。
そこはナイスランドという世界に繋がっていた。
チリシィが言う。
「ブロックノイズは放っとけない。」
「ハートレスもいるし。」
「早く捜し出そう!」


ラルフという大男がビルを壊していた。
「誰だ?おまえは。」
「まさかターボしようってのか?」
「俺のゲームでそんなことはさせないぞ。」
突然襲いかかってきたので倒すと、フェリックスという少年がやって来た。
「ラルフ!」
「もしかして・・」
「なんてこった!」
「ちょっと困るよ!」
「僕らのゲームで勝手なことされちゃ。」
「確かにラルフは悪役だけど、このゲームには必要な悪役。」
「ラルフが壊して僕が直す。」
「ラルフをやっつけるのは僕、フェリックスの役目さ。」
「今回はプレイヤーが気づかなかったから良かったけど、今度からは気をつけてよね。」
「じゃ、僕はパーティの準備があるから、またね。」
フェリックスはどこかに行ってしまった。


「俺もフェリックスみたいにヒーローになってみたいよ。」
ラルフは起き上がり、瓦礫の山に帰っていった。


いつの間にかビルが新しくなったので最上階に行くとパーティが行われていた。
パーティ会場から聞こえる。
「メダルはヒーローしかもらえない。」
「君は何だ、ヒーローじゃないだろ?」
ラルフの声がする。
「その気になりゃなれるさ。」
「俺だってメダルをもらえる。」


「だったらもらってこい。」
「まあどうせ無理だろうな。」
「君は何でも壊してしまう悪役なんだから。」


「よし、分かった。」
「見てろよ、俺はメダルを勝ち取る。」
「絶対勝ち取ってみせるからな。」
「誰も見たことないようなピカピカのメダルだ。」
ラルフはパーティ会場を出ていった。


フェリックスがやって来る。
「やあ、ようこそ。君も・・パーティに呼んだっけ?」
「このゲーム、フィックス・イット・フェリックスの30周年記念パーティなんだけど。」
「今日はお開きだよ。」
「ラルフがめちゃくちゃにしていった。ケーキも。」
「ラルフの奴、ヒーローの証のメダルを手に入れるって飛び出していったけど、悪役がもらえるメダルなんてないのにね。」


その時、ナイスランドの世界全体が暗くなった。
「大変だ。僕達故障中になっちゃった。」
「君達のゲームは君達でやってよ。」
「ラルフもいなくなったし、最悪の31年目だよ。」
「ラルフは多分、いきつけの店で居眠りでもしてると思うよ。」
「そうだ、会いに行くなら君から言っといてよ。」
「すぐに帰ってこいって。」


主人公はラルフを追いかけた。
ラルフはゲームセントラルステーションの入り口からサイ・バク・セクターという世界に入っていった。


街の中心にある塔の上から光が上がった。
「ビーコンがついた!」


街を破壊しているサイ・バクという魔物がビーコンに群がっていく。


女性の隊長がラルフと話をしている。
「違う、絶対にプレイヤーの邪魔をしないことだ。」
「我々の役目はプレイヤーがあの上まで行ってメダルを取れるようにすること。」
「それだけだ。」
「いいか、しっかりやれ。」
「プログラム通りにやれ!」


ラルフが答える。
「ああ、はい、アイアイサー。」


「よーし、へなちょこども。」
「全員スタート位置に戻れ。」


「あそこにメダルがあるんだな。」
ラルフはビーコンのある塔に向かって走っていった。
主人公もラルフを追いかける。


フェリックスもサイ・バク・セクターの世界にやって来た。
女性の隊長とフェリックスが話をする。
「僕、フィクス・イット・フェリックスってゲームから来たフェリックスって言います。」
「あなたほど解像度の高い顔は見たことがありません。」
「とてもきれいだ。」


女性の隊長が言う。
「また民間人か。」
「ここに来た目的は?」


「ああ、仕事仲間を捜してるんです。」
「ラルフって言う・・」


女性の隊長が答える。
「聞いたこともない。」


ラルフは塔の最上階でメダルを見つけた。
「やったー、メダルだ。」
「これでヒーローだ。」
その時、足を踏み外したラルフは偶然座ってしまった飛行機に乗ってどこかへ行ってしまった。


ラルフを追って最上階までやって来た主人公のもとにエフェメラがやって来る。
「大丈夫?主人公。」
「黒装束を追ってたらここに辿り着いたんだ。」
「でもそのおかげかな。主人公と合流出来たよ。」
「一緒に戦ってくれるだろ?」


エフェメラと一緒に塔の最上階に巣食うサイ・バクを倒す。
その後、エフェメラと一緒に黒装束を追った。
「お前は違う・・」
黒装束はサイ・バグと融合し、どこかへ飛んでいってしまった。


エフェメラが言う。
「黒装束とこの世界のサイ・バグってモンスターが融合したみたいだ。」
「あいつをこのまま放っとくことは出来ない。」
「追いかけよう。」
エフェメラと主人公はサイ・バグと融合した黒装束を追いかけた。


塔を降りてサイ・バグと融合した黒装束を追いかけると女性の隊長が戦っていた。
「なんなんだ、このサイ・バグは?」
主人公達が加勢する。
「ほー、なかなかいい面構えをしてるな。」
「ちょどいい、手伝え!」
「我々のミッションは全てのサイ・バグを退治すること。」


主人公とエフェメラは協力してサイ・バグを倒した。
女隊長が言う。
「倒せたか。」
「まあどのみち、ここにいる分にはビーコンが機能するから心配ないだろう。」
「問題なのはもう1匹と一人・・」


フェリックスがやってくる。
「そうなんだ。」
「ラルフも一緒に行ってしまった。」


**2019/9/13現在公開されているストーリーはここまでです。**
**追加され次第、更新します。**